あの試合の後では、心身両面できつかった模様。
世界をあっと言わせたPSG戦の歴史的大逆転勝利から中3日。今度はリーガで暫定首位を堅持して、勢いを固定化したいルーチョチームでしたが、物事はそう甘くはありませんでした。トリプレーテに向かって突き進めとバルセロニズモが盛り上がる中で乗り込んだリアソールにて、落胆の2-1黒星。公式戦5連勝+大逆転の流れが止まり、暫定2位へと逆戻りするだけに、勿体ない敗北でした。敗因として感じたのは、パリでの惨敗の後に切れのあるプレーでチームを引っ張ってきたネイマールの不在で、3-4-3は彼が左にいてこそ機能するらしいこと。メッシからネイマールへと依存度が移っている今のバルサです。
大きく響いたネイマール不在
ガリシア遠征出発の土曜日に、ネイマールが左あし内転筋の違和感によって招集リストから外れる、の知らせが届いた時、彼の不在は痛いけれども、歴史的逆転をやってのけたチームはその勢いでリアソールを攻略してくれることだろう、熱戦による疲労は士気の高まりが補ってくれるだろうと楽観的に考えていました。
しかしパリでの惨敗後にチームを引っ張ってきたネイマール不在の穴は簡単には埋められず、リアクションを起こすために採用した3バックを機能させるには、彼の存在が不可欠のようで。少なくとも他の選手で3-4-3を働かせる準備はまだ出来ておらず、今回のようにアルダ・トゥランが左に張る際は、これまでの4バックの方が良かったかもしれません。ジョルディ・アルバを最終ラインで使うなら特に。
結果論ですが、デポルの2点目が決まったコーナーキックでベルガンティニョスをマークしていたのが、ちびっ子アルバという配置ミス。これもウンティティなら、と思ってしまいます。
それにしても、残留圏内に辛うじてとどまるデポルティーボに枠内シュート数で負け(9-5)、決定機の数でも引けをとった(6-2)のは落胆というしかなく。デポルティーボがぺぺ・メル監督のプランを闘志あふれるプレーで実行したのに対し、首位固めをしたいバルサが残念なイメージを露呈したわけですから、ヨーロッパ戦の二日酔いと批判されても仕方ないでしょう。実際”揺り戻し”はあったようですし。
ピケ「一歩後退だけれど、ひっくり返せる」
ところで、ジェラール・ピケは試合終了後にTV3のマイクに対し、「一週間前なら、PSGに勝ってチャンピオンズに生き残る代わりに今日負けるのであれば、クレはそれで契約書にサインした(良しとした)だろう。僕らは3つのコンペティションに生き残っている」と語っていますが、それではリーガ優勝が他力本願になってしまうのですから微妙なところです。大逆転で決勝に勝ち進めたなら話は別ですが、パリチームを退けたところでまだ1/4 final。大逆転で得た勢いはこれで止まってしまいましたし、無難にリーガでの首位堅持を選ぶクレも少なくないんじゃないですかね。
ただ、我々外野の期待した“PSGに勝った勢いで突っ走るバルサ”が見られなかった理由について、ジェリは「スポーツとはそういうものだからね。僕らは機械ではないし、(水曜日の)努力がツケとして回ってきたのは確かだよ。興奮、アドレナリンが蓄積することで競うのは難しくなるんだ」と説明。アドレナリンは結果と関係なく出ますから、どうせリアソールで失速することになっていたのなら、セルジ・ロベルトが1点決めてくれて良かったと思うところです。
ピケはこうも言っています。「でもそれは言い訳にはできないし、デポルも水曜日に試合をしているわけだからね。彼らはとても上手にプランニングをしていた。正当な勝者だと思うよ。ここからは毎週2試合のカレンダーとなるから、僕らは強くないといけないんだ」。ネイマール不在についても言い訳とはせず、「僕らには勝つためのチームがあるのに、それをしなかった」と自己批判をしたセントラルでした。
そしてジェラールは、「この負けはハードだけど、僕らは心穏やかに立ち向かっていかなきゃならない」「この負けは論理的に言って一歩後退だ。でもまだ残された勝点は多いし、状況をひっくり返すことが可能なのも明らかなんだ」とコメント。相手がああいうマドリーだけに難しい部分はありますが、1つ取りこぼしてくれればまた状況は変わるので、1つずつ勝ち進んでいきましょう!とりあえず今日はふて寝かやけ食いか、そこらで。
コメント