チームも自分も今は元気だと強調。
ベルナベウでの敗北から3日が経過した火曜日、シウター・エスポルティーバにてルイス・エンリケの記者会見が行われました。その理由は翌日にFCバルセロナがスーペルコパ・エスパーニャ決勝なる試合をプレーするからでして、ああそういえばそうでしたね、というところです。街のライバル・エスパニョールとのデルビーとはいえ、あちらさんもきっとさほど本気でもなく。会見ではこの試合が話題になることはほとんどなく、バルサ監督への質問はほぼマドリー戦にまつわるものとなっています。
選手の姿勢に問題はない
スーペルコパ・デ・カタルーニャに関しては、「試合に勝ち、トロフィーを勝ち取る気持ちで臨むよ。これは私たちにとっては、前の試合を忘れるための機会。一つの試合に敗れた後、状況を元に戻す機会になるだろう。チームでの場所がほしい選手たちや、フィリアル(B)から私たちを助けてくれる選手たちに出場時間を与えたい」とコメントしたルイス・エンリケ。以後はほぼ全部、クラシコやチーム状況に関わるものとなっています。
■ベルナベウでの敗因
「前半は拮抗した展開となったけれど、私たちの馴染む形やコンセプトとは程遠い内容ではあったね。後半は2点目を入れられた時から問題が悪化した。私たちのほうが相手よりも劣っていた」
■敗北への批判
「最初から言ってきたとは思うけれど、私には批判に耳を傾ける度量がないんだ。だから新聞は読まない。多くのことが言われているのは知っているし、それは私の仕事の一部ではある。私が喜んでいるのは、チームスタッフや選手たちによって自己批判が為されたことだよ。それが私をモチベーションで満たしている。ベルナベウで負けた責任は全て私が引き受けよう。責任者がいるなら、それは私だ」
■選手の姿勢に問題は?
「もし姿勢に問題があったなら、私は気に病んでいただろう。けれどもそうではない。グループに影響を及ぼすフットボル的状況(直訳)が繰り返されたのが原因だった。それは私の責任であるし、選手たちは勇敢だったよ。私たちはこれから、それを変えられるように試みていく。フットボルは複雑なゲームで、多くの要素が関係してくる。私たちには前半で0-2と出来るチャンスもあった。コーナーの数はこちらが9回だったのに対し、マドリーは3回だった。私たちは試合に勝ちに行ったけれど、全体としては相手が上回っていたんだ」
■守備の脆さ
「チームの守備には心配はしていない。PSG戦やマドリー戦での私たちは、自分たちのレベルを下回っていたし、明らかなエラーを犯していた。そこを変えるために働いていくよ。難しい瞬間が訪れるのは以前から言っていたことで、これからもっと厳しい時期は訪れるだろう。けれどもベルナベウでの私たちはスタイルに対して忠実であり、いつものようにプレーをしていた」
敗北のショックはない
■クラシコ敗戦を受けての自身の状況
「ベルナベウで負けるというのは、一人のクレとしていかなる場合でも不快なものだけれど、私が特別に傷ついているかといえばそうでもないんだ。私はものすごくやる気に燃えているよ。チームがベストの状態となって、すべてのタイトルの可能性を持つことにこだわり続けないといけない」
■チームの精神状態
「直接のライバルに負けたのだから悲しんでいたのは当然だけれど、今は元気だよ。そうでなければ、エリート選手にはなれないからね。彼らはこういった状況を乗り越えるのに慣れているんだ」
■たとえマドリーに負けても
「リーガは第9節で、私たちは首位にいる。だから私は全てが悲惨な状況だとは思っていない。目標はタイトル獲得であって、マドリーであれアトレティコであれ、どのチームに敗れようともリーガ優勝できるのであれば私はそれで良しとする。試合に勝ち、ファンが楽しむためには良いプレーをする必要があるのは知っているさ」
ベルマーレンとドグラスを擁護し、マテューには厳しく
■メッシは痛み止めをしていた?
「それは医療的なテーマなので、痛み止めをするかどうかはドクターと選手たちが決めることだ。メッシが痛み止めをしていたかどうか、私は知らない。知っているのは彼が100%試合に出られる状態だったことだよ。元選手であり監督としては、痛み止めを打つことは勧めないけれどね。彼はダメージを負っているけれど、それはマドリー戦でのもので、今は良くなっている」
■ルイス・スアレスのデビュー
「彼は高いレベルでプレーをし、ボールを失うことなく、得点機を作り出していた。ポジション面に関しては、これからたくさん練習していかなければならない。チームに馴染むには時間が必要で、同時に消化していくのは難しいんだ。バロンデオロの候補者リストに彼が入っていない件については、私からのコメントはないよ」
■ベルマーレン
「あなたたち(記者)が何を求めているのか、私には分からない。今は回復の過程にあるというだけで、長期間怪我をしていた選手には普通の状況だよ。魔法の薬はないんだ。一番苦しんでいるのは選手なので、私たちは彼を支えていく」「個別で調整をしているのは、期待していたようには回復していないからだよ」
■ドグラス
「彼は今回復中だ。彼に対しての非難を私は理解できないね。まるで罪人のように思えるよ。彼はブラジルからやってきた若い選手。適応には時間が必要だ」
■左ラテラル起用は驚いた、とマテューがぶっちゃけた件
「選手には私に直接、面と向かって思うことを言ってほしいね。私が彼をエストレーモやプンタで起用したなら、驚くのは理解できるだろう。しかしジェレミーはバレンシア時代に何度もラテラルでプレーをしているんだ。もし彼がラテラル起用で驚くのなら、どうにもならない」
■全く招集されないモントーヤ
「行いは言葉以上に多くを語るものだ。私は彼を評価しているけれど、彼の状況はデリケートだね。私はチームを助けられると考える選手を起用している。彼は模範的な振る舞いをしているし、私は彼に敬意を持っている。ただ、彼はその時が来るのを待つしかないんだ。もしそれが訪れるならね」
いつもは飄々としているルイス・エンリケが、今回は少々トゲトゲしているな、という印象です。本人は傷ついていないと強調していますが、マドリー戦で相手の良いようにやられたことは、少なからずルーチョのダメージとなっているのでしょうか。これまでが概ね順調だったために、ここはエンリケにとって最初の正念場。状況がこじれることなく、上手く解決策が見出されていきますように。バルサの監督は大変なり。
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