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アビダル「もし可能なら、プレーを続けていく」

 

身体の状態は良いと、復帰後の喜びを表したエリック。

マニータ祭りに終わった土曜日のマジョルカ戦で、ハットトリックを決めたセスク・ファブレガス以上の主役となったのは、肝移植を乗り越え、406日ぶりにピッチへと戻ってきたエリック・アビダルでした。試合終了後、ピッチサイドにてカナル・プルスの取材の応じ、「いとこがいなければ、自分はここにいなかっただろう」と感謝を表したアビさん。さらにバルサの22番はシャワーを浴びてさっぱりした後、バルサTVの番組 El Marcador へと出演し、復帰に関する裏話などを冗談を交えながら語ってくれています。

 

チームを助けるために、戻りたかった

いつも陽気で笑顔を忘れないアビダルは、この日のスタジオでもとっても気さくな雰囲気。まず今の気持ちはどう、と訊ねられると、「1年間プレーから遠ざかっていたから、満足してるよ。すごく復帰したかったんだ。ミスターが言うように、プレッシャーなく戻ってくる時間が必要だった。僕がピッチにいる時に、失点をしなくて良かったよ」と答えました。では今回の復帰にあたり、ティト・ビラノバとはどんな話をしていたのか。エリックの説明はこうです。

「しっかりとウォームアップするようにって言われた。試合の前に僕らは話をしたんだ。ティトには調子はどうだって尋ねられた。彼は今朝、僕の練習を見ていなかったから、状態を知らなかったんだ。それで僕は上々だって言ったよ。今日は僕の日だったね」

「ウォームアップの時に、怪我をしないように気をつけたよ(^^)ティトには落ち着いていくように言われた。ナーバスにはなっていなかったし、失敗をしないようにすごく集中していたね。なかなか好いプレーは出来たと思う。何本かはパスを失敗したけれど、1年ぶりなんだから、まあ普通だよね(^^)」

復帰戦に22分間プレーしたのも、おそらくはティトの心憎い計らいでしょう。順番は前後しますが、ティトに関して、アビさんはこんなふうにも語っています。「彼にはとても助けてもらったよ。必要なだけ待っているっていう言葉通りにね。でも僕はファンホ(ブラウ。フィジカルトレーナー)に、”もう何ヶ月も経ったんだから好いんじゃないか、キミは復帰への準備をしなければならない”って言われてね。僕らは家族以上だから、チームメイトたちを助けるために、戦列に戻りたかった

 

いとこへの感謝

アビダルはまた、肝臓のドナーとなったいとこのジェラールへの感謝を改めて表しました。「(今回で)一番重要な人物は、彼だと思う。親友たちも喜んで僕を助けてくれたけれど、行為の内容からいって彼が一番だよ。ジェラールはこれまで病院に行ったこともなかったのに、初めて行って、僕のためにおなかを開いたんだからね。彼や、彼の家族には感謝してる。彼が表に出てくることはないけれど、ものすごい努力をしてくれたんだ」

試合終了後、アビダルが着ていたアンダーシャツには、「MERCI MON COUSIN “LA 13″」のメッセージが記されていました。「カタランに見えるけれど、フランス語だよ(^^)この意味を全部説明することはできない。ジェラールの近所の友人たちはみんな、彼のことを13って呼んでるんだ。シャツにはサインをして、明日彼の家へと送るよ」

 

「プレーせずに終わるのはイヤだった」

病気の再発をドクターから告げられた時、「最初の時と同じ精神状態だった。つまり、この病気を治して復帰してやるぞって思ったんだ」というアビダル。その目標を彼は、見事に達成しました。「家族以外ではフットボルは僕の人生だし、プレーをすることなく、キャリアを終えるのはイヤだったからね。そういう終わり方はしたくなかったし、プレーをして終わりたかったんだ。だからまたフットボル選手となるために、ものすごく頑張ったよ。もし身体の調子が良くって、あと何年かプレーを続けられるのであれば、続けていくつもりさ。もしダメなら… ここ(バルサTV)に来ようかな」

今回の復活劇で、アビダルはいわゆる”闘病と克己のアイコン”となりました。「望んでるわけじゃないけれど、そうなるよね。僕は自分の愛する人たちのために闘ってきたし、僕から言えるのは、落胆することなく自分や家族のために闘う必要があるってことだよ。可能性は常にあるものだし、もしそれが1%だとしても、闘うべきなんだ」

病が再発して、闘いの後に仕事へと復帰した。そのストーリーはティト・ビラノバと重なります。「ティトが僕らの元に帰ってきてくれて、すごく嬉しいよ。そして彼は、僕ら選手が彼を助けるためにいつも側にいることを知っている。残されたタイトルを、僕らは勝ち獲りたいんだ。ピッチでチームをまた助けることが出来てとても幸せだし、チャンピオンズでチームを助けたい。ティトがチャンピオンズのトロフィーを掲げるために、ウェンブリーへ行きたい」

アビさんの復帰戦となったこの日、セスクとアレクシスが祝いのゴールを決めました。「フットボルは難しいものなんだ。ものすごく良い瞬間もあれば、悪い瞬間も訪れる。彼らは今日最高の試合をしたね。アレクシスには試合前、キミはゴールを決めるだろう、その時は僕を忘れるなよって言ってたんだ。最初のゴールの時は忘れてたけど、2点目の時はベンチまで来てくれたね。今日はアレクシス、それにセスクの日になるって分かっていたよ」

そして最後、水曜日のPSG戦についてです。「難しい試合になるだろうね。でもレオとアドリが間に合うことを期待してるよ。ミラン戦の再現が出来ればいいね」

 

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