新監督を探すための延長戦、2週間：ペップ2022年呼び戻し計画

あの黄金時代をもう一度、と願うバルサ会長
グアルディオラを含めて後任監督が見つからなければ、（やむなく）クーマン続投

わずか30分ほどで終わった、先日のクラブオフィスでのラポルタ×クーマン面談。予想されたオランダ人監督の去就に関する決定は為されず、肩すかしの会となりました。ではなんのための面談だったのかというと、クーマンに2週間の猶予を求めるためらしく。これから2週間以内に後任が見つかれば、監督交代。ダメなら、クーマン続投。トップ級の後任が見つかる可能性は低く、冷めたピザのようになったクマさんがベンチに座る悲しいシナリオが見えています。

猶予を求めるための面談

5月25日にカンプノウ内クラブオフィスで行われたジョアン･ラポルタとロナルド･クーマン（他数名）の話し合い。監督に伝えられると予想された将来に関する決定はまだなく、じゃあなんのために代理人を含めてわざわざ呼び出したのか、が疑問の面談でした。

その理由については昨日（26日）にTV3（カタルーニャ州営放送）が説明しておりまして、曰く、後任監督候補たちとの交渉を解決するために、2週間待ってくれるようラポルタがクーマンにお願いしたのだという。SPORTの取材では10日ほどで決着する見込みとのことですが･･･ 宙ぶらりんのままバケーションに行ったクーマンが気の毒です。

面談終了後、クーマン代理人のロブ･ジャンセンは「良い感触を得た」「私の意見ではクーマンはバルサで続けるだろう」と語っています。これは、どうせ後任は見つからないのでクーマン続投濃厚という判断ですよね。

望むのはグアルディオラの復帰

高らかにサイクルの終焉とチーム刷新を宣言したジョアン･ラポルタ会長。彼がフットボールチーム監督に据えたいと熱望しているのはペップ･グアルディオラだ、と各メディアが報じています。
数日前に話題になったチャビ･エルナンデスは、現時点では、ラポルタの望む監督ではない。チャビにしても今夏のバルサ復帰は考えないでしょう。

英国方面では、もし土曜日のチャンピオンズ決勝にてマンチェスター･シティが悲願の優勝を達成した場合、目標を果たしたペップがクラブに退任を求めるかもしれないとのウワサ話が出ているそうです。
じゃあどこに行くんだとなると、プレミアリーグ優勝祝賀会でペップが「心のクラブ」だと語ったバルサもあるかもしれないよね･･･という。バルセロナの危機に、ペップが駆けつけるストーリーは胸熱ですけれどね･･･

2022/23シーズンに･･･というシナリオ

27日版MDに、夢のある話が出ていたので紹介しましょう。それは今夏のグアルディオラ呼び戻しが不可能であっても、来夏2022年は可能性があるかもという話です。少なくともラポルタは諦めないだろうと。

これから2週間でペップを説得できる見込みはゼロでも、1年間粘れば「バルサに監督として戻ることはない」と繰り返している頑固者も心変わりするかもしれない。残り契約期間1年になれば、シティも寛容になるかもしれない。

そしてメッシです。ラポルタはレオ･メッシとの契約を2年間延長しようと試みているらしく、そのバルサでの最終年となる2022/23シーズンに恩師であるペップが帰還し、大きなタイトルを手土産にギガクラックがバルサを去るシナリオは、実現するならさぞドラマティックなことでしょう。全クレ号泣。

ここまでの刷新計画を見て

ラポルタがもし、ペップ説得の奇跡を期待してロナルド･クーマンに2週間の待機を求め、その他トップ級監督の確保にも失敗した場合のことを考えてみましょう。

そうなっている可能性は大いにあるわけですが、それで続投するクーマンの立場はいったいどんなでしょうか。自分がクラブの信頼を得ているミステルだとして、力強く2年目を始められる？新会長が掲げる刷新プロジェクトの現場責任者としてファンの支持を得られる？むしろ今季以上の茨の道かもしれません。

獲得目前だと報じられているクン･アグエロ、ワイナルドゥム、エリック･ガルシア、メンフィス･デパイにしても前理事会の時から名前の出てきた選手たちばかりで、ラポルタの独自色はない。実際のところは前任者の負の遺産がヒドくて独自色どころではないでしょうけど･･･ チームの大掃除はラポルタの色か。

御大ヨハン･クルイフが健在なら、今のバルサ会長にどんな助言をするでしょう。あの偉大なる顧問はもういない。会長を支える理事会の面々が良識と見識を備えた人々であることを願います。