それはある人を祝福したかったから。
おおよその予想どおり、レオ・メッシの4連覇で幕を閉じたバロンデオロ2012。我らのクラックと同じ、いやそれ以上に受賞が鉄板だとされていたのが、スペイン代表を史上初となる主要大会3連覇へと導いたビセンテ・デルボスケ爺による最優秀監督賞でした。それ故にあのポルトガル人は見え透いた理由をつけて出席を辞退。代わりに息子の試合観戦に行っています。一方で受賞はないと知りながらも、ニューヨークからチューリッヒへとやってきたペップ。彼がセレモニーへと出席した理由、それは唯一つだったそうです。
見事最優秀監督賞に輝いた1年前の受賞セレモニーにおいては、主役の一人だったペップ・グアルディオラ。しかし今回はデルボスケ爺の受賞以外には考えにくく、脇役であることを完全に承知で彼はチューリッヒへと入っています。とはいえ、カリスマの塊であるペップです。久々の公けの場ということもあり、放っておいてもスポットライトは当たる。加えて来季からの監督復帰宣言を行ったこともあって、爺を食った感すらあるのですが(そう思うのはクレだけか^^)、彼が敢えてメディアの前に登場することを決めた理由はたった一つだけだった、と9日付けの”El Confidencial” が報じています。
その記事によりますと、チューリッヒを訪れたグアルディオラは会場に居合わせた関係者たち(フロレンティノ・ペレスやネイマールも含む)に挨拶をした後、デルボスケの元へと近寄りこう語りかけたのだそうです。「私はただ、あんたを称えるためにここまで来たんだ」。そうしてがっしりと、しばしの抱擁。その後も二人はしばらくの間、和やかに言葉を交し合っていたということです。
真偽のほどは別としても、ペップらしさがよく出たエピソードといえます。それに引き換え・・・ というのは止めておきますか。あちらはあちらで、アノ人らしさのよく表れたエピソードということで。
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