バルサトップチームは11/12の全日程を終了。
色々なことが起こり、世界中のクレ諸氏が泣いたり笑ったりしたバルサの2011/12シーズンも、先週末のコパファイナルとその後のカンプノウ祝勝会をもって全公式日程が終了しました。厳密にいえば6月30日までは今シーズンという括りにはなりますが、ここからのクラブシーンはオフシーズン。ユーロと五輪をそれなりに愉しみつつ、移籍マーケットの行方に注目していく日々が始まります。そんなこの日のバルサ的トップニュースはペドロのラ・ロハ選出と、チャリティフットサル試合なっています。
◇ペップチーム対ティトチーム
ラ・ロハにつきましては他所でいくつも紹介されていますので(ペドロおめでとう!)、こちらではペップチームとティトチームが激突した、慈善フットボルマッチについて取り上げることとします。
まずこちらがどのような試合なのかといいますと、TV3(カタルーニャ放送)が毎年展開しているチャリティーキャンペーン、”La Marato contra la Pobresa(貧困に対するマラソン)”の一環です。自分たちの周辺にもどうしようもない貧困に喘いでいる人たちがいるので、なにかで力になろうというキャンペーン。今年は目玉イベントとして、ペップ・グアルディオラとティト・ビラノバがそれぞれ指揮官となって激突する、フットサルマッチが企画されました。ペップ時代の最後を締めくくるには、抜群のイベントです。
イベントには基本的に、バルサトップチームの全メンバーが参加しています。休んだのはメッシ、マスチェラーノ、アレクシス、アフェライ、ケイタら代表チームからお呼びのかかった選手と、自宅療養中のアビダルなど。フォンタスやプジョル、チアゴ、ビジャ、クエンカといった怪我人たちも、プレーは出来ないながらも会場にはきちんと姿を現しています。クラックたちのショーを見ようと、会場となったパラウ・サン・ジョルディには14,000人を超すファン(大半が子供や家族連れ、若者)が集まりました。
さて気になるチーム分けですが、チームペップがマシップ(GK)、イニエスタ、ブスケツ、アドリアーノ、テージョ、ジョナタン、ムニエサ、グスタボ。チームティトがピント(GK)、チャビ、ピケ、ペドロ、モントーヤ、バルトラ、ロドリ、エスピノサでした。いずれも最初の5人が先発メンバー。バルデスとイリエは”ジョーカー”役となっていて、ボールを持っているチームの選手としてプレーしています。ちなみに選手たちは2012/13シーズンの新ユニを着用していて、チームペップがセカンドユニ、チームティトがファーストユニでした。
最終的に8-8で終了したこのゲーム(ペナルティ戦でチームペップの勝利)。観客を大いに沸かせたのはビクトル・バルでした。前述しましたようにこの日のビクトルはポルテーロではなくフィールドプレーヤーとしてゲームに出ていまして、ゴールを決めた際にはとびきり大げさに喜んだり、怪我をした振りをして大げさに転げたり、審判に詰め寄る振りをしたり、盛り上げ男となっていました。さらにユニフォームの背中にテープで”0″を追加し、ネームの上にもテープを貼って手書きで”MESSI”。サービス精神旺盛なビクトルです。
その他、ピケ(3ゴールを決め得点王)やブスケツたちも各所で茶目っ気を披露したらしく、ペップもそれを笑顔で見守っていたとのことです。満員の観客たちはペップとティトの名をそれぞれにコールし、アビダルの名前も合唱。イベントの最後はもちろん、ペップチームの恒例となっているサルダーナ(輪になってダンス)で締めくくっています。で、そのときのペップの表情がいいんだな、これが。
◇新トレーナーにエドゥ・ポンス
今シーズンかぎりでトップチームを去る敏腕フィジコ、ロレンソ・ブエナベントゥラさんに代わり、来季からはエドゥ・ポンスという人物がトレーナーとして選手たちのフィジカル調整にあたっていくこととなりました。ポンスさんは現在、フベニールAでトレーナーを担当している人物。ここでもまた、人材が必要なら下部カテゴリーを探してみろ、という哲学が発揮された形です。
このポンスさんの経歴をメディアから拾ってみますと、まず彼はカタルーニャのレリダ出身です。トレーナーとしては地元のリェイダやナスティックで勤めた後、主にアルメリアで実績を積みました。アルメリアでは05/06シーズンから昨シーズンまで、パコ・フローレス、ファンマ・リージョ、ルイス・オルトラ、ロベルト・オラベ監督たちの下で活躍。アルメリアがバルサに0-8で敗れ、リージョが更迭された際には4日間、監督の代理だったそうです。それは彼が、チーム(周囲)の厚い信頼を勝ち取っていたことを表しています。
仕事の特徴としましては、フィジカルトレーニングはボールを扱ってというメニューが中心。選手たちの栄養管理にも細心の注意を払うそうです。なによりも期待が出来そうなのは、彼がトレーナーを務めていたチームはアルメリアでもフベニールAでも、筋肉系の負傷者がとても少なかったというSPORT紙の記事です。今年は大腿二頭筋に泣かされることの多かったバルサなので、ポンスさんの大活躍に期待!
◇ニューヨークで休養
ペップ時代は27日のフットサルをもって終了となり、この5月28日からはいよいよ、ティト・ビラノバ新時代の幕が上がります。新ミスターはさっそく今日からスビサレッタとミーティングを重ねていくようなので、今後はいろんな決断が下され、メディアも賑やかになっていくことでしょう。
それについてはまた明日以降に取り上げていくということで・・・・こちらでは栄光に満ちた一時代を終わらせた、ペップ・グアルディオラの今後について紹介します。WOWOWのコパ決勝中継中にも話されていましたが、ペップはこれからUSAはニューヨークへと向かうそうです。しかもEL PERIODICO紙が報じるところによりますと、数週間のバケーションといった類ではなく、1年間のロングバケーション。自由の国でとことん心身を休養するプランのようです。
ロンドンやカタールという説も流れていましたが、それではフットボルと自分を切り離すことは困難でしょう。しかしアメリカならば一市民となり、平穏な生活を送ることができる。それだけの長期滞在になるので、もちろん家族を伴ってのバケーションです。これは世界有数の国際都市を3人の子供たちが経験し、英語も体得する良い機会でもある。子供たちの転校手続きも、どうやらもう完了しているそうです。
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