どうにか説得するためにSNSを利用したと明かすセントラル
パウリーニョをFCバルセロナが獲得へ、さらにはコウチーニョやデンベレの展開も気になるということで、本日行われるスーペルコパ・デ・エスパーニャの話題は、カタルーニャ系スポーツ紙では二番手扱いとなっています(たとえばSPORT紙であれば、スーペルクラシコが登場するのは6ページ目)。その後はたっぷりとマドリー戦の特集は組まれているのですが、外野の試合への集中力は乱れ気味なのは間違いない。奇妙な雰囲気でのクラシコとなります。
メッシの結婚式にて
そんなマドリー戦の前日会見にバルサ選手代表として臨んだのが、我らの広報部長たるジェラール・ピケでした。この日のジェリもいつものように率直で、元チームメイト・ネイマールがPSGへと移籍した件についての秘密を説明。この人を会見担当に送り出したものクラブの勇気には感心します。
ピケによると、ネイマールがPSG移籍を決断したのは6月のことで、ダニ・アルベスがPSG行きを決めたのもネイが説得したからだそうです。「ネイマールに騙されたとは感じてない。事が起こった今、僕はどういうことだったのかを説明できるよ。僕らがそのことを知ったのは(6月30日の)メッシの結婚式だった。その席で彼は僕らに去るって言っていたんだ。ダニを説得したのはネイさ。僕らは彼を説得しようとしたけど、彼が出て行くってことはもうその時には知っていたよ」
「クラブがそれを知っていたか?クラブが何を知っていたのか僕は知らないし、クラブへと伝達するのは僕らの役割でもないからね。チームメイト間には個人的な関係や友情があるにせよ、この手のことをクラブへと伝えるのは僕らの役割じゃない。選手はフットボルをするために来ているんだ」
「彼は残る」投稿の真相
では、USAツアー中に自らのSNSに「彼は残る」と投稿した思惑はなんだったのか。ピケはこう説明しました。「ネイが100%出て行くことはもう知っていたけど、彼が残るようどうにかやってみたのがあれだった。SNSを用いた最後の弾丸だったんだ。彼は僕に怒ったけれど、それも数時間だった。最終的には解決したよ。唯一のタレント、唯一の選手を残そうという僕の試みだった」
「僕は誰かの広報官ではないし、記者でもないのでニュースを提供する必要もない。僕はただ、彼を説得し、意見を変えさせようとしたんだ。ポーカーをしていてハッタリをかますようなものさ。バルサのために、と思ってやった。上手くはいかなかったね」
勝手にやっているなら怒られるだろうと思いましたが、やはり怒られていたと。趣味のポーカーに喩えるのもジェリらしいです。
ネイマールを擁護
ネイマールの退団に対し、悪い感情は生じていないとセントラルは言います。この会見でのピケは、元チームメイトに同情的です。「退団の方法はたくさんあるさ。彼は反旗を翻したりしていないし、マドリー戦の最後の1分までFCバルセロナのユニフォームのために戦い続けていた。僕は彼に落胆はしていないよ」
「僕らが生きているのは人々が悲しみ、彼のことをたっぷりと批判する世界だ。SNSがその良い例で、誰もが匿名で怒りを表し、悲しみ、ネイやネイの父親、彼の友人たちを批判している。まるで誰もが人を裁く権利を持っているかのようだよ。お金のためであったり、世界最高の選手になりたかったり、退団する理由はあるだろう。もしお金のためなら、それはお金のため。いったいこの(会見)場のどれだけの人が、お金に逆らって転職先を選ぶだろう?SPORTやMDの人たちならそうなの?みんながそうするよ。でもフットボル選手の場合は、ペセテロになるんだ。僕らに裁く必要なんてない」
そして。「彼に取って代わる選手を見付ける以上に、僕らがするべきはチームとしてもっと強く、もっと競争力を付けることなんだ。彼のような選手はマーケットに存在していないからね」
自らが批判の対象となる場合は、“人々には意見を表す権利があるので、それを尊重する”とコメントすることが多いピケですが、ネイマールが守銭奴と罵られまくる状況には一言申し立ててずにはいられなかったようです。ただ今回のネイ家の姿勢は、ファンの怒りを買い、批判対象となっても仕方ないでしょう。もう少しやり方が違えば、ファンの心情が大きく違っていたのは確実なのです。
騒動が長引いたことで一番同情したいのは、おそらく寸暇も惜しんでプランニングをしてきたエルネスト・バルベルデです。監督が前日会見で明かしたのは、「ネイマールの退団を知ったのは、彼が私のオフィスでそれを言った日、世界中が知ったのと同じ日だった。直感があったり、何人かの選手が言っているのを耳にするとしても、知ったのは彼がそれを伝えた日だ」ということ。せめてクラブは監督には丁寧に状況説明をすべきではないですかね。まあ理事会もよく分かっていなかったかもしれないですけど。
コメント
少なくともチームメートのことを騙すつもりはなかったようですね。
ただ、迷っていたわけでなくわかっていながらチームのプランを壊したことに変わりはないので批判は自業自得です。
ただ、ネイマールが7月に移籍を発表していたとしてもバルサの穴埋め補強がギリギリなのは何も変わらなかったでしょうけど。
選手にあれだけやらせておいて未だに交渉が進まないとかどれだけ周囲を苛立たせれば気が済むのでしょう(時間稼ぎに全く対応できていません)。
繰り返すようですが、ネイマールだけでなくフロントもバルサの看板を背負う資格がないと思います。