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アビダル「僕にはもう、フットボルが優先事項じゃない」

 

人生の目標が変わったのだ、とアビさん。

カリスマだらけのバルサというチームにおきましても、抜きん出た人間的魅力を放っているのがエリック・アビダルであります。アビさんは先週の土曜、バルセロナを離れてフランスへの弾丸ツアーをやっていたそうです。目的は、あるユース大会に出席することと(PSG対サンテティエンヌを観戦)、フランスのテレビに出演し、現在の健康状態やプレー復帰について語ることでした。

アビダルはフランス2というテレビ局の番組”Stade 2″に出演し、肝臓病を患って以降、人生の優先順位がガラリと変化したのだと語っています。「プレーに戻ることが、僕の目標ではないんだ。僕が優先しているもの、それは健康と家族だよ」

肝臓を移植するほどの病は、人生観を変えるには十分なきっかけとなります。「今の僕は、人生の見方がものすごく変化したんだ。以前はそうじゃなかったものを優先するようになっていてね。昔はフットボルが僕の人生の全てだったけれど、今なによりも大切なものは、健康を取り戻すことになっている。もう一度プレーをすることが、僕の目標じゃない。自分がどこまで行けるのかを、見る必要があるんだ。先には僕に耐えられることも、そうでないこともあるだろう。優先するのは家族と健康だよ」

現在では物質的な欲求などは非常に少なくなり、妻や3人の娘たちとの時間がこの上なく大事になったというアビダル。しかし逆説的に言うなら、その”最優先ではない”フットボルへの努力や情熱の傾け方のどれだけすごいことか。そんじょそこらのモチベーションや奇跡的復帰を信じる気持ちがなければ、大手術から半年後に2千メートル級の山への連日のトレッキングなんてのは無理な話でしょう。でもアビさん、エリート選手の世界への復帰には、あくまでも慎重です。「12月の復帰?全てのことに耳を傾ける必要はないよ・・・ 僕はまだチームとトレーニングをしていないし、それをすることが僕の挑戦でもないんだ。一歩ずつ進んでいかなければならない。僕がいつか復帰するかどうかは、神様だけが知ってることさ」

そうは言っていても、アビさんが闘いを止めることはないと思います。彼は必ず、ピッチへと戻るために全力を尽くす。けれども、例えば12月の復帰宣言をしても特に良いことはないですし、周囲が騒がしくなるだけでしょう。いずれにしても、クレは彼が思うようにすればそれでいいんです。

ちなみにフランス2は、番組に出演してくれたことへの感謝の気持ちを表すために、エリック・アビダルへと1冊の黄金の本をプレゼントしています。それもただの本ではなく、ジダン、リザラズ、テュラム、マルーダ、ラポルタ、デシャン、ラファエル・ナダル、ツォンガらの直筆メッセージが綴られた本です。それに対しアビさんは、「みんなが病気の僕をサポートしてくれるのを見るのは、ステキなことだよ」とコメントしています。
http://ma-tvideo.france2.fr/video/e5ec575c504s.html

 

 

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