忍耐強く出番を待ち、チャンスを活かした若きセントラル。
セルティック・パークでの好パフォーマンスによって、すっかりシンデレラボーイとなっているマルク・バルトラ。こういう時にバルサは旬の選手を会見当番に指名してくれるので気が利いています。マスチェラーノの負傷を機に訪れた出番を活かし、アピールに成功したマルク。今ではもう冬のセントラル補強は不要という意見が多数となっていますが、その件に関し彼はこう語っています。「物事の運び具合に、とても満足してるよ。一番大事なのはチームのレベルを下げないこと。欠場者が出て重要な試合だったけれど、僕らはレベルを保つことが出来たし、僕はそのためにトレーニングを積んでいるんだ。セルティック・パークではプレッシャーをやる気に変えたよ。ジェラール、ブシ、ダニと一緒ですごくやり易かった」
出番には恵まれずとも、多くを学んだ2年
いわゆるエリート選手であるバルトラですが、10歳でバルサに入団してからの道のりは平坦ではありませんでした。「褒美だと捉えているよ。ここにきてからの12年間、簡単なことはなかった。僕はこれまで、なにもプレゼントなんてされてこなかったんだ。フットボルバッセやバルサBで監督たちに教わったことの全てを、今僕はピッチで表現できる。最近は少しずつ自分が評価されていると感じてきているし、監督やチームメイトから信頼されるのはいいことだ。僕はこの2年間、トップ選手たちとトレーニングで競い、そしてたくさんのアドバイスを受けてきた。これからも勉強を続けていかなければならない」
昨シーズン序盤は若者に過度の責任を与えないとのティトの考えにより、セントラルが足りない状況でもソングやアドリアーノが優先して起用されました。そして経験不足のままバイエルン戦で出番となり、悪夢を見たわけです。「僕にとって簡単な状況じゃなかったね。ただ大きな挑戦は、より人を鍛える。出場時間は多くはなかったけれど、すばらしいチームメイトたちと毎日一緒に居ることで、僕はたくさんのことを学んだんだ」
シーズンオフ、バルサは是が非でも世界一流のセントラルを獲得すると燃えていました。「僕の頭にあったのはいつだってバルサのことだったよ。もっと上達することを考えてたから、移籍は全く頭をよぎらなかったんだ。もしセントラルが加入していたなら、状況はきっと違っていただろう。プレシーズンにセントラルが必要だと言われていた時は、少し疑問もあったよ。でもマルティーノは補強しないことを選び、僕はそれが上手くいったと思う。数字や記録が付いてきてるからね」
全てを与えてくれたバルサにずっと長く居たい
バルトラとバルサとの契約は2014年6月30日で満了となります。1月からは他クラブと選手の独自交渉が解禁になることで、もしもの事態を不安視する声も上がってはいるのですが、マルクは特に心配はしていないようです。「これまでと同じだよ。僕の頭はバルサにあるし、一番重要なのは僕が確信を持っていることだからね。僕はとても落ち着いているんだ。クラブとの話し合いは代理人に任せてあるし、僕は毎日の仕事に集中しないといけない。僕がここに来て12年。バルサは僕に全てを与えてくれたよ。もっと長い間ここに居れることになればいいね」
日々の仕事について、バルトラは語ります。「僕は瞬間的には物事を見ていないよ。心がけているのは、自分が手にするものが出発点となること。初日から変わることなく毎日を生きていたいんだ。僕の場合、全てはゆっくりと時間をかけて進んでいった。そしてきっとフットボル選手にとってはそれがベストなんだろう」
FIFAウィーク明けにはプジョルとマスチェラーノが戦列に復帰し、セントラルはようやく戦力が充実する。つまりバルトラの出番も必然的に減少します。「彼らが早く戻ってくることを願ってるよ。戦力は多い方が競争も激しくなって、チームのレベルが上がっていくだろうからね。その時自分がレギュラーになれるか?自分の立場を僕は分かっているし、プジョル、ピケ、マスチェラーノが欧州トップのセントラルであることも知ってる。でも僕はミスターが出番をくれた時はいつでもOKであると感じてもらえるように頑張っていくよ」
そして。「グラスゴーでの試合開始前、監督には攻撃参加をしてもいいけれど、それはコントロールされている場合だけだと言われたよ。時間帯やスコアを見てやれってね。自分の仕事が守備であることを僕は知っている。ミスターからは僕への大きな信頼が伝わってくるんだ。怪我人が出たことで出番が訪れたのは残念だけれど、監督は迷うことなく僕を先発に起用してくれた」
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