マスチェラーノ「一つの夢が終わり、目覚める時」

チームメイトたちに見守られた退団セレモニーで、思いを述べたヘフェシート

ハビエル・マスチェラーノがバルサを去ります。寂しさいっぱいのなかで、良かったのはクラブに暖かく見送られての退団だったこと。ひっそりと裏門からカンプノウを後にする選手も多いなかで、チームメイトやテクニコたちに送られての退団は、それだけ彼が選手として人として愛されていたことの証しです。

1月24日にアウディトリ1899(カンプノウに隣接するイベント施設)で催された退団セレモニーには、チームメイトたちのほか、元同僚のカルラス・プジョルエリック・アビダルらも駆けつけています。

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バルサの成功の秘密は、ロッカールーム

ジュゼップ・マリア・バルトメウ会長の送辞(クラブはいつでもキミに門戸を開いている)の後、会場ではチームメイトたちからのメッセージビデオが上映されました。それを見たマスチェラーノは、感動した様子で次のように語っています。

「自分が恵まれていたと感じてるよ。いつも言ってることだけど、毎日一緒に仕事をしている人たちからの評価は一番の刺激であり、最高の贈り物なんだ。これらのすべての言葉を僕は心に連れて行くよ」

「でも幸運だったのは僕の方さ。7年半前、僕は夢を叶えるためにここへ来たんだけれど、この夢は終わりを迎えた。こんな愛情を受けながら去るなんて、これ以上のことはないよ。夢から目覚める瞬間だったんだ。以前から僕はそのことを考えていて、決断を下さないといけなかった。バルサでプレーすることの中で一番難しいのは、ある日去らなきゃならないことだよ」

近年のバルサの成功の秘密は、ロッカールームにあるとマスチェラーノは言います。

「入団当初は、偉大な選手たちのいるロッカールームだから難しいことになるだろうなと考えていたんだけど、まったくの逆だった。最初に方向付けていたのはプジチャビビクトル(バルデス)だよ。彼らが僕に、バルサ生活を陽気に楽しむ方法を教えてくれたんだ。そういう先輩がいると、適応は簡単になるよね」

「それから人は入れ替わったけど、方針は変わらなかったし、今も続いている。トレーニング、試合、遠征、楽しかったよ。良い時間だったから、過ごした7年半よりも短く感じられるね」

「バルサのロッカールームはすばらしかった。陽気に過ごすこと、それがバルサの成功の秘密なんだ」

セレモニーでは報道陣による質問タイムもありまして、ヘフェシートはそれらに丁寧な返答をしています。
以下はその主立ったコメントです。

■監督として戻ってきますか?

「それは僕というよりも、理事会の願望だよ。やってみたいとは思うけれど、今はまだその時ではないし、提案してくれた理事会の新設には感謝をしてる」

■バルサでは楽しめなかった?

「僕はいつも楽しんでいたし、このグループとトレーニングしたり共同生活をするのはすごくやり易かったよ。でもここのような場所にいることで消耗もするから、時々すこしリセットする必要も出てくる。わがままに聞こえるかもしれないけど、いま僕は自分のことを考えないといけなかったんだ。バルサにいれたのは僕の誇りだよ。そしてこれからはまた別の場所で希望を見つけ出していく」

■第4カピタンを埋めるのは?

「いつものように彼らが投票していくさ。ジェリ(ピケ)がグループ内で影響力のある選手であり人なのはハッキリしてるから、彼が選ばれるかもしれない。ここ数年は、カピタンでなくてもグループ内で効いてたけどね。彼は腕章を巻かないでもカピタンをやれる」

■2011年のアーセナル戦、大ピンチでベントナーを止めたプレー

あのプレーの前後で僕とファンとの関係は変わったんだ。それまで僕は苦労をしていた。バルサスタイルへの適応は簡単じゃないからね。でもあのプレーでチームに貢献する自信が付いた。人にはそれぞれこれだ、という瞬間があると僕は思うんだけど、あれはその一つだったよ」

かつてのような自分ではなくなったこと

■退団に関するバルベルデとの会話

エルネストとも良いコミュニケーションを取れていたね。彼も以前は選手だったから、僕の状況と思いを理解してくれたよ。時には人は現実を受け入れないといけないものだし、僕の場合は自分がもはやかつてのような選手じゃなく、重要な存在でもなくなっていること、変化が必要ってことだった。それは普通のことなんだ。それで僕は、全員が満足できるような解決策を探した」

■契約更新の時、迷いはあった?

「迷いがあるのに契約更新はしないよ。クラブやチームへのコミットメントのために更新するんだ。それから1年半が過ぎて、僕の年齢になれば、短期的に物事を見る必要が出る。自分がこのクラブの水準でなくなった時、必要なのは話すことだからね。僕はロベルト(フェルナンデス)や理事会と話をしたよ。彼らは残留すべきだと考えていたけど、僕の感覚は違っていた。一つのポジションを争い続けるためのパワーがもう僕にはなかった

「最後の日まで残っていたのは、チームに害を与えないためだよ。でも僕はエゴイストにもならなければならなかったんだ。この7年半はキャリアで最高の時間だった。このクラブの一員だったことを幸せに思う」

偉大な選手、偉大な人物マスチェラーノに感謝

マスチェラーノの言葉を見ていると、彼が悩んだ結果としてバルサ退団を決断したことがよく伝わってきます。2016年夏にはユベントス移籍か、とバルセロニズモはほぼパニック状態に陥りましたが、その時も相当思案したのでしょう。
バルトメウ会長は次にように明かしてもいます。

「ここ数年は、シーズンの終わりになるといつもマスチェが私にあるメッセージを送ってきてたよ。『プレジ(会長)、自分はもう役立てないと思う・・・』ってね。私たちは毎年、彼が残留するよう説得しに行かなければならなかった。彼は夢の力を信じていたし、今ここを去るのは、新しい挑戦をしながら夢を見続けていきたいからだ」

ブスケツの控えとしてバルサの門をくぐり、公式戦334試合という偉大な記録を残してバルサを去るマスチェラーノ。アスルグラナ選手として手にしたタイトルは18にもなります。クレの心を揺さぶったプレーも数知れない。

でもやっぱり、マスチェラーノのすばらしさは人間としての格好良さにあると思います。
“小さなボス”のことを思い出す時はきっと、60対40くらいで人格者マスチェじゃないかな、と。
これだけ退団を惜しまれる助っ人はそうは存在していません。
それは彼の人柄があってこそ。
非カンテラーノのこんな退団は、この会場にきていたアビダル以来かな・・・?

バルトメウが言うように「バルサはいつまでもキミの家」ですし、気が向いた時にふらっと帰ってきてもらえれば嬉しいです。
7年半の多大なる貢献に感謝。ありがとう、マスチェ

 

バルサTVなどで放送されたセレモニーの全様子。何故か序盤は所々で無音ですが、17分15秒から音声が出ます。

セレモニーで上映された全チームメイトたちによるメッセージビデオ。
「マスチェラーノを忘れない14の理由」

ありがとうマスチェ
2分14秒に登場するアレイシ・ビダルが◎

 

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