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メッシ語る

 

自分は独裁者ではない、とクラック。

ピッチに立てば並外れたパフォーマンスでいとも容易くゴールを量産し、プライベートでもアントネージャさんとの間に第一子が誕生目前と、公私にわたって順風満帆のレオ・メッシ。2012年も残すところあと2ヶ月となった11月1日、バルセロナの2大スポーツ紙SPORTとMUNDO DEPORTIVOが、揃って彼のインタビューをトップ記事としました。クラックが取材を受け付ける日というのは限られているので、こういうのは往々にして重なるものであります。

 

負けず嫌いで謙虚

今回のSPORT紙のインタビューは、世界最高クラックのより内面的な部分へとスポットライトを当てています。インタビューの冒頭部分でメッシはまず、”あなたもいつかは勝ち疲れる日が来るんでしょうか?”との質問を受け、こう答えました。「もっと年をとったり、フットボルを引退したりする時にどうなってるかは分からないよ。でも僕は、何においても負けたくないんだ。小さな頃からそうだったし、死ぬまでそうなんじゃないかと想像してる」

ある意味、世界随一のフットボルバカであるレオですが、他のスポーツにおいても、「全てに勝ちたい人間なので、勝ちにいくと思う」というメッシ。彼がメインキャラクターとなっているビデオゲームのプレゼンテーションにおいても夢中で勝ちにいってましたね、と問われると、彼はこう答えました。「なんであれ負けるのがイヤなんだ。それがどんなゲームであってもね。パルチスであっても、僕は負けると熱くなるよ」

確かにこのインタビューは質問内容の方向が他とは違う。記者さんは話を振ります。”ジェラール・ピケが先日ツイッターで、いつか息子に自分が世界最高選手と一緒にプレーしたと言えるのは、とても恵まれたことだとつぶやいていましたよ”。メッシは言います。「僕にとっては、このチームメイトたちと一緒にいるのが特権的なことだよ。それはつまり、タイトル面だけではなくて、プレー内容やチームの人間としての質という面においても、史上最高のバルサに自分がいるということだからね。それに彼(ピケ)はムンディアルやユーロコパでも勝ったと言えるんだよ」

変化球質問は続きます。スポーツ紙の表紙で自分が救世主、あるいは神とまでされるのは恥ずかしくないですか?「僕はあまりスポーツ紙は見ないし、それについても考えないよ。僕はプレーをすること、成長を続けること、勝つことに専念していている。それは誇らしいし嬉しいことだけれど、少し距離を置くようにしているんだ」

そして。「年を重ねるごとに、過去の自分を超えていくというのが僕の目指すところさ。それは統計においてではなくて、プレーにおいてね。いい試合をしたか、それとも悪かったのか、まずそれと分かるのは僕自身。だから僕は自分への要求を続けていると感じているし、成長を続けるにはそれが一番なんだよ」

 

自分を一番批判するのは自分

バルサとメッシの成功を面白く思わない人たちは確実に存在していて、なにかにつけてあら捜しをしようとしてきます。例えばラージョ戦でレオがゴールを祝う際に、ブスケツが彼に向かって”ありがとう”と言ったと、あるテレビが報じているそうで。彼らの唇を読み(スペイン恒例)、ちょっとキング扱いされ過ぎてるんじゃね?と言ってるようなのです。それについて彼は、「ううん、彼はグラシアスとは言ってないよ。彼は僕にグランデって言ったんだ」と説明しています。

話題はそして、批判についてに移っていきます。外部からの批判を鬱陶しく感じたりはしますか?という問いには、「自分をいつ批判すべきか、僕自身が知っているからね。だから僕には、他人の批判を聴く必要はないんだ。どのファン以上に、僕が自分に一番多くを求めている。外で言われていることを見る理由がないんだ」と答えたメッシ。これを他人の意見に耳を貸さないヤツだと批判する人もいるでしょうが、少なくとも今のレオにおいては、純粋に彼こそが自己要求の権化だと見ていいでしょう。

しかしマドリー方面には悪意のある人たちがいて、”メッシはロッカールームのリーダーであるだけでなく、クラブの運命を指図する小さな独裁者で、彼に嫌われた人間は裏門からクラブを去らなければならない”、と語っている。この件についてクラックはこうコメントしています。「それに関わる必要はないよ。僕に言うことはなんにもないね。もし望むのであれば、僕のチームメイトたちがそれへの意見を言えるさ。チームメイトたちは僕がどういう人間なのかを知ってる。僕は彼らが言うような人間じゃないよ」

そしてメッシは敵方のファンがスタンドから”クリスティアノ!”と野次ることについても、「相手チームのスタジアムではごく普通のこと」として一蹴しています。

 

チェルシー戦でのペナルティ失敗

昨シーズンのチャンピオンズ準決勝でメッシはペナルティを外し、長い間彼はそのことを悔やんでいました。あのことはまだ覚えていますか?という問いには、レオはもちろん、と答えました。「あれは僕の人生の中でも、サイアクの経験の一つだったよ。今もまだ覚えているし、忘れるのはかなり難しいだろうね。僕はファイナルでゴールを決めるといったステキなことも、ペナルティを外すこともまた経験する必要もあったんだ」

訳のニュアンスがずれていたらごめんなさい。メッシはまた、この件については今季最初の記者会見において、小さなトゲとなって心に残っていると語りました。考えようによってこれは、レオのさらなるモチベーションを約束するものです。「チャンピオンズが最もステキなコンペティションなのは誰もが知っているし、みんなが優勝したいと思ってる。僕らの今年の目標は、参加する全ての大会で勝つことだよ。昨シーズンにそうだったように、全てのタイトルを最後まで争いっていきたいね」

そしてこのインタビューでの最後の問いは、”ネイマールとメッシが共存できないと何人かの専門家が言う、その理由を説明できます?”というものでした。「実際、僕には分からないよ。僕はそれを聞いてはないんだけど、良い選手同士は一緒にプレーできるというのが僕の持論だからね。最高のスタジアムでなら、それは尚更だよ」

 

息子チアゴ

話は変わって、MUNDO DEPORTIVO紙でのメッシインタビュー関連記事も紹介しておきましょう。どうやら彼は2つのスポーツ紙からの取材を、水曜日の練習終了後に連発して受けています。MD紙のインタビューは趣向が少し違っていて、記者さんが「ティト・ビラノバ」、「チャビ」というふうに誰かの名前や「ボール」、「負けること」などの名詞を挙げると、メッシがそれに”ファーストタッチ”で返答するというもの。心苦しいながらもその内容は省略しますが、そのなかでも彼の顔がパッと輝いたのが「チアゴ」の名前でありました。近日パパデビューのレオの答えはこうです。「僕の人生で起こる、一番ステキなこと。彼が生まれるのを、ものすごく楽しみにしてるよ。とっても幸せで、同時にドキドキもしてる」

インタビューのレポート記事によれば、彼らが息子の名前を”Thiago”にしようと思ったのは特にこれといった由来があるわけではなく、ただ単に彼とアントネージャさんがその響きが好きだからとの理由だそうです。ちなみにリオネルの由来は、彼の両親が米国人歌手のリオネル(ライオネル)・リッチーのファンだったからだとか。

ここ最近はいとこ連中に子供が連発していることで、その世話を手伝ったりもするメッシは赤ちゃんへのミルクのあげ方やオムツの替え方も習得済み。この週末についに誕生か?とも囁かれていますが、さてどうなりますか。

 

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