スポンサーリンク

タタさんの静かな生活

 

ひっそりと熱心に職務に打ち込む新監督。

FCバルセロナの監督として100日が経過し、ペップ時代のスペクタクルはないものの、結果を出すことでファンやメディアからの評価を得ているヘラルド・マルティーノ。とはいえバルセロニスタはフットボルにロマンを求めてしまいますから、“スコアだけ良くっても内容がいまいち”、“これはバルサのスタイルではない”というような、他のクラブの監督さんなら問題とされないないところで批判を受けますし、アレやコレやと話題にも事欠かない。ミラン戦の前日会見で“私たちもクライシスにある”と言っていたのには、彼の戸惑いが感じられます。

そんなエル・タタさんが異国の地でどんなふうに冒険へと臨んでいるのかを紹介する記事が、3日前のSPORT紙にありました。アイドル選手ならともかく、地味なおじさんの生活がどれだけ興味を引くかは微妙なところだと思いますが、ちょっぴり覗いてみることにいたしましょう。

 

普通のホテル宿泊客

マルティーノ監督はバルセロナの監督に就任してから3ヶ月間、ホテル・プリンセサ・ソフィアに滞在していました。現在チームがチャンピオンズの地元試合前日などに宿泊しているこのホテル。カンプノウへと数百メートルと程近く、目の前にはシウター・エスポルティーバへとつながるディアゴナル大通りもある便利な立地のため(車で15分)、ミスターは長くこちらに留まっていたそうです。

ホテルでの彼は、“俺はバルサの監督様だぞ”と肩で風を切って歩くことなどなく、一人の宿泊人として静かに生活。食事は他のお客に混じってレストランで取り、一般客としてジムやスパを利用。無茶な注文もつけることはなく、唯一のリクエストは部屋でリーガやアルゼンチンリーグを観戦できるようにしてもらうことでありました。

 

山の手の新居で長女と暮らす

快適なホテル暮らしが気に入っていたタタさんはしかし、もっと静かな生活を送るために自宅を探し始めます。そしてクラブの援助もあり、条件に適った住居を発見。カルラス・プジョル宅の近所だという、山手の高級住宅街(el Passeig de la Bonanova)へと引っ越しました。そこで今彼は、バルセロナで仕事(弁護士)を見つけたという長女マリア・ノエルさんと一緒に暮らしています。

妻のマリア・アンヘリカさんは下の子供たち二人がまだ学生のため、故郷ロサリオで生活中です。末っ子のヘラルド・アンドレスはニューウェルズの下部チームに所属していて、ニックネームは“タティータ(ちびタタ)”。南半球のアルゼンチンは1月から夏休みに突入するため、彼らは3月までバルセロナに滞在することになるそうです。

平均的1日のスケジュールはこんな感じ。9時頃にクラブから提供されているアウディに乗って練習場に出勤。トレーニングを指揮し、昼すぎに自宅へと帰る。午後は多くの場合、近所に住んでいるホルヘ・パウタッソやエルビオ・パオロロッソたちとミーティング。そして17時頃に仕事終了となります。

夜の自由時間も、過ごすのは基本的に自宅です。レストランへ足を運んで外食することはあまりないらしく、アルコールも嗜まないというタタさん。レストランを訪れた際もうるさく注文をつけることなくコース料理を注文し、追加で頼むのはコーヒーくらいだそうです。なんとも地味ですが、親近感は湧きますな。

 

チーム内での対話が増加

そんなマルティーノの到来によってバルサのロッカールームに生じた変化、それは対話の増加だといいます。チームにより早く溶け込んでいくためという目的もあるでしょうが、新監督は選手たちと密接にコミュニケーションをとっている。ペップ・グアルディオラやティト・ビラノバが少し距離をおき、ここだと考える時だけ話していたのとは対照的に、タタさんはぐいぐいチームに入っていってるみたいです。彼の腹心たちも同様に選手たちに声をかけたり励ましたりしているらしく、不憫な扱いを受けているように見えるクエンカやアフェライもきっと、裏ではしっかりフォローされている・・・ のでしょうきっと。風通しは良さそうです。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました