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デコ師匠とCL決勝etc.

メッシのフォームが勝負を左右すると元バルサの20番。

FCバルセロナはこの6月6日(日本時間7日未明)のベルリン決勝にて、クラブ史上5度目となるチャンピオンズ制覇(=通称キンタquinta)に挑みます。初の欧州制覇は1992年のドリームチーム時代。バルサを熱く追っかけて始めたのがプジョルのデビュー頃だった者としましては、その歓喜の瞬間を初めてテレビの前で味わったのは2006年のパリ決勝のことでした。バルサを復活させ光り輝いていたロナウジーニョ、決勝点を決めた聖ベレッティ、黒豹エトー、弾丸ジュリー、若かったチャビやプジョル、そして曲者セントロカンピスタのデコ^^。前置きが長くなりましたが、そのデコさんが今回のユベントス戦についていろいろ語ってますので見てみましょう。

ロニーよりもレオが決定的

アンデルソン・ルイス・デ・ソウザ、通称デコは4日(木)にLFPの公式ブックメイカーであるSPORTIUMの広告イベントに参加。古巣バルサについて幾つかのコメントをしています。元セントロカンピスタの結果予想は、もちろんのことながらバルセロナの優勝。スコアは0-2との予想でした。「バルサが本命だね。ただし無敵のチームなんてどこにもないんだ。実際、もしメッシがユベントスの選手だったなら、彼らが本命になっていただろう

その“神メッシ”の状態がベルリン決勝の結果に重要な影響を与えるだろうと考えるデコ。巷で話題となっているキエッリーニによる“イタリアではアスレティック戦のようなゴールは無理”発言に対しては、そんなことはないと彼は言います。「メッシはあれと同じゴールを、イタリアでもドイツでも、どこのリーグでも決められただろう。彼はどんな場面に対しても、解決策を常に手にしているからね。だから彼を止めるのはとても難しいんだ。メッシがベストの状態となって嬉しく思う。彼は友人だし、僕は彼の成長を見てきた。今の彼は再び幸せそうにプレーをしてるよ。以前は普通の人間のように問題を抱えていたけど、今は物事が上手く回っているし、僕らはみんな楽しめている」

そのメッシの周りを固めるのが、恐怖の理不尽デランテロ・スアレスと点取り王子ネイマールです。「スアレスは偉大な選手。とても良い仕事をしてるよ。ネイマールは少しずつ成長していってるところだね。メッシやクリスティアノのレベルにはまだ届かないけれど、彼らに並ぶための資質は持っている」

ルーチョバルサの南米トリデンテと、ライカーバルサのメッシ・エトー・ロニーを比較して、と訊ねられたデコは、ロナウジーニョもエトーも無双選手となったメッシと一緒にプレーしていないから、と回答を避けたようですが、メッシとロニーについては次のようにコメントをしています。「ロニーには他とは違うものを生み出す能力があったけど、メッシにはさらに次から次へと試合を決める能力があるね。大一番や、ファイナルや、、二人はタイプが違うけれど、レオのほうがずっと決定的だよ」

“必殺”のトリデンテ

デコはまた、チャビ・エルナンデスについても語っていて、「彼はグランデだったし、ここ数年のバルサのプレーの象徴となったね。彼のような資質を備えた選手を見つけるのは難しいだろう。チャビの場所を埋められる選手なんていないさ」と不世出のクラックであったと強調。契約延長で揉めているダニ・アルベスに関しては、「近年で一番のラテラルのひとりだった。バルサと彼は相手と自分の希望の妥協点を見つけ出すべきだ。まあ、彼が残留しない理由はなにもないと僕は思うけれどね」と述べています。

またルイス・エンリケのチーム運営については、「このバルサは彼の功績が大きいと言う必要があるね。最初は疑問を持たれていたけど、チームの守備を改善し、ピケやマスチェラーノといった選手のプレーレベルを回復させ、プレーにバランスを与えた。それらは考慮に入れないといけない」とのこと。

そして土曜日に三冠をかけて競うユベントスを、デコは次のように分析しています。「ユベントスにとっては、90分間守るのはどうってこともないだろう。バルサがすべきは出来るかぎり多くの時間ボールを保持し、相手のカウンターに注意することだよ。もしいつものようにプレーすれば、バルサが勝つ。このバルサにはグアルディオラ時代のようなポゼッションはないけれど、前線はより必殺になってるよ。ボールを保持するだけじゃなくて、必要とあればダイレクトにいける。スタイルは少し変わったけれど、偉大なチームであることに変わりはないさ」

