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甦って、メッシ

夏休みはゆっくり休んで、元気になって戻ってきてほしい。

文句なくベストのフットボルを実践したドイツの優勝で幕を下ろしたムンディアル。バルセロニスタとしましては、リオネル・メッシとハビエル・マスチェラーノが攻守の要となっているアルゼンチンを応援していましたし、栄光まであとほんの数センチとの場面もあったので残念ではありますが、この結果に不満はありません。ただ心配なのは、ムンディアル決勝の舞台であっても重そうだったレオのフィジカルと、目標だった大会で夢破れた彼のメンタルの状態です。

何かがありそうなギガクラック

大会MVPを獲得するなど、要所要所ではさすがといえるプレーを見せ、アルゼンチンの決勝進出へと大きく貢献したメッシでしたが、試合におけるメッシのプレーへの関与は明らかに少なくなっていて、バロンデオロを4連覇した頃(特に2011-2012年あたり)の無双状態を見てきたものとしては、どうしちゃったの?と思ってしまいます。単純な「メッシは守備をしない」の一言では片付けられない何かが、確かにそこに存在していると推測せずにはいられないのが今のレオ。ドイツとの決勝戦まではパワーを温存している説もありましたが、マラカナでのプレーを見るに、そうでもなかったわけです。

守備をするかしないかは別にしても、“宇宙人”だった頃のメッシはもっとエネルギッシュで、プレーに参加しまくっていました。モチベーションが煮えたぎるであろうムンディアル決勝でそれが感じられないのは、レオが問題を抱えているからに違いない、、、はず。健康上の問題なのか(繰り返される嘔吐)、蓄積した疲労のせいなのか、脱税騒動やティトの死などピッチ外での出来事が影響しているのか、彼自身と本当に近い人たちしか真実は知らないわけですが、ただでさえ心配性のクレとしては、心穏やかではいられません。

親善試合への参加予定なし

その理由がなんであれ、レオが十分な休養を必要としているのは間違いないでしょう。ほろ苦い思い出を残したムンディアルのことはとりあえず忘れ、チームルーチョでの戦いに向けて今はバッテリーを充電し、疲れた体を癒し、鋭気を養わなければならない。朗報なのはこの夏のメッシが、チャリティ試合のために世界を飛び回る予定を立てていないらしいことです。

ムンディアル4強に残ったアルゼンチンとブラジルの代表選手たち(メッシ、マスチェラーノ、ダニ・アルベス)に対しては、FCバルセロナは8月3日までの休暇を与えています(ネイマールは5日からバルセロナでのリハビリ開始)。つまりチームに合流する来月4日まで、レオたちには3週間の心身回復期間があると。去年はこの夏休みに、慈善試合を行うために各地を転々としていたバルサの10番でしたが、今年は1つの親善試合も、1つのスポンサーイベントも組まれていないそうなので、じっくりのんびり骨休めをしてほしいです。昨夏はいつになく身体が仕上がっていると言われつつも、シーズンが開幕してすぐに怪我をしちゃいましたし。

2014/15シーズンはお騒がせクラックのルイス・スアレスが加入したバルサですので、メッシへのプレッシャーは自ずと軽減され、気持ちも新たにタイトル獲得を目指して戦っていける・・・はずです。あとはルーチョがどのようにしてトリデンテを起用していく計画なのか。明日16日、エンリケとスビサレッタによる記者会見が開かれますので、そこでいくらかのヒントは示されることでしょう。なんであれ、次シーズンがメッシの復調の年となりますように、心より願います。今は不安のほうが大きいですが、どうか杞憂で終わりますよう!

モウリーニョ、メッシを称賛

ところでレオ・メッシのムンディアルに関しましては、思わぬところから健闘を称える声がきています。YAHOO テレビ?でコメンテーターを務めていたポルトガル人監督ジョゼ・モウリーニョが、メッシのプレーを気持ち悪いくらいに褒め称えたのです。8年ほど前に「テアトロ」と言っていた人物とは思えません^^;

メッシはチームのために自分を犠牲にしていた。彼は自分がMVPや得点王になるためでなく、次のバロンデオロとなるためでもなく、チームのために勝利を欲していたよ。メッシは彼の代表チームに、歴史を作るためにいた。そのために彼はムンディアルの間ずっと、本来のポジションではないゾーンへと動きプレーをしていた。ボールを受けるために下がり、そこからゴールチャンスを作るために2つ、3つのラインを突破しなければならなかった。(スイス戦の)ディ・マリアの決勝点が良い例だ」

さらにモウは、「アルゼンチンのプレーがメッシに、彼がより快適に感じる位置でのプレーを許さなかった」とし、懸命に役割を果たしたことがレオのムンディアルの価値を高めていると評価。そしてこう述べています。

「代表チームはクラブチームとは違う。それはクラブでは仕事のための時間がより多くあるからだ。代表チームでは自分を犠牲にし、二次的になる事が求められる。レオはその手本であったし、ある日はラテラルでプレーし、別の日はベンチスタートとなり、デランテロを務めたカイトもそうだ。もし彼が輝きたいなら、イグアインのすぐ後ろでプレーすれば良かった。私がメッシに敬意を払うのは、彼が代表のためにプレーしたから。ムンディアルに参加した選手たちの中で、全員がそう言えるわけじゃない

ほかにもラベッシを交代させたアレハンドロ・サベージャ監督の采配を疑問視しながら、「メッシが歩けたのは、チームが守備をしている時だけだ。それはチームがボールを取り戻した際、フレッシュな足とエネルギーで、違いを生み出すためだ」であるとか、「メッシは歴史的フットボル選手であるとみなされるために、ムンディアルを必要とはしていないよ」であるとか。この賛辞、クリスティアノへの当てこすりと見る向きもあります^^;

 

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