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ラ・ディアダ

9月11日はカタルーニャのナショナルデー。

一般的に世界同時多発テロの日として知られる9月11日は、カタルーニャにとってのとっても大切な日、”la Diada”(ラ・ディアダ)でもあります。

18世紀に起こったスペイン(ブルボン王家)とカタルーニャ(アブスブルゴ=ハプスブルク家)の争いに敗れ、カタルーニャ独自の政府や法律、言語の禁止という制裁を受けたのがこの日。いわば屈辱の日となるわけですが、カタルーニャの人々はこの日を独自文化を守り継承していく日として、とても大切にしています。

カタルーニャのクラブであるFCバルセロナも当然このラ・ディアダは大事。毎年クラブの代表団がエスクード仕立ての花を、英雄ラファエル・カサノバ像へと献花します。

カサノバ像への献花

12日のカタルーニャスポーツ各紙の話題は、ラ・ロハのムンディアル(W杯)予選と、このラ・ディアダに集中しています。
わたくし、デルボスケチームについては特別興味はないので、こちらではラ・ディアダを取り上げてみます。よりマニアック性は高まりますが。。。しかも極東の部外者でありますが。。。

献花は11日の朝、1714年のバルセロナ包囲戦でカタルーニャの総司令官として戦った、カサノバの像へと行われます。

この人は愛国者の象徴、アイコンでありますから、ここへの献花はカタランのアイデンティティを確認し世に示すことになる。カタルーニャの政治家や団体、機関などはこの日、こぞってカサノバ像へと花を捧げます。エスクードにスペイン王家の冠をあしらっている、RCDエスパニョールもそのひとつです。

ラファエル・カサノバ像はカタルーニャ広場からエル・コルテ・デ・イングレス前の Sant Pere通りを少し行ったところにあります。

献花にはクラブの会長やトップチーム監督、キャプテンが参加する慣わしですから、偶然その場に出くわせば、プジョルティトを間近(遠目)で見れるかもしれません(実際に行ったことないので、単なる想像)。去年まではペップが出席していたので、ティトは今回が初参加です。

カタルーニャ独立デモ

そしてこの11日のバルセロナでは、かなりの大規模デモが行われています。

参加者数は地元警察発表では110~150万人です。
バルセロナ市の人口が160万人(都市圏人口は420万人)なので、それでは市民のほぼ全員が参加したことになり、盛りすぎなんじゃないかという気もしますがどうなんでしょうか。たしかにおびただしい数の老若男女が写っていますが。

あのバルサのチャンピオンズ優勝パレードを軽く上回る人数であります。

日本のニュースメディアでは、この大規模デモはラホイ中央政府が州政府に求める財政赤字削減策への反発の強さを表すもの、とされたりもしていますが、主張はそれだけではありません。

カタルーニャ州知事のアルトゥール・マスはこの日、”中央政府からの税収配分が増えなければ、我々は独立運動をより推進していく”と表明してまして、スペイン財政危機に乗じ独立運動を展開しているということのようです。

デモの写真を見れば、そこかしこに見られるカタルーニャ旗。しかしその旗の多く(見たところ、半分以上)がただの”セニェーラ”ではなく、独立運動を表す青星バージョン(エステラデス)であるのがミソでしょう。

話題がバルサから離れてしまったので、グイッとこちらに戻しますと、この市内での大規模デモ(スペイン語ではマニフェスタシオン)に、FCバルセロナ会長サンドロ・ロセイもまた参加しています。
これは気まぐれでの参加ではなく、前もって予定されていた行動となります。

ただしクラブ会長としてではなく、サンドロ・ロセイ個人としてのデモ参加だそうです。写真を見る感じでは、周辺が騒ぎになることもなく、フツーの市民といった様子で家族と共に行進を行っています。

むしろマニフェスタシオンでの主役となったのは、バルサ前監督のペップ・グアルディオラでありました。
デモではペップとカタルーニャ独立を絡めた横断幕もちらほらとあったそうなのですが、ペップさん、このデモの最後に行われたという演説におきまして、独立を支持するビデオメッセージを送ってるんですなぁ。

独立への賛成を示す緑の紙が舞うシウタデリャ公園のビデオスクリーンにニューヨークのペップが登場すると、会場は大歓声。さらにそのグアルディオラ師が同じ緑の紙を示し、「ここにも独立への賛成票が1枚あるよ」とのメッセージを送れば、会場がどれほどの喝采に包まれるかは想像に難くありません。

カタルーニャのカリスマ、ペップ。以上、いつになくカタルーニャ独立ムードの高まっていた(と外野では感じた)、ラ・ディアダについてでした。

早くも登場、セニェーラユニ

ちなみに・・・ MUNDO DEPORTIVO紙やSPORT紙に掲載されているラ・ディアダの写真を見ていますと、どこで手に入れたのやら、セニェーラ色で話題となっている2013/14シーズンのセカンドユニフォームをすでに着ているオジサンたちがいまして。

もちろんバッタ品になるわけですが、仕事が速い。丁寧にNIKEのタグまで見受けられます。そのベースとなっている過去ユニフォームは、いろいろです。

また、件の献花式に出席したクラブのビラッルビ副会長はその後メディアの取材に応じていまして、そのセニェーラ色のユニフォームについては概ね好評だった、とコメントしています。

「反響は賛辞ばかりでしたね。なにもかもが解決したテーマというわけではないですが、お褒めの言葉をたくさん頂戴しています」

そして副会長はそのカタルーニャ旗カラーのシャツを「個人的に好き」だと言い、「選手たちからも批判的な反応は受けていない」と強調。
ただし「現時点でのデザインは特別良いというわけではない」として、製造元によりいっそうの洗練化を求め、カッコ好いユニフォームに仕上げてほしいとしています。

 

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