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クーマン時代の幕開け「バルサのために最大限を出したい選手とだけ、仕事をしたい」

バルサ監督就任会見にて、自信と共に抱負を語った“ウェンブリーの英雄”
若者たちに機会を与える時であり、かつ年齢よりも意欲が重要だと語る

2020年8月19日(水)、ロナルド・クーマンのバルサ新監督就任・各種儀式が行われました。戻ってきたエル・ドリームチームの英雄がどう抱負を語るか、どこまでの変化を約束するかに注目が集まりましたが、彼が求めたのは徹底的な改革ではなくチームのために全てを出す意思。現有戦力でもインテンシティとコミットメント次第で勝てる点です。

慎重だった就任会見

ロナルド・クーマンのバルサ監督就任会見でのコメントは、慎重さが特徴でした。
変化が必要であるとは認めつつも、大改革は宣言しない。いきなりロナウジーニョ、デコ、エトーが構想外だとぶっ放したペップ・グアルディオラのようなインパクトを期待した人や、例えばスアレスあたりの名前を期待したメディアは物足りないかもしれないですが、クーマンは乗ってこなかった。
(追記)会長選挙が控えることでほぼ1年限定みたいな条件となり、自ずと控えめな訴えとなります。

かつてエル・ドリームチームでのボスだったヨハン・クルイフがメディアを使ってラウドルップストイチコフを批判し、衝突を生むのを見ていたのが効いているのでしょうか。この会見でクーマンは敬意を理由に、特定の選手名を出すことを拒んでいます(メッシへの残留希望は例外的)。

一方で、まず楽しんでプレーをしよう、というのは恩師クルイフを意識してのメッセージでしょう。

その他、強調したのはインテンシティの回復が必要であることや、相応しい若者たちにチャンスを与えるべき時である点など。賭けるべき若者には迷うことなく賭ける、との宣言は期待を持てます。

そしてハングリーさを持った選手であれば、年齢は重視せず、バルサのために全力を出すことを望む選手と仕事をしたいと述べた新監督。バルサを去るのは簡単ではないですし、構想外とされた選手との話し合いがもつれる可能性も十分あるのですが(エトーは結局、1年残留して結果を出した)、近々明かされるであろう決断の行方を見ていきましょう。

楽しむことが成果につながる

冒頭の挨拶

「幸せであり、誇らしい日です。バルサは私のカサ(家)であり、私はこれからこんなビッグチームを率いる可能性を手にするのです。バルサでは常に最大限を求められますし、またそうあるべきなので、簡単な挑戦ではありません。(チームに)最大限の結果やタイトルを要求するための資質は十分にあります。私はバルサの監督となり、強力なチームをもつために働いていく。変化を起こす必要があります。先日の(リスボンでの)イメージは私たちが望むものではなかった。名声を取り戻すためにハードワークが求められます。バルサは今も世界で最も偉大なクラブなのです。夢が現実となりました。十分な資質を備えた選手たちと共に全力を尽くすこと、それが私たちの任務です

プレースタイル

私はオランダ人なので、ボールを保持すること、ボールを支配して良いプレーをすること、そして試合に勝つことが好きです。エントレナドール(監督)として多くのチームで学んできましたし、自分にはバルセロナの監督となるための力量があると思います。バルサとオランダには常にすばらしい関係がありました。オランダ人にはバルサで働くことは喜びですし、フットボールは楽しむためにあります。選手たちにはまずそう言うつもりです。楽しむことなくして最大の成果は上げられない。そしてハードワークです」

世界最高のメッシは自分のチームにいてほしい

構想外の選手

「特定の選手について話すのは好きではないです。私たちはクラブにとっての最良を探さなければならない。ある年齢の選手たちに、あなたたち(記者)は疑問を抱くかもしれませんが、全ての選手への敬意を持たねばなりません。クラブとスカッドにとっての最良を求めて行くのが私たちの考えです。選手たちへの敬意から、私は名前を言いません」

メッシ

「自分がメッシを説得しなければならないのかどうか、私は知りません。彼が世界最高の選手なのは明らかですし、最高の選手は相手側でなく自分のチームにいてほしい。監督として、私はメッシと一緒に仕事をしたいです。彼は試合を勝たせてくれます。彼がチームに残るなら、私は大満足。もちろん、彼や他のカピタンたちと話をせねばなりません。これから選手たちと話をしていきますし、メッシが何年もここでプレーを続けることを願っています」

年齢ではなく意欲

選手の年齢

32-33歳の選手は、終わってはいません。ハングリー精神や、クラブのために最大限を出そうとする意欲次第なのです。20歳でもハングリーさのない選手は時々います。試合に勝つために、ベストチームを探していきたい。私はここに居たいと望む人とだけ仕事をしたいので、選手たちと話をしていきます。バルサのために最大限を出す人が欲しいです」

バイエルン戦の2-8

「クレとして非常に悲しかった。まずは結果、あれはあってはならない大敗でした。イメージも私たちが欲するものではない。悲しい日でした」

会長選挙が来年にあること

「自分の手の中にある物事に対してエネルギーを注ぐことが第一です。私にできる唯一のことは、良い結果を得ること。選挙があるのは知っていますが、私には何もできないのです。私は自分の仕事をして、試合に勝たねばなりませんし、勝つことによって次の会長は迷うかもしれませんから。続投できることを願っています」

※クーマンとバルサは2022年6月末までの2年契約
※有力な会長候補の1人であるビクトル・フォンは、「たとえ三冠を達成しようともクーマンは私の(運営するクラブの)監督にはならない」と断言してます。

相応しい若者に可能性を与える時

ルイス・スアレスの去就

「選手のことを話したくはないです。カピタンであるメッシは別ですが。もし決定があるのなら、それがポジティブであれネガティブであれ、最初にその選手と話をしたい。明白なことがあれば会見でも何か言えますが、今日この場で選手については話すことはありません」

フレンキー・デ・ヨングのポジション

「フレンキーの年でバルサに入るのは常に困難ですし、多くの試合に出たのはポジティブなことです。私は一度、オランダ代表とは同じポジションでプレーしていないと言いましたから、彼が快適なポジションを探していきます。それがデ・ヨングや他の選手たちの助けになります」

コウチーニョの去就

「彼はバルサの選手です。もし決断する必要があるなら、そうしていくでしょう。今の私には若い選手たちを知るための時間があります。相応しい若者たちに可能性を与える時なのです。相応しい若者がいるなら、起用することを私は迷わない。若者たちだけでなく、チーム内でバランスを取る必要はあります。変えねばならないのは、よりインテンシティを上げてプレーすることです」

スカッド内の改革

改革ではなく、必要なのはクラブにとっての最良を探すことです。そしてもしそれが変化を意味するのなら、私たちは変化を起こしていくでしょう。しかしそれは選手たちと話をしながらです。バイエルン戦のようなイメージを提供するチームを私たちは望んでいません」

 

コメント

  1. 中野クレ より:

    アルフレッド・スロイデルの存在が唯一の救いですかね。
    テンハーグとナーゲルスマンを支えた人。
    メッシを除いた9人での守備を構築してもらいたい。
    8人守備はチャンピオンズで通用しない。

  2. t より:

    もしデ・ヨングをボランチで使うとしたらブスケッツとピャニッチどうするのかな?

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