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スアレス 「チームに貢献するために来た」

バルサでのプレーは子供の頃からの夢だったとデランテロ。

バルサ選手たちによるゴール祭り(6-0)となったガンペル杯の翌日、そのフィエスタの舞台カンプノウは今度はクラックメディアティコによる入団会見の会場として多くの人々の注目を集めました。陰に隠れるようにして行われた契約書へのサインが7月16日のことで、前日にはすでに試合にも出場しているスアレスだけに、いつものワクワク感のない入団プレゼンテーションとなったわけですが、それでもさすがは世界的有名選手。会場となった記者会見室リカル・マシェンクスには100人以上の報道陣が詰め掛け、“問題児”が発するコメントに耳を傾けました。

この決断に一瞬の迷いもなし

8月19日(火)の正午頃、ジョルディ・メストラ副会長、アンドニ・スビサレッタSD(スポーツディレクター)に伴われて、会見室の壇上席(向かって右端)に座ったルイス・スアレス。プレゼンテーションのお約束である副会長の挨拶とSDによる選手紹介、ウェルカムビデオの上映を終えた後、紺色の公式ポロシャツに身を包んだウルグアイ人デランテロがまず語ったのは、クラブへの感謝の気持ちでした。

「ムーチャス・グラシアス。会長を始め、僕のことを信頼してくれたクラブに感謝をしたい。それに監督もまた、僕にとってとても大事な人だよ。チームメイトから受けた歓迎も、ものすごいものだった。ここでプレーする夢を叶えてくれたクラブに感謝してる」

続いて、質疑応答タイムの始まり。最初の質問は、バルサ入団に関するものでした。スアレスは言います。「バルサでプレーするのは何年も前からの夢だった。みなさんも知ってのとおり、僕の妻はバルセロナと関係がある。ただ以前は可能性は薄いものだと思っていたし、想像もしてなかったんだ。ここへ来る可能性が現れた時は、一瞬たりとも迷いはしなかった。他のすべて(のオファー)を忘れて、ここへ来ることを望んだよ。僕は子供の頃からの夢を叶えたかった

では、その夢の舞台だったカンプノウで、地元選手としてデビューした時の感想はどうだったのでしょう。「夢だったから、ものすごく感動したよ。僕はこれまでここでプレーをした事が一度もなかったし、ファンと触れ合えたのはとても嬉しかった。でもこんなにステキなこの夢が叶っていってるとは、今でも信じられないほどなんだ

そして自分が今夏のスター補強になることをどう捉えているか?の問いには、「スターは空にあるよ。チームには重要な選手たちがたくさんいるし、僕がここへと来たのは、タイトル獲得のために貢献するためさ」と答えたデランテロでありました。

同じ過ちはもう繰り返さない

さて、ルイス・スアレスといえば避けては通れない話題が、ムンディアルで世界的センセーションを起こした噛み付き問題です。それによって彼はFIFA規律委員会から厳しい処分を食らい、バルサでの公式戦出場は10月24日まで禁じられています。「処分は処分だから、受け入れないといけない。同じようなことを繰り返さないための処置は、個人的なテーマなので自分の中にとっておくけれど、相応しい専門家に診てもらってるよ

この事件からどんな教訓を得たのか、デランテロは言います。「教訓は自分で考えて得ないといけない。こういった行為に関しては、僕が用心深くなければいけない

そして。「ファンのみんなには、もう同じ過ちは繰り返さないだろうから、心配しなくていいと伝えたい。メディアからは批判を受けているけれど、僕は気にしてない。前へと進み続けていくよ」

この噛み付き事件を犯した後、スアレスはしばしウルグアイの自宅にこもり、謝罪コメントの発表には少々時間がかかりました。もし過去に戻れるのなら、もっと早く謝ったかどうかの問いには、彼はこう述べています。「前には戻りたくない。未来を考えていたい。あの件の後はとても落ち込んでいて、何もしたくはなかったんだ。妻や子供たちと落ち着くまでは、みんなに謝れなかった。僕は何度も考えて、現実を受け入れなければならない、キエッリーニや代表チームに謝らなければならないと知ったよ。でもこれはもう過去の話だ。今はもう思い出さないように、今を考えるようにしている」

