新たな味付けがほしい

クラシコ完敗を受け、盛んなる“これからどうする”議論。

何度も書いてイヤになってきますが、アンチェロッティチームに完敗を喫した先日の試合。いいようにカウンターを繰り出され、中盤とサイドを蹂躙されたバルセロナには何が不足していたのか、これからどうするべきなのかの議論が、各方面で盛んに行われています。というわけでこの火曜日も、カタルーニャのバルサ系スポーツ紙は今後の修正点に焦点を当てていて、何故だか優勝チームのアトレティコがほぼ無視されたLFP2014賞で、白い選手たちが主役になったことにニヤニヤしている首都方面とは対照的な状況です。

相手へのプレッシャーと相互サポート

マドリー戦での負けはどんな場合でも痛いのですが、今回は為す術なく敗れたところが特に悔しさを倍増。結果論ではありますが、どうせ負けるのであれば対策を取られた旧来のスタイルによってではなく、新しいルーチョ式で可能性を感じさせつつの黒星だった方が明るかったかもしれません。いずれにせよ春にタイトルを狙える位置にいるには、新機軸の発見は不可欠でしょう。

脳内チップの切り替えと疲労回復のための休日を終え、FCバルセロナのトップチームは昨日月曜、トレーニングを再開しました。サンチャゴ・ベルナベウでのバルサは特に後半良いところなくやられたわけですが、ポジティブに考えれば、敗因の一つとなったエラーを修正できれば好い勝負となり、さらに良いところを出せればマドリーを封じるとともに勝利できるに違いないのです。勝負事においては、その良いところを出すのが容易ではないにせよ、やり方次第で大きく向上できるんだと前を向くのが大事です。

問題はその解決策をルイス・エンリケと彼のスタッフたちが正しく見つけ出せるか、ですが、、、28日付のMUNDO DEPORTIVO紙によれば、マドリー戦の分析を行った彼らはすでに、その敗因を導き出しています。彼らがまず足りないと感じたのは、ボールを保持していない時の相手選手へのプレッシャー。実力で劣るチームとの対戦では圧力が少々緩くても大事には至りませんが、個々の能力が高い選手たち(クロース、モドリッチ、ハメス、イスコ)は悠々とボールを前へ運んでしまう。そのためには中盤が走るだけでは不十分で、ディフェンスラインが前に出て、デランテロたちもサポートしなければなりません。

そこでルイス・エンリケは選手たちによりいっそうの団結を求め、相手の攻撃をグループ一丸となって止めるようトレーニングをしていく模様です。闇雲にボールへと向かっても上手く行きはしないので、テクニコ陣がどれだけ的確なコーチングを施していけるかに懸かっていましょう。プレシーズンから3ヶ月間の練習の成果が今のパフォーマンスだと考えると不安がなくもないですが、努力は報われると信じて応援します。

セットプレー対策

依然バルサにとっての脅威であり続けているセットプレーもなんとかしないと苦労は減りません。パリ・サンジェルマン戦では身長が170cmに満たないベラッティにコーナーキックからヘディングを決められ、マドリー戦でもペペにやられて試合の流れを譲ってしまったバルサ。さらに3-1のゴールはこちらのコーナーからのカウンターだったわけで、3対9と数では上回ったコーナーキックを活かせなかったばかりか、有利なはずのプレーから逆にダメージを食らっていてはあきまへん。

 

このクラシコではプレッシングやスピード、激しさ、集中力、ダイナミズムなど物足りなかった点が幾つもありましたが、“チームが生まれ変わっている感覚”もそのひとつでしょう。ベルナベウのピッチに先発として出て行った選手たちのうち、6人が30代(ブラボ、アルベス、マスチェラーノ、マテュー、チャビ、イニエスタ)。敢えて実績あるベテランを補強したとはいえ、未来を感じるかといえば難しいです。三十路がカシージャスとぺぺの2人だけで、イスコ(22)やハメス(23)、クロース(24)といった若くてバルサ的な選手が複数いるマドリーが羨ましくも感じます(あと数年猛威を振るいそうな)。

かといって、ラフィーニャ(21)やバルトラ(23)、テル・ステーゲン(22)、ムニール(19)らが先発していたらマシだったかといえば、結局は守備システムの問題なので大きな変化はなかったのでしょう(ピケがあれなだけに、バルトラは見たかったけれど)。

新しい監督がきて、新しいプロジェクトの元で新しいチームを作るのであれば、それは当然彼らを中心に作られるべきであり、マドリー戦でも彼らを活かした新戦術で挑むのが正解だったかもしれません。ハッキリしたのは、今のやり方でチャビ・イニエスタ・ブスケツの中盤ラインに賭けてもグランデ相手には通用しないこと。ペップ時代の鬼プレスにはもうきっと戻れないので、どう上手く別の風味を加えていくかを検討する必要があります。

ラキティッチで新たな風を

そこで注目はイバン・ラキティッチとなります。シーズン序盤は不動のレギュラーとして出場し続け、ダイレクトな味付けをバルサにもたらしていた4番でしたが、ルイス・エンリケはこのところチャビ起用に傾斜。その変化が始まったのは3-2で敗れたPSG戦からで、ラキティッチがベラッティに競り負けて2-1のゴールを許し、途中交代(69分⇔チャビ)となったあの試合以降、リーガでの先発はチャビとなり、アヤックス戦でのラキティッチ先発もクラシコのためにチャビを休ませるための起用だった解釈していいでしょう。

チャビ好きとしては彼にまだまだ活躍してほしいのですが、先を考えるとラキティッチを中盤の柱とするべきでしょうし、2013/14シーズンのリーガ最優秀若手賞(2年前のイスコもこれの受賞者!)に輝いたラフィーニャも鍛えて新たなスタイルを目指すべきでは、というのがマドリー戦を見ての感想です。状況に応じてはドブレピボーテのカウンター狙いでもいいじゃないか。ルーチョが現役だった時はグアルディオラとコクーが並んだりもしてましたし、ライカー時代はダイレクトだったりもした。なんちゅうかまあ、久々に派手めの荒ぶるフットボルも好いかなと思う次第です。

参考までに。SPORT電子版のアンケート。問い:イバン・ラキティッチはルイス・エンリケバルサの不動の先発になるべきだと思いますか?答え:「はい」 91% 「いいえ」 9%。

 

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