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テル・ステーゲン、2016/17シーズンの正ポルテーロへ

クラウディオ・ブラボはペップ・シティへと移籍か。

二人のトップレベルのポルテーロを擁することで、そのどちらを優先して起用すれば良いのか決断に苦しむ。ビクトル・バルデスの退団発表時には予想だにしなかった悩ましい問題(と言っていいのか)を、バルサはこの2年間抱えてきました。しかしそれも近々、解決(と言っていいのか)に至るかもしれません。火曜日にTV3が報じたところによりますと、リーガでもレギュラーになりたくて仕方のないテル・ステーゲンに対し、クラブはキミが全コンペティションの先発になると伝えたらしく。となるとクラウディオ・ブラボは控えに回ってしまいますから、自然の流れとしましては新天地を探すことになるでしょう。

全コンペティションでテル・ステーゲンがゴールを守るだろうとTV3

ペップ・グアルディオラが新監督となったマンチェスター・シティが、ペップ好みのポルテーロを欲していて、バルサの優秀なる門番たちに関心を抱いているぞと英国方面でニュースになって以降、カタルーニャのスポーツメディアでもクラウディオ・ブラボマルクアンドレ・テル・ステーゲンの去就は人々の注目を集めていました。

そして12日(火)にTV3(カタルーニャテレビ)が、2016/17シーズンのバルサの正ポルテーロはテル・ステーゲンになるだろう、アクシデントが起きないかぎりはドイツ人が3つのコンペティションでゴールを守ると発表。他のスポーツ各紙もそれに追従しています。

TV3によりますと、カップ戦だけでは満足できないテル・ステーゲンが代理人に対して新天地を探すように要請し、マンチェスター・シティと合意に達したところでバルセロナが反応、絶対的レギュラーの座を約束し、我々はキミに賭けているんだと説得したことでテル・ステーゲンも満足して刀を鞘に収めたという話です。クラブが自分を手放せないと分かっている選手は強い。どこまでが事実かは分かりませんケド。

“戦略的理由”で若きドイツ人を選ぶ

ルイス・エンリケがレギュラーを確約するとは考えにくいですが、もし本当に2016/17シーズンはテル・ステーゲンがリーガでも正守護神になるのだとすれば、それは監督が積極的に決めたのではなく、大人の事情による苦渋の選択でしょう。ルーチョクラウディオ・ブラボを非常に信頼していますし、その安定感はまだテル・ステーゲンの適うところではありません。バルサに来てからのブラボが致命的エラーをした記憶はなく、監督やスタッフたちに決断を委ねられているのなら、まだテル・ステーゲンを絶対的なレギュラーにはしないんじゃないかと思います。

しかしながらテル・ステーゲンがバルサのゴールを今後10年間は任せたい逸材なのも事実で、たぎる野心がどうにか沸騰しないように上手く計らっていく必要もあります。入団3年目でも状況が変わらないのであれば、彼の忍耐が限界に達するのはコーラを飲めばげっぷが出るくらいに確実。TV3の情報が誤りだとしても、そう遠くない未来に決断を下す必要は生じてくるでしょう。

24歳のテル・ステーゲンと33歳のブラボであれば、クラブがどちらの選手に移籍の扉を開くかといえば後者です。それは十分に理解するのですが、この2年間での貢献度が絶大だったブラボさんだけに、戦略的決断だけで彼を完全にベンチに追いやるのは、心の中の湿っぽい部分がうずくといいますか。スポーツ的な理由での誰もが納得の主役交代なら良いんですが、結局のところブラボが控えを受け入れるか移籍するかでしか、この問題は解決しますまい。

2,000万ユーロ以上であれば話を聞く

しかしながら、クラウディオ・ブラボがあっさりとベンチ生活で良しとするとは考えられません。彼とバルサとの契約は2018年までですから、おそらくはあと1シーズンは今までどおりにバルサでプレーをし、契約が残り1年となる来夏に今後のことを考える計画だったのでは、と推察します。しかし、ここで浮上してきたテル・ステーゲンがレギュラーになるとのニュース。バルサと話し合った上でマンチェスター・シティから好条件の誘いが来れば断る手はないでしょうし、バルセロナとしても良い額の申し出であれば交渉を受け入れましょう。

ポルテーロはルーチョチームの中では唯一、レギュラー選手が二人いるポジションです。未来が期待されるテル・ステーゲンの引き抜きは許さないとしても、ブラボさんが移籍を望むのであれば、彼を手放しても深い傷にはならない。2,000万ユーロ以上のオファーが届けば、バルサはブラボを放出すると見られています。

大きな信頼を寄せるベテランポルテーロがいなくなることで、がっかりするのはルイス・エンリケだと思いますが、クラブとしましては“その代わりに他のポジションを強化するので納得してよ”というところでしょうか。ジエゴ・アルベスか、と言われる後任の控えポルテーロを1,000万ユーロ以下で獲得できれば、クラブの補強資金はそのぶん増強される。出来るだけ高く手放したいなら今ですし、ブラボさんの退団可能性はわりと高いんじゃないでしょうか。

 

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