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走れていないバルサ、欧州でどうやって勝つ

スラビア・プラハ戦の走行距離は第3節の32チームで最下位
ポゼッションを志向しつつ、もっと走るチームはたくさんある

FCバルセロナは水曜日、プラハにてチャンピオンズ 1/8 final 進出のために重要な3ポイントを手に入れました。しかし翌日のバルセロニズモに、喜びは少なかった。むしろ落胆モード。厳しい試合になると予想していましたし、元々内容にはあまり期待していませんでしたが、それでもガッカリするようなパフォーマンスだったからです。

データとして目立ったのは、バルサが走れていない点です。走らずに勝てれば良いとして、どうやって勝つのかも見えてきません。

スラビア・プラハ戦のポイント

出足は最高:試合の出足は最高でした。高い位置でのプレッシングが効き、スラビアからすばやくボールを奪い返せていた。3本のラインはコンパクトに連動していた。ボールの回りも良かった。わずか3分での先制点は、得点者メッシ自身が相手のパスをカットしたことから生まれたものでした。

プレッシング低下:しかし時間の経過に伴い、バルサのプレッシングが緩み始めるのとは対照的に、チェコチームのフィジカルが猛威を発揮していきます。15分付近からバルサはことごとく局地戦に敗れ始めるのです。落ちるインテンシティ、分断される各ライン。バルサはもう自陣から出ることもままならなくなりました。

あとはもうスラビア・プラハのペース・・・ 50分に同点にされた後、57分に勝ち越し点を奪うまでの間は攻勢に出たバルサでしたが、それも長く続かなかった。試合最後はサンドバッグ状態で、見るも無惨でした。

シティやアヤックスも走る

バルサがエデン・アレナで勝てたのは、聖テル・ステーゲンがスラビアの決定機を何度も止め、かつゴール前での幸運度で相手を上回っていたからです。
フットボールはどんな形であれ、相手チームより1つでも多くゴールを陥れた方が勝つ。バルサはプラハでそれをやりました。

しかしいつもそれで良いはずもない。
現代フットボール、特にチャンピオンズにおいては、ある程度は走れないと厳しいのだと痛感させられます。10月25日のSPORT紙が指摘してるのですが、バルサに近い特徴のマンチェスター・シティバイエルン・ミュンヘンアヤックス・アムステルダムも走っているのです。

UEFA提供のデータによると、第3節のチーム別走行距離/パス数/パス成功率は、
バイエルン・ミュンヘン 114.3km(32チーム中 5位)/410本/83%
マンチェスター・シティ 110.6km(同 17位)/515本/88%
アヤックス・アムステルダム 110.5km(同 18位)/484本/82%
FCバルセロナ 100.4km(同 32位)/525本/86%

バルサ堂々の(?)最下位・・・!
平均すると、一人あたり1km、走行距離が少ない。ふむ・・・
チャンピオンズ3試合での平均走行距離は、バイエルンが114.3km、シティが111.8km、アヤックスが113.2kmで、バルサが103.0kmです。

走ってポゼッションも高いチームがある

アヤックスとは似て非なり、バルサはそんなに走る必要はないのだ、タッチとパス、ポジショニングでゲームを作るチームだという主張もあるでしょう。支配率とパス数のデータは以下のとおりです。

ここまでの3試合ですが、チャンピオンズの平均ボール支配率の上位5傑は、
リバポー(61%)、シティ(60%)、バイエルン(60%)、レバークーゼン(59%)、バルサ(59%)。“死のグループ”で僅差の5位ですから健闘でしょうか。

試みたパス数合計の5傑は
リバポー(2,211本)、レバークーゼン(2,209本)、シティ(2,074本)、バイエルン(2,067本)、バルサ(1,991本)です。

第3節で一番走っているレバークーゼン(121.1km)が、そのアトレティコ戦ではパスを682本もしていて(成功率79%)、彼らは今大会の最多パス記録(880本)も作っています。1試合平均のパス数は742.6本なり(バルサは平均663.6本)。走りまくって、パス数もポゼッションも高い。

ヨハン・クライフの名言に「ボールは汗をかかない。だから人ではなくボールを走らせろ」がありますが、走らないのがバルサのスタイルだと胸を張れない状況になっています。

毎試合110kmくらい走れないと、もうチャンピオンズでは厳しいのか。
走らずに勝とうと思えば、巧みなポジショニングとパススピード、判断の速さが求められます。もしくは百発百中で守備網を破り、シュートを仕留めるギガクラック。全開の理不尽。

さあバルサ、チャンピオンズ制覇を狙うのであれば、どうやって可能性を伸ばしていきましょうか。

テル・ステーゲンの自己批判「僕らはあるべきレベルになかった」
エデン・アレナで行われたチャンピオンズ第3節、スラビア・プラハ対FCバルセロナは予想されたとおりタフな戦いとなりました。テル・ステーゲンの活躍がなければ、バルサは相当苦しい状況に追い込まれていたでしょう。その守護神が試合終了後、「自分たちは望むレベルになかった」と自己批判。改善のために話し合わなければならないと述べています。

このニュースのまとめ

  • ・序盤のハイプレッシングが続かず、相手のインテンシティにやられたプラハでのバルセロナ
  • ・チャンピオンズ第3節でのバルサの走行距離は32チームの最下位
  • ・バルサと似たタイプのチームも、もっと走っている
  • ・走ってポゼッションも高いチームに、どう勝っていくのか

 

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