バルサのオファーを断り、ワンダ・メトロポリターノでプレーを選択
アントワン・グリースマンはアトレティコ・マドリーに残留する。春から続いてきた長編メロドラマがついに完結をしました。フランス人クラックはバルサからのオファーを断り、これからもコルチョネロの星であることを選択。その心意気には大いに賛辞を送りたいです。
ドキュメント番組で発表
今回のグリースマンの発表において、驚きだったのは内容より手法でした。
グリースマンがアトレティコのチームメイトたちからの説得で心を変えた、とはあちこちで言われていたことなので驚くほどではありません。
それよりも興味深いのは、発表が記者会見でもSNSでもクラブの公式声明でもなく、スペインのデジタル放送局 Movistar+ で放送された30分間のドキュメント番組、その名も「La Dicisión(決断)」で行われたことです。
2ヶ月前(4月16日)からフランス代表がロシアへと向かう前日(6月3日)まで取材したというこの番組で、グリースマンはアトレティコとバルサのオファーに迷う気持ち、少しずつ決断へと至っていく様子を視聴者に明かしているんですね。
発表をここまで引っ張ったのは、こういう裏側があったと。
お金では勝てないけれど、タイトルが獲れるよ
番組によると、グリースマンは4月下旬、姉で代理人のマウドさんからバルサの提案「アトレティコのほうが年俸額は多いだろうけれども、私たちはこの3年間チャンピオンズで優勝がなく、キミがいれば優勝すると確信している。キミにとっても優勝に近くなるだろう」を伝えられています。
金額面では競えないバルサなので、スポーツ面で訴える戦略です。
しかしその後、妻のエリカさんが「あっちでチャンピオンズを優勝しても多数のうちの一人だけれど、ここでなら歴史の一部になる」と思い出させたアントワン。さらにシメオネ親分やゴディンの説得が決定的となり、アトレティコ残留を決心した模様です。
下はMDがYouTubeに上げた、番組のダイジェスト動画。
そしてこちらがドキュメント番組が放送された後、グリースマンが投稿したツイートになります。
Mi aficion, mi equipo, MI CASA! @atleti ?????
Mes supporters, mon equipe, MA MAISON ! @AtletiFR ?????
My fans, my team, MY HOME!!! @atletienglish ????? pic.twitter.com/ByD8Cju5Yb
— Antoine Griezmann (@AntoGriezmann) 2018年6月14日
今っぽい(笑)
「恥だ」と嘆くのはSPORT
それはそうとて、このグリースマンのアトレティコ残留発表に揺れているのが、獲得を楽観視していたバルセロナ方面です。
アトレティコが提出している年俸オファー(推定手取り2,000万ユーロ=税込4,000万ユーロ!)に勝る年俸は出せないけれど、選手が重視するタイトルを強調して訴えれば(キミがいれば我々は最高のチームになる!)移籍を確信してくれるだろうと信じていたところが、この結果。
たとえば15日のSPORTは表紙に大きく「赤っ恥」の見出しを付けています。
ひたすらグリースマンできたから、たしかに恥ずかしい。
クラブ筋の情報を垂れ流してきたのかどうかは知りませんが、煽ってきたメディアの見通しも甘かったわけで、これから反省会が行われていくんでしょう。グリースマンに投じる予定だった1億ユーロでプランBだ!なんていうのは、ちょっと待ってほしいです。
このニュースのまとめ
- ・アントワン・グリースマンがアトレティコ残留を発表。
- ・発表はドキュメント番組で行われた
- ・嘆くバルサメディア
コメント
正直ウェルカムではなかった獲得なので一安心です。
このままアルカセルを残留させて欲しいですね。
ただ、アルナイスに関しては残留すべきとは言い切れませんが。