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ブスケツと契約更新へ

 

地味ながらもバルサに絶対不可欠なピボーテ。

メッシ、イニエスタ、チャビ、ビジャ、セスク、プジョル・・・ とバルサが世界に誇るクラックたちは数あれど、もしこの人がいなければ、近年の成功は考えにくいというのがセルヒオ・ブスケツであります。その地味~なプレースタイルにより、バルセロニスタ以外にはどうにも評価の低い彼ですが、バルサにおけるその重要性はもはや折り紙つき。どれだけ優秀なメディオセントロを連れてこようとも、セルヒオほどの安定した働きをほぼフル稼働で行える選手はいないことでしょう。ということでバルサは、チームに不可欠な彼をがっちり捉まえておくべく、契約延長を準備中のようです。

 

双方とも更新に問題なし

セルヒオ・ブスケツは2008/09シーズン、ペップ新監督と共にトップチームへと降り立つと、めきめきと成長。翌年にはトゥレ・ヤヤとのポジション争いに勝利し、バルサの不動のピボーテとなっています。2011年にはクラブとの契約を2015年まで延長しているのですが、この内容がもはやブスケツの”格”とは不釣合いになってきているので、見直すと同時に再延長しましょうか、という感じです。

22日付のSPORT紙はスペイン代表で合宿中のブスケツにインタビューを行っていまして、契約更新に関して彼は以前サンドロ・ロセイ会長と個人的に話をし、約束の言葉をもらっているんだと明かしています。カンプノウ生活に一切の不満のないセルヒオですので、交渉が本格スタートすれば、特に問題なく合意に達することでしょう。

ちなみに20日に行われたラ・ロハでの記者会見に登場したブスケツは、カデナ・コペの取材でセルヒオ・ラモスが白組に連れて行きたいのはセルヒオだと言った件に対し、セルヒオもまたラモスが欲しいと熱々ぶりを披露しています。しかしながら実際にマドリーからオファーが届けばどうかというと、話は別。ブスケツは言います。「ノーと答えるだろうね。僕は小さな頃からバルセロニスタだからあそこではプレーできないし、なによりも感情が優先されるからね。セルヒオ(ラモス)のお世辞には感謝するよ」

ブスケツは17歳でバルサのフベニールへと入団したのですが、その際もマドリーほか有力チームの誘いを断り、バルサを選択しています。その際に彼が優先したのも、クレとしての感情でした。「ハートがが指示を出したんだ。難しい選択だったけれど、僕にとっては一つの選択肢しかなかったし、それは正解だったね」

 

自分はアイドルになるタイプではない

セルヒオ・ブスケツはバルサにとってとことん重要な選手であるにもかかわらず、スポットライトの当たることのとても少ない選手です。いつも目立つのはメッシやイニエスタ、ビジャ、チャビその他、プレーの凄さの分かり易い選手たち。しかしそんな日陰の生活も、彼が気にする素振りはありません。どうやらセルヒオ、根っからの脇役主義のようです。SPORT紙に掲載されているインタビューには、それを示すコメントが幾つかあります。

「チームやテクニコ、ライバルたちから評価されているのはずっと感じていた。最近ではメディアでの評価も上がってきてるね。フットボル選手としては嬉しいことだよ。でも僕は第一線に出たり、注目を浴びたりしないほうが好いんだ。ツイッターとかもやってないしね・・・ 門の内側であれこれするのが好きな選手なんだよ」

「ファンには感謝してるし、ピッチ上での自分の役割を僕は解ってる。プレースタイルからして、僕はアイドルになったり、スタンドからのコールを受けるようなタイプじゃないもの

地味なのですが、エラーをするとものすごく目立つのがブスケツのポジション。ストレスは感じたりしないんでしょうか。「ピッチではかなり集中していなければならないし、カバーリングやプレッシング、セントラルのサポートに気を配ってなければならない。やることはすごく多くて、ウッカリは許されないね。本当に楽しめるのは、チームが勝った時さ

以下はティト・ビラノバの不在に関する問答です。

ティトがいなくて寂しかったか
「あらゆる意味でかなり寂しかったよ。予期せぬことであったし、望まないことでもあったしね。ネガティブで悲しいニュースだった。彼がいなくなってからは、ジョルディ(ロウラ)と力を合わせて前進していった。このチームは10点満点だけれど、彼はチームのリーダーだし、僕ら一人ひとりの望むことを知っているし、良い助言をくれるし、感情的なものも含めて、あらゆる意味でティトがいなくて寂しいんだ」

ハングリー精神
「このチームからハングリー精神の消えたことはなかったよ。でも僕らはロボットじゃないんだ。シーズンの間には良い瞬間も悪い瞬間もあるわけで、不運なことに、僕らは重要な3試合で調子を落としてしまった。ただシーズンは好い結果になっていると思う」

激しさの欠如
「トレーニングは毎回、どれもかなり激しいんだ。非公開でのトレーニングだから誰もそれを見ることはないけれど、チーム内部の人間やセッションを見れた人は、どれだけ激しいかを知っているよ」

手術をしたプジョルに対する批判について
「フットボルの記憶力の悪さと、誰であろうと批判対象になるってことを表す話だよ。彼が与えてきたものからすれば、プジョルを今批判するなんてウソみたいだ。彼はヒザに痛みがあって、手術する必要があったんだ」

 

チームはどのようにレモンターダへと至ったのか

カンプノウにてミランを4-0で下し、歴史的レモンターダを成し遂げたバルサ。緊張感溢れる状況の中でチームが如何にして準備を行い、どのように決戦へと臨んでいったのか。セルヒオ・ブスケツの説明によれば、次のような感じとなります。

まず第一のポイントとなったのは、サンシーロでの敗北やクラシコ連敗によって批判の矢面に立たされた、ジョルディ・ロウラへの申し訳ないと思う気持ちです。「ジョルディがあれこれと言われていたことに、僕らはかなり申し訳ないと感じていたんだ。彼は記者会見でも逃げることなく、僕らの先頭に立っていた。これ以上にお願いは出来ないというところまで、彼はやってくれていたよ。僕らはそれをとても評価していたし、彼にはすごく感謝をしてるんだ」

どんな結果に終わろうともロウラは選手たちを守り続け、選手はそれに絶対に応えようと思いました。「一歩進み出なきゃいけなかったのは、プレーをする選手だった。彼じゃなくてね」。そして選手たちのモチベーションは最高レベルに達し、トレーニングに励みまくりました。「ミラン戦の日、全てが一つになったんだ。僕らには一週間の準備期間があったし、それも僕らにはプラスに働いたね。(トレーナーの)アルティミラは僕らに、ミラン戦でフィジカルがトップになると言ってたよ。そして僕らは感覚を取り戻した」

フィジカルが回復しただけでなく、ビジャをメッシの前に配置する修正も上手くいきました。「戦術レベルでの修正は、ものすごく上手くいったね。攻撃時に数的優位を手にしていたし、守備時には再び全員でプレッシングできるようになっていた。僕は再放送を見たんだけれど、多くの局面において、ミランの選手1人に対してバルサは3人で囲んでいた。上手くいっていなかった時期は、そこでかなり苦労していたんだ

マスチェラーノが表現するところの、原点(オリジン)へと戻ったチーム。フィジカルの準備が整い、そのプレー感覚を忘れなければ、バルサはそう簡単に打ち破られたりはしないでしょう。そしてブスケツは地味~ながらも正確極まりないダイレクトパスを回し、主役たちの活躍をひっそりとお膳立てするのであります。

 

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