日毎に高まる、オペレーション実行の気配。
アレックス・ソングがティト・ビラノバ時代ふたりめの新入団選手になるかも、という記事がここ数日のカタランメディアを彩っています。プレシーズンも8月に入り、親善試合も3つこなすことでチームに足りないものも大分見えてきた今日この頃。バルトラの成長とアビダルの復帰への意欲、闘志を燃やすフォンタスの存在によってセントラルの補強は優先度が低くなり、現在はケイタ退団の穴を埋めることが優先事項となってきました。そこで条件に当てはまるのが、アーセナルのカメルーン人というわけです。
セントラルよりピボーテ
ここまでは慌てることなく補強活動に取り組んできたバルサのフロントですが、早いもので8月もすでに第2週へと突入しました。リーガ開幕はあと2週間足らずというところに接近。バルサスタイルへの適応を少しでも早めるためには、新人さんはもうそろそろチームに入ってきてほしいところでして、中盤の補強には今週がヒジョーに重要になるだろう、というのがカンプノウ周辺のおおよその見解です。
ケイタが中国へと去っていったことで、ティトチームには埋めがたい穴がひとつ空くことになりました。出番に決して恵まれない中でも不満ひとつ言わず、黙々とカンテラーノの中盤に足りないものを与えてくれていたケイタ。バルサ産セントロカンピスタたちは皆きわめて優秀ですが、骨太さには欠けており、それを補ってくれてピッチの広範囲をカバーし、前にも出れて空中戦にも強いというメディオセントロがチームには必要でした。おまけにセントラルもこなせる点で、ユーティリティなソングは求める条件にピタッときています。
ということで、現時点でのバルサのセクレタリオ・テクニコが最優先目標にしているといわれるソング。彼に対してはアーセナルは2000~2500万ユーロを要求するだろうとされています。ガナーズとソングとの契約は2014年となっています。
ティトの希望に沿う補強
日増しに濃厚となっている、FCバルセロナによるアレックス・ソング獲得の匂い。ポイントは彼がアーセナルの主力であるにも拘らず(昨季はプレミアで34試合に先発)、彼らが値段を付けているところです。ソングはガナーズとの契約をあと2年残していますが、ここ数ヶ月は契約延長の申し出を拒否中。今週にもまたその件を先送りにしたそうです。このままではロビン・バンペルシーと似たような道を歩みかねず、それゆえに移籍を希望するのであれば、話を聞こうという姿勢になっています。
バルサ側はまだアーセナルに正式なオファーを出してはいないとのことですが、各メディアが伝えるところによりますと、交渉開始の際の最初のオファーは1500万ユーロになりそうだとか。その差は1000万ユーロ。よくあるパターンでいけば、2000万ユーロ前後が双方の妥協点となります。ビッグクラブの不動のレギュラー(ピボーテとセントラルをこなせる)選手を得るとしては、まあ妥当なところでしょうか。
そしてソングに行くとなれば、ウワサのネイマールの今夏加入はなくなります。ティトはずっと前から、今年のデランテロ獲得は不要と言ってきたわけで、少々残念とはいえごく当然の展開。それは監督の意見が尊重されているということでもあり、健全なる在り様といえます。予算の範囲内で、監督が求める選手(今回はピボーテとセントラルが両方こなせる選手)を獲るということ。バルトラを信頼するということも加え、とても真っ当な選択です。最終的にどうなるのかはまだ判りませんが、期待をこめて朗報を待つこととします。雰囲気として感じるのは、オペレーションが実行に移されるときに漂う、特有の匂いです。
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