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バルベルデ新監督で決まり?

コパ決勝後に正式発表される見込みと。

FCバルセロナの次期監督は、現アスレティック監督のエルネスト・バルベルデさんでほぼ決まりだろうと16日付のSPORT紙が報じています。3月にルイス・エンリケが、クラブとの契約を延長せずに今季限りで退団する意向を発表してから本格的に行われてきた後任探しは、どうやら最終局面を迎えた様子で。バルサが必要とした諸条件に最も適合しているとされるのがバルベルデさんで、ロベルト・フェルナンデスとの関係も良好であることから、よほどのどんでん返しがないかぎりは彼となるのでしょう。公式発表は早くともあと11日後になる見込みです。

そしてバルベルデが残った

FCバルセロナが監督候補に重視したとされるのは、SPORT曰く、■バルサのDNAを持っていることと、■カンテラへの感性、だそうです。

この“バルサのDNA”は選手補強の際も常に登場する単語ですが、バルサがバルサであるための土台とはいえ、なかなかに厄介な条件でもあります。SPORTの考えでは、これによってカンプノウ生活の経験がないサンパオリクロップは除外されます。そして二番目のカンテラ感性によってラウレン・ブランクーマンピッスィが外され、バルベルデが残った。最有力候補とされたファン・カルロス・ウンスエ案は、ユベントスに完敗したことで消えたとされます。

MD紙は少し違っていて、他のクラブとの契約が活きていてバルサに招聘するためには契約解除金が必要となるケース(エウセビオ・サクリスタンやロナルド・クーマン)は除外されたとの見解です。いずれにしても最終候補はバルベルデウンスエに絞られ、ルイス・エンリケの継続路線である第二監督の昇格はないだろうとの点では一致しているのですが。

セクレタリオ・テクニコとの関係性

バルベルデさんが支持を集める理由は、リーガの強豪クラブ、バレンシアやアスレティックを指揮した経験があり、ボールを大事にして組織的に攻めるフットボルを志向するテクニコだからですが、それだけでなくセクレタリオ・テクニコのロベルト・フェルナンデスと親しい間柄なのも大きかったと思われます。バルベルデロベルト・フェルナンデスは選手として、クライフ監督時代の初期(1988-90)にチームメイトだった。これは確実に影響してるでしょう。

バルベルデさんにはさらに、育成部門のプロチーム(バルサB、フベニールA)のセクレタリオ・テクニコであり、監督選びに意見を示す権利もあるらしいペップ・サグーラとも旧知の仲にあります。共通項はオリンピアコス。2008年にギリシャチームの臨時監督を務めたサグーラが二冠を達成してチームを去る際に、後任に推したのがバルベルデらしく(MD紙5月4日)、今回はロベルト・フェルナンデスの薦めをサグーラが後押しするようなことのようです。

セクレタリオ・テクニコと監督が懇意であれば、チーム編成を話し合う上でメリットがありましょう。

まずはアスレティックに辞意を表明

SPORTは数週間前からバルベルデで濃厚と言い続けており、クラブと監督周辺との交渉は順調に進んでいるとの立場を取っています。よって同紙が正しければ、バスク人指揮官はすでにロベルト・フェルナンデスの要請を受けることで腹積もりをしていることになります。一方でMD紙はエルネストの周囲の人の言葉から、話し合いはまだだと伝えています。

いずれにせよ、バルベルデさんはバルサとの交渉を詰める前に、まずアスレティックへと退団の意思を示すことから始める模様です。今週日曜日のアトレティコ・マドリー戦が終わり、リーガの全日程が終了した後、おそらくはジョス・ウルティア会長と選手たちに別れを告げてから記者会見で発表があるのではないかと。そのとおりであれば、来週あたりのカタルーニャメディアは、バルベルデ関連のニュースが増加していそうです(マドリーが躓かなかった場合は特に)。ではもし会見でカンプノウ行きが否定されれば?バルサ周辺はパニックですかね。

29日の幹部会議で承認され、交渉へ

メディアの報道どおりに話が進んだ場合も、どれだけバルベルデ報道が過熱しようと、FCバルセロナが動くのは27日(土)のコパ決勝後となります。

MD紙は公式発表のXデーは29日(月)だろうと見ているのですが、チームの全日程終了まで後任監督の発表を行わない理由は、ロベルト・フェルナンデスが“ルイス・エンリケはその功績に相応しい去り方をするべきだ、新監督の名前で彼が霞んではならない”と考えているからだそうです。

それで思い出すのは、ルイス・エンリケがバルサ監督に就任する前にガバの自宅でアンドニ・スビサレッタと会っていたことをすっぱ抜かれ、模範的な振る舞いを続けていたタタ・マルティーノへの敬意を欠いたことです。そういったことを避けるため、ロベルトSDは慎重に事を進めていると。当然、チームの集中を見出さない意図もあるでしょう。

いずれにせよ29日に招集されている幹部会議でロベルト・フェルナンデスが候補を提出し、それを承認する形で最終決断がなされるとのこと。新監督との本格交渉はそこからです。メディアによって少しずつ内容が違うので実際のところは分かりませんが、ロベルトSDの候補者リストの最上位にバルベルデさんの名前があるのは間違いないのでしょう。最低限の接触もあると考えるのが自然です。

ということで、まずは日曜日に何が起こるかを見てみることにしましょう。実はすごいカードがロベルトの袖の中に隠されていた、なんてこともあるかもしれません。

 

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