その他バルサあれこれ

その他、ベルリン決勝に関する話題をいくつかまとめてみました。

■ルイス・エンリケは全選手を招集

今回のベルリン遠征に、ルイス・エンリケはトップチームの全23選手を招集。これは準決勝でのミュンヘン遠征と同じで、タイトルの懸かったビッグマッチではよく行われることです。今季のチャンピオンズに出場した三人のバルサB選手、ムニール、サンドロ、サンペールもご褒美として招集リスト入りしています。アンドレス・イニエスタは木曜日にグループ練習を問題なくこなしており、先発濃厚です。

■最強の矛 vs. 最強の楯

FCバルセロナが世界に誇る南米トリデンテは今季のチャンピオンズで25ゴールをあげています。チーム全体で28ゴールなので、トリデンテによる得点は実に89.3%に及ぶ。一方でユベントスはここまでの12試合でわずかに6失点と堅守を誇り、5試合で完封です。ただ完封でいえば、バルサは6試合で無失点ですが!守りもけっこう堅い矛なり。

■得点王を狙うメッシ

レオ・メッシは今季のチャンピオンズで10得点で、クリスティアノと並んでいます。両者は大会通算得点数も77ゴールで並んでおり、もしベルリンでメッシがネットを揺らせば、大会最多となる5度目の得点王(ゲルト・ミュラーが4回得点王)。9得点のネイマールにもまたチャンスはあります。いずれにせよ、CR7の機嫌が悪くなる可能性は高そうです。

■ペドロが2019年までの契約延長で合意

木曜日一番のサプライズニュースです。FCバルセロナとペドロ・ロドリゲスが2016年6月末までの契約を2019年6月末まで延長することで合意。出場時間は少ないながらも、腐ることなくプロフェッショナルに徹してきたペドロに対し、まずオファーを出したのがクラブで、それはほんの少し前のことだったそうです。オファーはペドロのここ数年の貢献を全面的に評価した内容で、断る意味もない条件だったことで、選手はほぼ迷うことなくオファーを了承、今回のスピード合意となりました。ダニのケースとはえらい違い。

■ペドロ結婚

また、SPORTによると、ペドロは6月20日(土)に恋人のカロリーナ・マルティンさんとバルセロナで結婚式を挙げるそうです。ふたりはペドロが2004年にバルサに入団してすぐに交際を始め、2013年には息子のブライアンくんが誕生しています。

 

ということで、いよいよユベントス戦です。ルーチョバルサ号のここまでの道のりは、幾つかの試練は訪れたものの、概ね順調。特に2月以降の戦いっぷりはお見事なもので、夢のトリプレーテまであと一歩のところへと来ています。そのシナリオは完璧といっても良いほどで、今季でバルセロナを去るチャビ・エルナンデスが何度か「自分のために仕立てられたような筋書きだ」と表現。このクラブでフットボル界にその名を刻んだ大選手を送り出すのに、史上初二度目のトリプレーテ以上のフィナーレがありましょうか。いや、ない(反語^^)。このチャンスを逃す手はありません。オーダーメイドのシナリオを完成させましょう。

ブックメイカーではユベントスの勝利がおよそ5倍、バルサの勝利がおよそ1.6倍と、明らかにバルサが本命視をされています。普通に考えれば南米トリデンテがユーベの守りを打ち砕く図がまず頭に思い描きます。そんなクレとは対照的に、トリノ方面は悲観的ムードになっているようです。しかし一方で、楽観ムードの中でミランの前に砕け散った94年アテネ決勝の痛々しい思い出もまたバルセロニスタの心の片隅にはあるわけで、その再現は絶対に避けなければならない。実際のところ、ルイス・エンリケが空気を引き締め、チャビやマスチェラーノがいるチームに油断があるとは思わないんですけれども。

心の友チャビを完璧なフィナーレで送り出したいイニエスタを始め、屈指の負けず嫌いメッシ、野心に燃えるルイス・スアレスやネイマール、初の欧州制覇を目指すジョルディ・アルバやテル・ステーゲン、ラキティッチ、マテューらも相当闘志を燃やしているはず。あとはどれだけ普段どおりのプレーが出来るかで、その精神の持っていき方が上手くいけば、いつものようにバルサが試合を支配し、“D10S(神)”が決めちゃうんじゃないでしょうか。ユベントスさんも相当気合が入っていることと思いますが、ここはどうしても譲れない。なにがなんでもバルサの勝利が見たい。UEFA会長プラティニさんが彼の愛するユーベではなく、バルサのチャビにビッグイヤーを手渡す、その瞬間を信じて微力ながら応援エネルギーを送りたいと思います。バモーース・バルサ!狂喜乱舞、喜びの涙溢れる日曜朝となりますように!

 

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