チャビ休養による穴を、それぞれの持ち味で埋めた2人。
試合後の会見でマルティーノ監督は、メッシの得点を2つアシストしたセスクを祝福しつつも、「中盤においては幾つものオプションがある。チャビ、イニエスタ、セスクたちは皆異なった個性を持っていて、チームは全員を必要としているんだ。今日のインテリオールたち(ドン&セスク)はどちらもすばらしかった。セスクを交代させたのは、彼が少し疲れているように見えたからだよ」と語っています。今回ミスターはチャビに休養を与えたため、その穴をどう埋めるかも課題でした。
自由に動いていたセスクと、抑えていたドン
セスクとイニエスタをインテリオールに起用したことで得たもの、それは相手ゴールによりダイレクトに迫る動きです。ブスケツが中央付近で相手ボールをカットし、セスクから一発でメッシへとつながった最初の2得点はその成果でした。レオのハットトリックをお膳立てしたネイマールへのパスも4番からでしたし、その他にも2つほど決定機につながるプレーがあるなど、前半のセスクはエル・タタのプランをピッチ上で見事に実践していました。縦へとボールを動かす役割を任せたなら、ファブレガスは活きる。持ち味の良く出ていた45分間でした。
アナーキストのセントロカンピスタがバイタルエリア付近で暴れる一方、コントロール役を任されていたのがイニエスタです。今回のドンはいつもよりも深めに位置を取り、必要とあれば抑え気味にもプレー。ブスケツの近くでボール奪取の手伝いをしてもいました。彼がいつものように攻撃をリードするようになったのは、セスクがジョナタンと交代でピッチを後にしてから。ということで役割的に本来のイニエスタではなかったのですが、本調子ではなかった過去数試合に比べると、コンディションは回復傾向にあると感じさせました。バレンシア戦でのドンはボールを8回取り返し、失ったのは5回でした(セスクは同4回と10回。SPORT紙)。
今回の試合で言えるのは、セスクはやはりインテリオールで起用するほうが特性を活かせるということ。スペースがある場合のメッシとの連係は完璧です。一方でファブレガスは試合をコントロールする点においてチャビには遠く及ばず、プレーを落ち着かせたい時には向いていない。そのあたりをふまえ、マルティーノ監督がどうセントロカンピスタたちをやり繰りしていくかが今季の楽しみとなりそうです。
インテリオールには他にも、元気一杯にピッチを走り回りバランスを取ってくれるジョナタンや、飛び出しが得意のセルジ・ロベルトもいます。エル・タタが経験値が必要なあの終盤の局面に彼らを起用したのも、好印象でした。このミスターは確実にチャンスを与えてくれる。頑張れ、若者たち!
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