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新カンプノウはこうなる

 

4月にソシオの意見を問う。

1月20日、FCバルセロナの理事会による臨時会議が行われ、新スタジアムに関するプロジェクト案が満場一致にて採択されました。その後、サンドロ・ロセイ会長、ハビエル・ファウス副会長、ジョルディ・モイシュ理事、トニ・フレイシャ理事兼スポークスマンによる記者会見が開かれ、その概要が説明されています。それによると、多額の予算を必要とするスタジアムの新築は却下され、現スタジアムを全面改修することを決断。その計画案の賛否をソシオに問うレファレンダムを、4月5/6日に招集することも合わせて発表されています。

 

新スタジアム建設は、クラブを危うくする危険性により却下

新スタジアムに関してはこれまで、2つのプロジェクト案がありました。現在のラス・コルツとは別の場所(ディアゴナル大通り沿い)に新たなスタジアムを建設する案と、カンプノウの構造を活かして全面改修する案でした。昨年12月にもこれについての理事会があったのですが、その時の結論は「1月の理事会へと持ち越し」。そしてその後の分析の結果、全面リフォーム案が採択されたのでした。

サンドロ・ロセイ会長は月曜日の記者会見にて、理事会の結論を次のように語っています。「本日、FCバルセロナの理事会はソシオに対し、現在のカンプノウの構造上に新スタジアムを建設するプロジェクトへの意見を問うことを全会一致で決定しました。ディアゴナル沿いにスタジアムを新設する案は、却下されました

「これは難しい決断でした。2つのプロジェクトは非常に魅力的なものでしたが、技術的、都市計画的、経済的な視点から、実現可能なプロジェクトをレファレンダムに提出することが私たちの約束でした。国際的専門家たちとの徹底的な分析の結果、理事会はラス・コルツにスタジアムを残すことが最良の選択肢だとの決断に至りました

新たな地区に新スタジアムを建設する案は、最終的なコストがクラブやソシオを抵当に入れ、未来の理事会の手足を縛るであろうことから、却下されました。私たちの選んだプロジェクトは実現可能なものです。リーダーであり続けるためには、私たちにはこの歴史的な一歩を踏み出す必要があります。これは私たち全てに努力を求めることでしょう。しかし新スタジアムは最新のテクノロジーにより、利用者とスポーツ選手たちに快適さを約束します。さらに私たちの資産価値を高め、遺産を売却することなく新たな収入をもたらすことになるでしょう」

そしてロセイ会長は「ここ数年で達成した負債の縮小によってこのプロジェクトに臨めるようになった」ことを強調し、「今は、(クラブ)最良の時はこれから訪れると言える」と断言。新たなスタジアムに関する各種質問にはこれから丁寧に説明していくとしたうえで、「レファレンダムは4月の5・6日、カンプノウでの試合開催日(ベティス戦)に合わせて行う予定です」としています。

スピーチの最後、会長さんはこうも述べています。「私たちの(元)会長アグスティ・モンタルとフランセスク・ミロ・サンスについても触れておきたいと思います。彼らの理事会は将来への正しい展望があった。そして今日、全バルセロニスタは彼らと同じ堅実さをもってこのプロジェクトに臨まなければなりません。このプロジェクトは簡単なものではなく、また私たちの全てに努力を求めるでしょう。しかし私たちは受け継いだ遺産を向上させ、新たな世代へと宝石を手渡すことができる。それは私たちの歴史と遺産が成長を続けることを約束してくれることでしょう

 

新カンプノウのプロジェクト概要

この月曜日の会見で発表となった、新スタジアムの概要は次のようなものです。

 

【スタジアムについて】

現在のカンプノウの構造を用い、新たなスタジアムが誕生する。
観客収容数は現在の10万人弱から、10万5千人へと増える。観客席は1階部分が、より傾斜角度がついて観戦しやすいものに変えられる。2階部分は現状維持。現在は一部分だけの3階席は、スタジアムを一周するようになる。現在は一部分だけの屋根は、全体を覆うようになる。

新カンプノウ■パルコも新しくなり、グラウンドの見えるレストランや“スーパーボックスシート”、新VIP席が1階と2階に新設される。最高に快適だというVIP席は3,500席から5,700席へと増設。
■スタンドの内部通路も改善され、ぐるりと一周できて各種サービスを利用しやすいものとなる。エスカレーターやエレベーターも追加され、3階席へも上がりやすくなる。体の不自由な人たちにとって、利用しやすくなる。
■駐車スペースも増加する。

 

【工事について】

新カンプノウ予定工事期間は2017年5月から2021年2月まで
■フットボルのシーズン中は主に内部の工事を行い、スタンドの改修などは夏に実施する。
工事期間中もFCバルセロナのトップチームはカンプノウでプレーを続けられる。観客収容数への影響は最少となる見込み。
プロジェクトの総予算は6億ユーロ。新カンプノウに4億2千万ユーロ、新パラウに9千万ユーロ、周辺整備や新ミニエスタディに9千万ユーロ。
■費用は8年間(2016-2024)かけて捻出し、大半を自分たちでまかなう。プロジェクトは持続可能なものであり、スポーツチームの計画には影響しない。ソシオにも負担を求めない。
新スタジアム名が全てスポンサー名になることはない。ただし“なんとかカンプノウ”のように、“苗字”が前に付く可能性はある。その場合は20-25年で1億5千万ユーロあたり。スペースを商業的に貸し出し、5千万ユーロを得ることも考えられる。

 

【周辺の施設について】

新パラウ・ブラウグラナ(バスケ部用の体育館)は現在ミニエスタディがある場所に新築される。新パラウの収容人数は1万人となり、イベントに応じて1万2千人まで増席可能。バルサBが使用するミニはシウター・エスポルティーバへと移転する。
■新パラウはバスケットボールの試合だけでなく、コンサートや各種イベントでも利用できる多目的施設となる。
■新パラウの横には付属体育館(2千人収容)も建設される。こちらはトレーニングや、観客数の少ないセクション用に利用される予定。
■建設期間は2年と見られ、2017年夏着工、2019年前半に完成の予定。

 

コメント

  1. […] 出典新カンプノウはこうなる | バルサコアニュース […]

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