国内では順調なバルサが、ヨーロッパで実力テストに挑む
さて、スペイン国内では非常に順調に航海を進めるバルベルデ・バルサ号の、ヨーロッパでの実力が問われる最初の“耐火テスト”です。勝負は来月のカンプノウ決戦を含めた180分間で決まるとはいえ、妙な計算をしてしまうとやられてしまうのがオチ。危機管理をしつつも、勇敢に行くところは行く、そんな攻めの精神が必要です。
4-4-2の右サイドは誰だ?
「チェルシーと対戦するのに良いタイミングなんてない」と前日会見で語ったエルネスト・バルベルデがどのようなゲームプランでくるか、それはゲームが始まってみなければ分かりませんが、システムは最も安定した成果を残している4-4-2で間違いないでしょう。
唯一のナゾとされるポジションは、中盤の右サイド。
攻撃的にアレイシ・ビダルを起用するのか、守備強度を上げるパウリーニョなのか、それともフィジカルを見込んでの悩めるアンドレ・ゴメスか。
この試合はネルソン・セメドが出場停止につき、右ラテラルはセルジ・ロベルトで決まりです。
チェルシーは5-3-2の布陣を敷き、両カリレーロ(ウイングバック)を活かした速攻を仕掛けてくるようなので、セルジ・ロベルトと誰を組ませて右サイドを制圧していくか。
アレイシだと怖いので、パウリーニョが濃厚でしょうか。
ヨーロッパでは挑戦者
舞台がスタンフォード・ブリッジなので、どうしてもまず、あの2009年5月6日の“イニエスタッソ”を思い出してしまいますが、訊ねられたバルサ選手たちがみな口を揃えているように、あれはあれ、これはこれです。
9年前に、これから世界のてっぺんをつかみ取ろうとしていた若きクラックたちは三十路に入りました。
あの頃のようにはいかず、チェルシー選手も当時とは違う。
バルベルデのバルサはリーガで安定した強さを見せてはいますが、ヨーロッパでは挑戦者です。
今回はいつも苦しんできたスタジアムで、どれだけ有効なパフォーマンスを示せるかのテストとなります。
チームに一時の勢いがなくなり、多幸感も消えているのが吉と出るか、凶と出るか。
青組さんは年始の不調を脱したようですし、瀕死かと思っていたらいきなり復調した白いチームの例もあるので、バルサが現状でできる最高のフットボールでスタンフォード・ブリッジを乗り切らねばなりません。
イバン・ラキティッチ「勝ちにいく」
前日会見にバルサ選手代表として登場したイバン・ラキティッチは、試合への意気込みを次のように述べています。
「なによりもまず、僕らは試合を、バルセロナでの(第2戦の)ことを考えずに始めないといけない。勝利し、ゴールを決めることを目指してピッチに出ていくことだよ。時間経過に伴い、どうするか見ていくだろうけど、スタート時の考えは勝つことだ」
「自分たちのプレーで優位に立って、ピッチで起こることを操っていきたいね。僕らは良いプレーをしているけど、改善は可能だ。明日はイングランド王者との試合だから、難しくなるだろう。僕らは100%でないといけない」
こちらが主導権を握り、試合のリズムを作り、相手の好きなようにさせないことが大事だというのがラキティッチのチェルシー攻略法。
これだけ見ると、週末のエイバル戦@イプルアとはまた違った戦い方をしてくるであろうバルサですが、さて実際はどうなりますでしょうか。
エイバル戦のような展開でビッグクラブが好機を逃してくれると考えにくいので、出来るかぎり押していってほしい。可能なかぎりベストのバルサが必要なのは間違いないです。
勇敢さと、危機を未然に防いでいくための守備ブロックのバランス。
勝ちにいくだけでなく、負けないためのエラーマネージメント。
なにせスタンフォード・ブリッジなので、
現実的な第一目標はアウェーゴールの奪取です。
それを達成できれば、引き分けでも悪くはない。負けたらアカン。
理想的なのは勝って、ヨーロッパの頂点を狙えそうだぞ、という兆候を得られることですが・・・
もし引き分けでも、手応えを得られれば。
このニュースのまとめ
- ・国内二冠に近づくバルサが挑む、欧州での実力テスト
- ・ラキティッチは「勝つためにピッチに出る」
- ・敵地での第1戦、ポイントは得点して負けないこと
- ・4-4-2の中盤右サイドは誰になる
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