故郷のフエンテアルビージャで表彰を受けたドン。
メジャーな国際大会でデッカイ活躍をした選手が夏休みに地元へと帰り、表彰を受けるのはよくあることです。日本ではたいてい市長室で報告のみでお終いですが、ヨーロッパの場合は市庁舎前に広場があり、市庁舎にもバルコニーがしつらえてありますので、そこへ登場してスピーチなんてステキなこともできる。土曜日にはメキシコでのハネムーン帰りのアンドレス・イニエスタがフエンテアルビージャの市長さんを訪れ、ファンに感謝の言葉を送っています。
今回、ドンの表彰式を見ようと市庁舎前の広場に集まったファンはおよそ400人(スポーツ各紙では300人)でした。思いのほか控えめなのは、事前の告知がなんとなくだったのか、それともバケーションでみんな出払っているからなのか。いずれにせよイニエスタは市長さんたちからユーロコパ2012での活躍を表彰する記念プレートを授与され、そしてファンに向けてこんな粋な言葉を送りました。「たしかに選手は伝説や歴史を作ったよ。でも重要なのは僕らが歴史を作ったことじゃなく、この難しい状況にある国に喜びをもたらすことによって、人が幸せになったってことなんだ」
イニエスタと一緒にバルコニーにいたのは、フエンテアルビージャのアンヘル・サルメロンさんと、カスティージャ・ラ・マンチャ州の教育文化スポーツ局長であるマルシアル・マリンさん。彼らはそれぞれにイニエスタがユーロ祝勝会で町の名前を挙げてくれたことやら、彼の存在が不況の地元経済に貢献してくれていることなどに感謝を述べ、「イニエスタは私たちの誇り、最高の親善大使」だと称えています。
ちなみにバルコニーでのスピーチにおきまして、マルシアル・マリン局長がマリア・ドローレス・デ・コスペダル・ガルシア州首相の名前をちょいと出したところ、一部グループが「イニエスタ、プレジデンテ(首相)!」と叫び始めたのだそうです。すると周りはそれに大喝采。やんやの拍手が巻き起こったとのことであります。これにはさすがに照れ笑い(苦笑い?)だった(であろう)イニエスタはその後、これから数日間は家族とともにフエンテアルビージャで過ごすつもりだよ、と伝えています。
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