今日6月15日、FCバルセロナの新監督としてプレゼンテーション。
輝かしいひとつの時代が終わり、また新しい時代がそれに続く。この2012年6月15日はおそらく、バルサ史にとって重要な日となることでしょう。ティト・ビラノバがFCバルセロナの新監督として、メディアにプレゼンテーションされる日。ここからはペップのアシスタントではなく、バルサ監督という肩書きがティトに引っ付いてくるようになります。いよいよ正式に、ティト時代が始まるのです。
◇公式プレゼンテーション
去る4月27日、カンプノウ内にある記者会見室Ricard Maxenchsにて行われたペップ・グアルディオラの退団会見において、サンドロ・ロセイ会長は驚きの発表をしました。「トップチームの次期監督は、ティト・ビラノバが務めます」。世界中のクレが、嬉しい驚きに包まれたアナウンス。この日からティトはペップの単なるアシスタントではなくなり、ほぼ1ヵ月後のコパ決勝終了=ペップ時代の事実上の終わりからはなんとなくティト時代が始まったような雰囲気にもなっていたのですが、本当の新時代の幕開けは今日、プレゼンが行われる6月15日からであります。
6月に入ってから、クラブはティトの代理人であるジョゼップ・マリア・オロビッチ(ペップと同じ代理人)と何度も話し合いの場を持ち、条件面の調整を行ってきました。そしてついに今週水曜(13日)、両者は合意に至った。でもそのままでは口約束で終わってしまいますので、本日の現地時間13時より、カンプノウに隣接するクラブの会長室において、契約書へのサインが行われることになります。あとは新加入選手と同じようにオフィスの玄関に登場して、巨大エスクードの前で記念撮影。ティトとしましては、人生でも指折りの鳥肌タイムでありましょう。
恒例の記念撮影が終わりましたら、続きましては本日のメインイベントといえる記者会見です。ペップの代役として会見に登場したことは何度かあるビラノバですが、超主役としての出席は今回が初めて。ここで新監督はどのような言葉で、勇敢なる挑戦をしようとした理由を語るのでしょうか。訊ねたいことは山ほどあります。チームをどのような方針で導こうとしているのか。補強は。多数昇格してくるカンテラーノたちの位置付けは。アシスタントコーチの人選は。なんであれ、楽しみなところです。
◇アルバ
可能性は低いでしょうが、ティト・ビラノバのプレゼンテーションの際になにかしらの嬉しいサプライズがあれば、新監督の船出はよりいっそうメデタイものになります。では可能性は少ないながらもゼロとはいえない爆弾がなにかと妄想の翼をはためかせれば、ジョルディ・アルバ移籍に関する合意発表などステキ。明日のメディアが話題に欠くことはありません。
サプライズ云々を抜きにしても、実際にバレンシアとの交渉は完了目前にまでたどり着いているようです。バレンシアが1500万ユーロを要求し、バルセロナが1000万ユーロをオファーしていた移籍金は、大方の予想どおりに1200万ユーロで落ち着くことになる模様。あとは細かな条件面についての調整を残すばかりであると、各メディアでは報じられています。
下世話なジョルディ・アルバの年俸に関しましては、固定給300万ユーロ+出来高だと言われています。契約書で設定された試合出場数をクリアし、またビッグタイトルも獲得すれば、年俸はMAXで400万ユーロへと至るのだとか。チームにおいてはこれは第3ランクに入り、セルヒオ・ブスケツやペドロといった、ラ・ロハの若手仲間たちと同レベルとなります。目指せ、チャビやイニエスタ、ビジャたちのクラックレベル。
ということで、新監督プレゼンテーションでのサプライズ発表はないとしても(期待はしてます)、この数日以内にアルバ入団が決定するんじゃないかというのが大方の予想。カモン!
◇セルジ・ロベルト
ティト・ビラノバは今回、バルサと2年契約で合意しました。もちろんメッシも言っているように、彼の在任期間が長くなればそれだけ、チームが成功を収めていることを意味する。よって4年、5年とバルサを率い、新たなスーパーチームを作ってくれればと思います。
そしてその未来のチームにおいて、主役のひとりになっていてほしいと願うのがセルジ・ロベルト。お姉さんクレならずとも「かわいいヤツめ!」と思えてしまうこの若者には是非、バルサの顔になってもらいたく、ティトがチームを率いるこの2年間でひとつふたつ、階段をステップアップしてほしいところです。そんなセルジ・ロベルトのコメントがバルサ公式に載っていましたので、紹介しましょう。
セグンダAで2年目となる2011/12シーズンを8位で終えたバルサBを、彼はこう総括しています。「とても良いシーズンだったと思う。昇格することのない僕らには、なにも争うものはないんだ。そのなかでの8位は上出来だよ。僕らは去年、3位と歴史的な成績を残した。バルサBとしての過去最高の順位だ。でも後ろを見るべきではないし、今年もとても良かったと思うんだ」
「僕らはフィリアルだから、トップチームを補完することを存在目的としている。選手はトップチームに呼び出されたり、また戻ったりするんだ。僕らは監督たちの指示に適応しなければならない。そういうことで、好いシーズンにするのはとっても難しいんだ」
プリメーラへの昇格を目指して気迫全開で向かってくる相手に、トップチームでのプレー機会を主な目標として戦っていくのは想像以上に難しいのでしょう。「バルサBであれトップチームであれ、クラブに言われたところで働いていくよ。そしていつの日かトップに上がれるように、全力を尽くしていくさ」
バルサBっ子たちにとっては、ペップ・グアルディオラの後任にティト・ビラノバが就いたのは幸運なことでした。「彼はカサの監督だし、カンテラの選手を信頼している。彼が僕らにチャンスを与え続けてくれることを期待しているよ」。ティトはきっとチャンスをくれます。セルジ・ロベルトは現在ハタチ、バルサB生活も3年が終了しました。バルサの中盤は激戦区ですが、這い上がってきてほしいなぁ。
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