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リキ・プッチ:永遠の有望株が裏門からカンプノウを去る

バルサでの成功を目指し粘ったキラキラ星が、ついに新天地へと旅立つ

リキ・プッチのFCバルセロナ退団が決まりました。新天地はMLSのロサンジェレス・ギャラクシー。移籍金はゼロで、買戻しオプションと将来の売却における50%が付いています。バルサの未来を担うと期待されながらも、先発を勝ち取れなかった永遠のきらきら星が裏門からひっそりと去る。いろいろ象徴している事案でありました。

期待値は高かったが

リキ・プッチ(もうすぐ23)がついにバルセロナを離れることとなりました。

ラ・マシアが生むキラキラ星の中でも10数年にひとり級の一等星と称賛され、バルサの未来だと呼ばれたのはもう昔の話。
最盛期はガルシア・ピミエンタ率いるフベニールでUEFAユースリーグを制し、指揮官とともにフィリアル(Bチーム)に乗り込んでいったあたりでしょうか。モンチュコリャドがいて、楽しみな世代だったんです。

しかしプリメールエキポ(第一チーム)に昇格して以降は、時折り輝きを放つものの安定性を欠き、監督の信頼を勝ち取れませんでした。

期待値もシーズンを経るごとにすり減っていきます。
ルイス・エンリケエルネスト・バルベルデの時代はまだ、与えられる出場機会の少なさが話題になっていましたが、キケ・セティエン以後は痛々しい感じが漂う。ロナルド・クーマンも同様で、リキにとって最後のチャンスとされたチャビ到来も、覚醒には繋がりませんでした。チャビにはむしろ引導を渡されたというね。

溢れる才能を持ち、一時代を築く逸材と期待されたキラキラ星が裏門からひっそりとカンプノウを去るのは悲しいことです。戦力外通知されて久しいので、退団も大して話題にもならない。移籍金を求めていたら買い手が付かないので自由移籍、ってのがさらに泣けます。若くて有名なのに、無料。ヨヨヨ。

疑問視されたプロ精神

ラ・マシア有数の有望株がどうしてこんなことになりましたか。本人のプロフェッショナル精神やコミットメントの不足、周囲の悪影響が指摘されていますが、やはりそっちなんでしょうか。

結果を出せていないのに夜遊びをしているのはけしからん、との批判。
かつてのロマリオロナウジーニョのように批判をねじ伏せるようなフットボルがあれば、パーリーピーポーであっても大目に見られますが、成果を出せないとフィエスタ野郎と批判を受ける。リッチに楽しむ若い衆とか、おっさんは嫉妬しますからね。。
元々カタルーニャ人ってこともあり、必要以上にスター扱いされてしまった反動もあるでしょう。最近はすぐに有名になるし持て囃されるので、地に足を付けるタイプでないと厳しそうです。

(リキの場合は見るからに陽キャだし、先輩友人たちに可愛がられて何かと誘われてそう)

バルサB時代に、執拗に足を狩られまくっても怖気付くことなく立ち向かっていたことからして、ガッツも疑いないと思います。師事した4監督たちはいずれも活用法を探ろうとしてますし、トレーニングでの姿勢は合格だったのでしょう。教えきれなかったか、理解の問題か。

結局リキ・プッチはバルサで成功するためのフットボルを実現するには至らず、人気のカンテラーノだからこそ与えられる猶予もついに終了となりました。カンプノウでの成功を最後まで諦めない姿勢や、ピッチに立った時の嬉しそうな表情は好きだったんですがね、、
今夏はUSAツアーにも招集されず、ついに新天地での挑戦を決断。これ以上粘っても自己中だと批判されるだけなので、よかったと思います。

MLSでの活躍のニュースを楽しみにしています。スエルテ、リキ!

カンテラーノを育てたい

それにしても、プリメールエキポに定着するカンテラーノがなかなか登場しません。

セルジ・ロベルト(30)以降の世代がちっとも育たず、ここまで来てしまったバルセロナ。ラ・マシアが泣いています。そういえば、ドルトムントに移籍してしまったキラキラ星マテウ・モレイ(22)がMARCAの取材でこんなふうに語ってました。

「(ククレヤを含め)ラ・マシア出身の僕らが才能や資質を示すのは時間の問題だった」
「ドルトムントに来る(と決める)のは簡単だったよ。ここでは若手を信頼しているし、成長するチャンスだった」

