次の会長選挙候補者たちの支援を受けた8つのグループがバルトメウ理事会への不信任投票に向けた手続きを開始
まずはわずか14日間で16,000枚のソシオ署名を集めなければならない
FCバルセロナの運営を担当する理事会に不満を抱くソシオが、理事会を解散させられる手段、それが不信任投票(moción de censura)です。実現のハードルはかなり高いのですが、ソシオ社会の怒りの熱量が高ければ不可能ではない。2020年8月、バルトメウ理事会に対する不信任投票への手続きを始めたのが、次の会長選挙候補者たちです。
投票実現へのハードルは高い
まず不信任投票とはなんぞやというと、FCバルセロナのクラブ会員であるソシオやソシアたちが、クラブ会長やその理事会を、もうあなたたちにはクラブ運営を任せられないとして解任させる手続きです。
ソシオであれば要請することが可能ですが、投票にこぎ着けるためには成人ソシオの15%による署名が必要。これが大変です。
何枚の署名を集めなければならないか。今回の場合は、約16,000枚が必要とのことです。
不信任の手続きを始めたいとの要請をすれば、クラブから専用の用紙を渡されるので、手続き者は不信任に同意するソシオを集め、必要事項を書いてもらってクラブに提出する。デジタル化はまだされていない様子。
署名集めのための期間は14日しかありません。
その手続きが終わって、ようやくソシオによる不信任投票。
この投票で66%以上の不信任票が集まれば、理事会は解任となります。2008年にはラポルタ理事会に対してソシオ投票にまではこぎ着けたのですが、不信任は60%に止まり、ラポルタたちは命拾い。今回はどこまで行けますか。
反バルトメウ連合
会長選挙への立候補届もそうですが、バルサではソシオからの署名集めが難関となります。
人が集まる場所の方が当然効率が良いので、カンプノウでの試合当日によく実施されたりするのですが、今年はコロナウイルスの影響で無観客試合になっていますし、8月はバケーションでバルセロナにいないソシオも多い。難易度はさらに上がっています。
そこで今回は反バルトメウのグループが8つ結集し、さらに次の会長選挙で立候補を予定している候補者たちが力を合わせて署名を集めます。水曜日にクラブオフィスを訪れて手続きを開始したジョルディ・ファレを始め、ビクトル・フォン、リュイス・フェルナンデス・アラ。元会長ジョアン・ラポルタも協力していくようですし、「反バルトメウ連合」はいいですね。
今日28日(金)に連合チームによる公式声明が発表されるとのことです。
コメント
打算的なものも感じますが、それでもバルトメウにはお仕置きして欲しい。
スポーツ面、経済面、人事面 すべてに腐りきった現体制にはNoを突き付けて欲しい。
しかしここまでしないとならないなんて、何て自浄作用の働かない組織なんでしょうね。
次回選挙の候補者達が団結して立ち上がる… バルトメウを引きずり下ろすという意味で利害が一致しているとはいえ、なかなかインパクトがありますね。
オフシーズンであることや、世の中の状況を考えても署名を集め切るのは難しいと思いますが、ここまで事が大きくなってそこそこの署名が集まれば、バルトメウ政権の印象は更に悪化するでしょう。
普通であれば、こんなことになっているのだからさっさと辞任しておかしくないですが… バルトメウの面の皮の厚さは普通じゃないので結局辞めないでしょうねw
バルトメウ会長の是非はおいておいて、こういう動きを見てるとソシオ制の弊害、時代に見合わない鈍重さを感じてしまいますね。
フロントを投票で決めようというスタイル自体が、理念的価値や歴史的価値を除けば、そもそも無理があるというか。
高度に組織化され、会社的に運用されている現代のサッカークラブの姿からすると、いまだに猟官制やってるバルサは旧態依然過ぎるなと。
ぶっちゃけソシオ制ってどうなのよ、とバルトメウ会長に直接訊ねた方はうやむやな回答をもらったようですが、バルサ最大の聖域はここではないかなと感じますね。
>kevadtuul
どちらかというと、あなたの物言いこそ時代に逆行するもののような。
民主主義の鈍重さに苛立つ気持ちはわからんでもないですが、理念を軽視する近視眼的な考えには乗れませんね。
>kevadtuul
上の人と同じで、民主制でなければ独裁です。よその田舎クラブと一緒にしないでください。
>kevadtuul
ソシオ制はバルサの一丁目一番地。その根本を否定するクレはいないと信じたいです。言い換えればそこを否定する人はクレではないです。あくまで私の考えですけど。
煩雑になって恐縮ですが、個別に返信させていただきます。
>エイプリル
言わんとすることはわかるんですが、その辺は現況を見る視点の違いではないかなと思います。
端的に言えば、ペップバルサ以後の膨張したバルサ像と、今現在の制度に基づくバルサの実態のギャップが大きくて、そのせいでのたうち回ってるのが今現在のバルサに見えるんですよね。
これを改善する一番の方法は「聖域」にメスを入れるか、バルサ as NO.1 的な錯覚を捨てるかですが、どっちも無理そうなんですよね……。
>しんのすけ
この場合独裁に分類されるビッグクラブは多く存在しますが、そうしたクラブを一切合切「田舎クラブ」扱いするのはさすがにどうかと。
バルサの民主制を尊ぶことと、他のクラブの制度を貶すことは同意ではないですよ?
>KJ
であればこその「聖域」ではないかなと。
この部分を改善しないとクラブ体質の改善や成績の安定的向上は困難ですけど、そこにメスを入れることができるかというと、まあ、難しいでしょうね。
仰られている意見からも受け取れますが、受け入れられないクレの方は多いでしょうから。