FIFA規律委員会の処分が終わるのは、10月24日。ベルナベウクラシコの前日(または前々日)です。「(ガンペル杯で)再びプレーをした感覚はステキだったし、(処分が)あと2ヶ月残っているのも知っている。とても辛いことだけれど、僕はそれを受け入れるし、頭はトレーニングに集中してるよ

ベルナベウでの試合に最高の形で臨めるように、トレーニングに励んでいく。出場できるようになった時に監督が自由に僕を起用できるように、準備を整えておくだけさ」

そしてこの事件もあってより厳しい目で見られていくであろうことについては、「バルサにいることで注視されるのは普通のことだよ。僕は如何なるタイプの挑戦も受け入れる」とのことです。

謙虚に献身的に、チームのタイトル獲得に貢献したい

ルイス・スアレスはその他にも、各種テーマについて語っています。

ムンディアル前に手術したヒザの状態
「長い期間プレーから遠ざかっていた後は少し違和感もあったし、苦労もしたけれど、この数週間を利用して僕は脚を強化してきた。だから今は全く痛くないよ。今僕を痛めているのは、この足がフットボルシューズを使えないことだ」

バルサで驚いたこと
ロッカールーム内の雰囲気のすばらしさだね。この4日間はとてもステキだった。チームメイトもスタッフたちもみんな、僕をチームの一員として歓迎してくれたよ。おかげでとても心地良く感じている」

メッシとネイマール
「彼らのような選手たちとロッカールームを共有することを僕は楽しみにしているし、とても嬉しく思ってるよ。それにチームは彼ら2人だけじゃない。ピッチに立つのは11人であって、1人や2人ではどうにもならないんだ」

「レオとネイの質の高さは見事だね。昨日は彼らのプレーを見ていて、拍手をしたくなったよ。僕らは大きなことを成し遂げたいと燃えているんだ。謙虚に献身的に働くことで貢献したい。僕はまだヨーロッパでなにも大きなことを成していない」

スアレス不在の間、ムニールが助けとなるか
バルサの今の前線が、助けを必要としているとは思わないよ。デランテロ陣の中で、コンディションが整っていないのは僕だけなんだ。他の選手たちはみんな、ムニールもペドロもレオもネイマールもラファも、それにサンドロもすばらしい状態だよ」

右エストレーモでの起用
どこの攻撃的ポジションでもOKだよ。リバポーではスターリッジが9番だったから、何度も右サイドでプレーをしたし、左もこなした。監督の要求に適応することになんの問題もないし、準備は整えてる」

プレミアのビッグチーム相手にゴールが少ない件
「僕はデランテロだし、もしあなたがどんなデランテロに訊ねても、全てのチームを相手にゴールをしたいという答えが返ってくるだろう。得点できるかどうかは試合の状況や、その時々の自分の勢い次第なんだ」

過去のカンプノウ観戦
僕は何度もカンプノウでバルサの試合を観戦してるんだ。5-0のマドリー戦や、4-1のアーセナル戦、それにアンドレスのゴールで1-0で勝ったエスパニョール戦も覚えてるよ。僕は観客としてここへ来て、雰囲気を楽しむのが大好きだった。今こうして選手としてここに居られることを誇りに思うし、バルセロナが与えてくれた機会を僕はモノにしなければならない」

 

というわけで、FCバルセロナでの最初のRDP(記者会見)を終えたルイス・スアレス。この約1時間に及んだ会見の印象は、彼が慎重に言葉を選び、謙虚に謙虚にバルサでのプレーが夢だった、自分はここにチームのタイトル獲得に貢献するためにきた、と繰り返していたことです。元々、仕事への取り組みやパフォーマンスにおいては定評のあるスアレスなので、バルサでも変態的なプレーでクレをたまげさせてくれると期待。あとは彼の言葉どおりに、トレードマーク?となってしまったガブリ(+他の問題行動)を二度と繰り返さないことを願うばかりであります。まずは2ヶ月間、全力でのトレーニングをどうぞよろしく!

 

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