マテ・モレイを育てられていれば、右ラテラルの補強に躍起になる必要もなかったでしょう。結果が求められるので、若手を育てる余裕のないバルサ。左ラテラルも補強だ補強だと繰り返してますし、バルデはそんなに頼りになりませんかね。
ようやく現れてきたニコガビアンスらの世代には、ぜひ壁を破ってほしいと願う。黄金時代を作ったクラックたちの後継は、自分たちで育てましょうよ。クレの希望を取り戻すための大型補強もいいけれど、やり過ぎると辟易してしまうのです。

コメント

  1. ロンド より:

    リキ、コジャド、モンチュにはホントに期待していました
    リキはBで王様しすぎてしまいました。下がって受けてボールに触りだがる癖が悪影響。ライン間でボールを収めて前を向く能力がペドリどころかガビにも劣る状況となってしまいました。
    カンテラーノのキラ星は今はアンスとガビですよね。セルジロベルト以降は散々でしたが、この2人に期待する他ありません。2人はまだ10代です。アンスは特にスペ体質にならないよう、怪我に気をつけてほしい
    今後さらにカンテラーノが出て来るかというと厳しそうです。今期の大補強でそれなりにバルサは強くなる。そこに割って入れるカンテラーノはいないでしょう
    その状況すら突破するのがギガクラックカンテラーノということになるでしょうが、今のところ居なそうです
    期待するのは出戻り枠。ククレジャはチェルシーに行ってしまいましたが、グリマルドやアンデルレヒトで左ラテラルにコンバートされたセルヒオゴメスが帰ってくる世界線があっても良いのではないでしょうか
    きらきら星だったイケルブラボなんてアトレティコ行きの話に足してマドリーが介入してきているそうで。そんな話はもう聞きたくないところです

  2. エイプリル より:

    リキについては有望株として売り出され始めた時期にBチームでのプレー集を動画サイトで見て以来「出来るプレーの種類も少ないし判断も悪いし狭いスペースでプレーできないし、このままでは厳しそう」と思っていたので「放出は納得だけど、出してあげるのが遅いよ!」という気持ちです。(言い方は悪いですが)とっくに「バレてしまっている」ヨーロッパでは移籍先が見つからずアメリカ行きとなりましたが、仮にJリーグに来てたとして安定した出場機会を得られたかどうか。
    「その世代の(とりあえずの)有望株」と「本当の有望株」を正確に見分けられるかどうかは、カンテラ重視でいくのであれば必須ですね。クーマンもシャビもリキに対する評価は間違えなかったという印象です。繰り返しになりますが出すのが遅いですよ。見てて楽しい選手なのは間違いないのでヨーロッパでのプレーを見たかった。

  3. レト より:

    リキは私も過大評価だと思いましたし、プライベート以上に控えのくせにアドバイスを聞き入れないプライドの高さが問題でした。歴代監督が持て余すのも当然です。

    若手に懸けた結果が昨シーズンのペドリ依存と不安定な内容でしたから今季のガチ補強には賛成です(フレンキーへの圧は別として)。

    「バルデを見切った」みたいな意見にも同意出来ません。
    彼の居場所を残しておくためにベテランをターゲットにしているのでしょう(見切ったなら若手の有望株を獲りにいくはず)。
    彼に成長に懸けているからこその判断なのでしょうね。

  4. ロンド より:

    そう言えば右のラテラルに関してはアルナウマルティネスの出戻りを期待してみたいと思います
    ジローナの19歳。彼もラマシア出身です
    今季から一部リーグですので見られる機会は増えると思います

  5. パト より:

    これまでの育成が順調すぎただけで、普通はこんなもんじゃないでしょうか。

    イニエスタやメッシ、ブスケツと同レベルの逸材はそう簡単に見つからないから仕方ないかなと。

    本当の逸材はどんなチーム状況でも活躍しちゃいますからね…。ガビ、アンスのように。

  6. ゼロ より:

    バルデはまだ18歳ですから、これからバルサBでキャリアをスタートする年頃ですね。現状はトップチームでやるにはまだ厳しいので、成長してほしいです。

    プッチはチャビやセティエンには起用されていたので、練習の姿勢自体は問題無かったと思います。ただ、一定技術はあってもプレーの判断や速度が悪く、伸び悩みました。

    やっぱりカンテラに良い選手が出てこなかったのは未成年選手の国際移籍で制裁を受けた影響が大きかったですね。ニコやガビ、アンスが台頭してきて、やっとカンテラが回復しつつあると思います。

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