カギの守備

 

夢を現実とするためには、完封するしかない。

いよいよ明日へと迫ってきた、カンプノウでのバイエルン・ミュンヘン戦。現時点では”ほとんどインポッシブル”となっているミッションを、”ひょっとしたらポッシブル”へと変えるために必要なのは、ドイツチームに決してゴールを許さないことです。スーペルメッシ発動であれば4ゴールも夢ではないバルサでしょうが、一撃でも食らわされてしまうと、うつむきモードに入ってしまう可能性が非常に大。過去5シーズンでワーストを更新しているこの守備をどう修正するかが、ウェンブリーへと勝ち上がる必須条件です。

 

5シーズンでワーストの守備

今季のFCバルセロナは、リーガではレオ・メッシが19試合連続ゴールなる超絶記録を達成したこともあり、第33節終了時点ですでにリーガで101ゴール。昨年が114、2010/11が95、2009/10が98、2008/09が105でしたから、遜色ない数字を残しています。一方で守備面のデータは芳しくなく、リーガでは5試合を残した現時点ですでに2008/09の35失点に並んでいる他、チャンピオンズでも08/09(予選に参加しているので、今季より最低2試合多い)と同じ14失点。コパやスーペルコパを合計すれば62失点となり、ワーストだった08/09の55を大分超えてしまっているのです。

ティトチームがここまでにプレーしてきた公式戦は54ですから、62失点だと1試合平均で1.1失点。ペップ時代からの過去5シーズンで平均失点が1を超えたのは、SPORT紙によりますと、今季が初めてとなります。

こうしたデータを今さら挙げるまでもなく、今季の守備のダメさはもう散々言われてきたわけですが、ペップ・グアルディオラと同じプレー哲学(攻撃は最大の防御)を持つチームの失点がこれだけ増えているのは、なにかが明らかに機能不全となっているということ。攻撃的な守備(高い位置での鬼プレス)が生命線のバルサですから、ここが足りないと見るのが妥当となりましょう。ボールを失っても瞬時に奪い返せば、サイドをえぐられることも、コーナーやフリーキックから仕留められることも、かなり防ぐことが出来ますゆえ。

 

ブスケツよりもソングか

前線、中盤、最終ラインが連動し、相手がボールを前に運べない守備をどれだけハイレベルに90分やり通せるか。そしてボールを奪うや効果的な攻めを繰り出し、決定機をどれだけモノに出来るか。ティトチームがウェンブリーへと勝ち進むには、それしかありません。特に重要なのは失点を許さないこと。前半のうちに2点を奪い、バイエルンを零封していれば、少なくとも最終盤まで夢は見続けていられます。1点奪われれば、バルサは6-1が必要となる。その時点で目標は、”試合に勝つこと”へと移すことになります。

ハードなプレッシングが求められる中盤ですが、4点が求められるバルサですので、チャビとイニエスタの先発は相当に濃厚でしょう。問題はピボーテです。好調時であればセルヒオ・ブスケツの一択なのですが、いかんせん恥骨にトラブルを抱えてからの彼は、パフォーマンスが全くパッとしない。リーガで温存されてのチャンピオンズ戦でもそうなので、残念ながら今季はもう、ベストのセルヒオにはお目にかかれないと考える方が良さそうです。まだ全体練習にも加われてないわけですから、明日の試合で使っても、リズムは戻っていないでしょう。

よって今回は、アレックス・ソングの先発となっても特に不思議はありません。少なくともソングはブスケツよりもフォームが良くて、インテリオールたちの背後をカバーしに動けるだけの状態にある。上背もあるので空中戦でも戦力になってくれます。セルヒオが100%ではないなら、いくら大一番で、かつ彼が不可欠な選手とはいえども、妄信的に起用するのは失敗でしょう。万全でない選手に賭けてもロクなことはなかった前例は、教訓としてすでに存在します。テクニコはこれまで何度も、「コンディションの良い選手を使う」と語ってきました。なら明日は、ソングの方が適ってるんじゃないでしょうか。

 

急ピッチで調整中のマスチェラーノ

セントラルもまた厳しいところです。サン・マメスではまたもや、ピリッとしないパフォーマンスだったピケ。理由は幾つかありましょうが、バルサの3番が低調なのは間違いなく、しかしながら他に頼れるセントラルもいないという後ろ向きな理由によって、ジェリの先発はまず確実であります。

そしてピケの最強パートナーであるプジョルの復帰がない今、なんとか間に合わせようとフルスロットル調整中なのがハビエル・マスチェラーノです。4月2日のPSG戦(パルク・デ・プランス)で右ヒザ外側靭帯を負傷し、復帰には約6週間が必要だろうと診断されていたヘフェシート。けれども彼は全力の回復作業によってその期間を大幅に短縮し、今日には全体練習に復帰するのではないかと見られています。そこでの感触が良ければ、ティトはマスチェをバイエルン戦に招集するかもしれない。そんな状況です。

なんてすばらしいマスチェラーノ!…… とはいえ、1ヶ月間実戦から遠ざかっていた選手が、いきなりこの恐ろしく要求度の高い大一番で、トップコンディションの相手選手を抑えるのは非常に困難と見るのが妥当。もし招集を受けたとしても、アドリアーノ(あるいはアビダル)を先発起用し、後半に彼を投入することでスタジアムのムード最高潮!てな感じになるでしょう。

 

疲労困憊だったアビダル

エリック・アビダルに関しましては、アスレチック戦のハーフタイムでベンチへと下がったことによって、バイエルン戦へと向けた温存説も流れていますが、実際としてはそういうわけでもないようです。クラブの公式発表によると、交代の理由は右太もものオーバーロード。つまりは筋肉への負担が大きくなっていたので休ませた、ということですが、SPORT紙が伝えるところでは理由はそれだけではなく、疲労困憊もまた重要な要因だったのだそうです。

29日付のSPORT紙によりますと、デ・マルコスやムニアインと対峙することになったアビさんは、ハーフタイムの時点で相当に疲労困憊。15分の休憩だけで体力を回復できるまでには至っておらず、筋肉もピクピクし始めていたことから、ドクターたちが交代するように薦めた模様です。

ということで、アビダルがバイエルン戦の出場登録メンバーに入るかどうかも、正直微妙なラインか。いずれにしても決断を下すのは、選手たちのコンディションを誰よりも知っているドクターとテクニコたちです。マスチェラーノとアビダルの状態がどれだけ回復しているかも、とても気になるところであります。

 

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