少なくともこの夏の移籍はないと副会長。
ここ数年、カンプノウ界隈での夏の風物詩のようになっているのがネイマールの将来を巡っての憶測話です。煙をうちわで扇ぐのは時にバルセロナ系メディアだったり、国外メディアだったりするにせよ、ネイマールがバルサ退団を検討しているとのニュースは毎夏後を絶たない。それだけ色男ってことですが、実際のところ本人は一途な性格ではないかとクレとしては感じ(期待し)ます。
ネイ父は残留の意思を通達?
PSGがネイマール獲得を狙っているという話は、昨年から聞こえていました。契約更新を控えたネイに対し、バルサとの契約を更新しなければ大きなボーナスをあげよう、うちにくれば目もくらむような年俸を用意しようとナッセル・アルケライフィ会長直々にイビサ島で口説いたなどと報じられたのですが、結局ネイマールはバルサとの契約を更新。騒動に終止符を打ちました。
そして今夏もPSGがネイマールの影に登場しているとされる件では、昨年は「警告灯」「可能性は半々」と不安を強調していたMD紙が「彼は出て行かない」と早期の今から言い切っているところが特徴です。
19日付のMD紙が言うところでは、ネイマールはバルサ生活に不満を抱いてはおらず、フランスのメディアは事実を正しく伝えておらず、ネイの父親はクラブに退団の意思はこれっぽっちも抱いていないと伝達したと。バルサもネイマールの去就をまったく心配してなく、クラブからざわつく様子は感じられないと記しています。
フランスではトーンダウン
もしPSGがネイマールの合意を取り付け、彼の契約解除金(7月1日から2億2,200万ユーロに自動増額)を支払うのであれば、バルセロナとしては出来ることはありません。せいぜい説得くらい。ではこの夏にネイマールがバルサを去ってパリに戦場を移すかというと、クレの期待込みでも可能性は薄いのではないでしょうか。そう感じる理由はトレーニング中のネイマールがとても楽しそうだからです(根拠薄?)。
フランス方面では、L’EQUIPE紙がネイマールを巡るニュースでトーンダウンし、PSG筋の情報として「我々はネイマールショーを復活させるつもりはない。莫大な契約解除金があり、現実的でなければならない」のコメントを紹介しています。さらにPSGは、昨年は自分たちの接近をバルサとの年俸交渉でのダシにされたと理解しているらしく、仏クラブはもうネイに手を出すことに懲りているとL’EQUIPEは言っているようです。
ブラジル方面は“すでにPSGと合意”
一方、ブラジル方面ではまたフランスとは異なった見解でネイマールの去就について報じられています。あちらのテレビネットワーク局 ESPORTE INTERATIVO が伝えたところでは、”ネイマールはすでにPSGのオファーに合意をし、パリクラブがバルサに契約解除金2億2,200万ユーロを支払うだろう。公式発表は2週間後の見込み”。Marcelo Bechler記者がカンプノウの正面玄関前を訪れて放送する気合いの入りようです。SPORTはこれに乗っかっています。
これに対しFCバルセロナからは、スポーツ部門を総括するジョルディ・メストラ副会長が「ネイマールがこの夏にバルサから出ることは200%ない。今朝はPSGがきっぱりと否定した記事を読んだし、彼らがクラブ間の関係を変える理由もない」と反論。その後も社会部門のジョルディ・カルドネル副会長が「ネイマールは今も未来もバルセロナの選手」と背番号11の退団はないと強調しています。
フォルメンテラでくつろぎの時間
渦中のネイマールは昨日、エルネスト・バルベルデ監督がトレーニングを休日にしたことで、TOISSの仲間たちやバルセロナに滞在中のNBA選手 Draymond Green、NFL選手 Andre Branch らと地中海の島フォルメンテラを訪問。クルーザー上での一時を楽しんでいます。そしてその船上にネイマール父もいたことで、あれこれと憶測がなされるわけですが、ここからが最新情報。
この19日(水)にGoal.comにネイマールの「バルサで幸せ」とのインタビューが掲載されることで、騒動も鎮まるだろうとMD紙が伝えています。
Goal.comによるインタビューは電子メールを通じたもので、ネイマールは「昨シーズンはバルサでの自分のベストシーズンだった。僕は街やクラブ施設にすごく適応しているし、幸せなんだ。そういう環境があることで、良い成績を残せる。望んでいたタイトルの全てを獲得できなかったけど、グラウンド内では快適に感じていたよ」とコメント。「2017/18シーズンがチームと個人の両面でもっとポジティブなものとなるよう働いていく」と付け加えています。
さて、これで混乱も沈静化されますでしょうか。ただし夜中にバルセロナに戻ってきた際の報道陣には完全黙秘のネイマールです。
ネイマールがバルセロナを去るのは、もっとピリピリした雰囲気が彼の周辺に漂った時だと予想します。
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