構想外選手の給与を節約するため、自由移籍での放出も選択肢となる
メッシと契約を結ぶためであれば、出来ることは全部する
FCバルセロナが例年以上に必死のぱっちで進めようとしているのが、オペラシオン･サリーダ、いわゆる放出作戦です。バルサはラ･リーガが定めるクラブ収入に対する選手サラリー総額で基準を超えてしまってますし、ここをどうにかしないとレオ･メッシとの新契約にこぎつけない。目的達成のためであれば、構想外選手の放流（契約解除）もやむなしの構えです。
トリンカオが英国Wolvesへ
2021年7月4日、FCバルセロナがフランシスコ･トリンカオのレンタル移籍を発表しました。行き先は英国のWolverhampton。貸出期間は1年間で、給与はあちら負担となります。義務ではない買取オプション付き。
一年前に同クラブへと完全移籍したネルソン･セメドに続くオペレーションで、こちらもジョルジュ･メンデスのお世話になっています。
Wolvesはメンデス自らが相談役として経営に関わっているクラブなんですね。そこに顧客を集めることでチームを強化する。さすがですよ、メンデスさん。リアルサカつくみたいで楽しかろうなぁ。
話半分に聞く必要はありますが、SPORTによると、トリンカオはバルサ選手であることで得た人気や高給に負けてしまったタイプだそうす。そういうのを見るに付けアレックス･コリャドで良かったのではないかとしつこく思います。タラレバですけれどね･･･
ジャンクレール･トディボは完全にビジネス案件として、リーズ移籍が決まりそうなジュニオル･フィルポやトリンカオの件で導き出す一つの結論は「控え選手を連れてくるよりもカンテラーノに賭けてくれ」。ファン･ミランダのような賭けるのが早すぎて散った例もありますが･･･ 準備OKそうな若手がいるなら勇気を持って信頼することでバルサらしくてクレも喜ぶチームになっていくでしょう。
一方的な契約解除も辞さず
話が逸れましたが、“オペラシオン･サリーダ operación salida” 放出作戦です。
過去数年の放出作戦と今夏との違いは、今夏はもうとにかく給与負担を減らすことが至上命題である点。ラ･リーガの基準を超えてしまっているバルサが高給メッシと再び契約を結ぼうと思えば、彼が受け取る分の空きを他の選手を削ることで作るしかないのです。
なので選手によっては移籍金収入が得られずとも、支払うべき給与を節約できればOKとする。マテウス･フェルナンデスは早々に契約解除で放流されました。
このマテウスと同様に、契約関係の解消を狙っている第二弾がサムエル･ウンティティ（27）とミラレム･ピアニッチ（31）だそうです（第三弾、第四弾もありうる）。
ピアニッチ
MD紙によりますと、バルサは先週火曜、マテウスとの契約を解除したのと同じ日にウンティティとピアニッチに向けて電子郵便を送っています。ふたりを自由契約にしたい旨を告げる、内容証明的な電子郵便でしょう。
ウンティティとピアニッチはどちらも、ロナルド･クーマンが構想外にしている高給選手です。どちらも手取り給与が推定800万ユーロなので、クラブ負担の税金も合わせれば1,600万ユーロ近い。ふたりで3,000万ユーロ強を節約できます。
2016年夏に入団したビッグサムの場合は減価償却が終わっていて、無料で退団させてもOKだそうです。昨夏入団のピアニッチは、、、本当に何だったのでしょうね。あ、会計処理か。まったくもってバルトメウ一味は（以下略
ピアニッチの場合はクーマンの起用法に不満があって元々退団を嫌がってなさそうですし、良いオファーが届けばそれで去りそうです。難しいのはウンティティとなります。
ウンティティは動かない
サムエル･ウンティティはクラブから自由契約を提示されても、バルサ残留しか考えていないと固辞しています。契約時に移籍先クラブからボーナスがもらえる自由契約選手となるより、カンプノウに残ってクーマンに自分の価値を示したい。それがリキ･プッチならば、クレの頬も緩むであろう心意気ですが･･･
結局のところパフォーマンスが落ちた上に年給が高すぎる彼が、復活することに賭けて雇い続けようという気がバルサにはありません。
クラブよりもワールドカップを優先した挙げ句、膝を壊して帰ってきた経緯がやはり尾を引いていますよね。その後の契約更新を巡ってのすったもんだも。
ウンティティ･ケースを巡っては、もう何週間も前からあ～だこ～だと報じられていて、いい加減、決着が付いてほしいと思います。
一番穏やかな着陸方法は、クラブの金庫事情に合わせた給与減額を了承してのレギュラー獲りへの挑戦。もしくは自由移籍を受け入れての新天地探し。減給なしに残る場合は、2022年ワールドカップを前に一年間干されることも覚悟せよのパターン。無理やりの契約解除なら、ウンティティから訴えられる可能性大。
でもラポルタたちにとってはメッシのための場所を空けることが最優先ですから、切れるところはためらいなく切るでしょう。
移動要塞ビッグサムとしてバルサの左セントラルに君臨していたあの頃が懐かしいです。彼のことは好きなんですけれどね･･･
コメント
今すぐ契約解除とはならないでしょうね。 自由に移籍先を選べる反面、良いオファーが無ければ無職になるわけですから、選手側は次の移籍先が固まるまで解除するとは考えにくいですね。 結局、クラブが何と言おうと決定権は選手側にありますからすぐに事態は動かない…
まぁ、そのうち動きが出るでしょう(能天気)
ただプレー時間が少ないPjanicはともかく、Umtitiは状況が悪いですね。
怪我ばかりで稼働率が悪い印象が強く、それが実力以上に評価を落としてしまっています。
今のバルサはセントラルがやたら充実していますから、残ってもチャンスは与えられず、招集すらされなくなるでしょう。
まだ27歳で腐るような年齢ではありませんから、Umtitiのためにもどこか最終ラインの層を厚くしたいチームが拾ってくれるといいなぁと思っております。
私見ですが、フランス人はこういう時には間違いなく自分だけを優先すると思ってるので、あまりクラブにフランス人を増やしてほしくないんですよね…。
まだオランダ化の方が良いと思います。
面倒そうな高給取りフランス人が多い事も、バルサにとって難関になりそう。
カンテラ重視は、自然にクラブの為を思って行動してくれる選手が増えて、チームをそういう雰囲気にしやすいという点でも大事です。
またメッシやブスケの後のキャプテンの事も考えると、セルジ・ロベルトは絶対にキープするべきと思います。
その為にも、減給減給です。
頑張れ、ラポルタ。