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【バルサ会長選挙2021】正式候補者は3名 ラポルタ/フォン/フレイシャ:そして投票日はどうなる・・・?

1月24日予定の投票日に、正式な会長候補として名前を書いてもらえるのは3人。
しかしCOVID-19感染拡大の情勢下では、延期もやむなしの流れ

FCバルセロナの選挙委員会が昨日、クラブ会長選挙(1月24日投票予定)における正式候補者3名を発表しました。提出されたソシオ署名の有効確認を行った結果、正式な会長候補となる要件を満たしたのはジョアン・ラポルタビクトル・フォントニ・フレイシャのお三方。彼らの中から、クラブの運営を担う会長が決まります。

有効確認されたソシオ署名数
(正式候補となるためには、2,257枚以上が必要)

  • ジョアン・ラポルタ:提出10,272枚/有効9,625枚(93.7%)
  • ビクトル・フォン:提出4,713枚/有効4,431枚(94%)
  • トニ・フレイシャ:提出2,822枚/有効2,634枚(93.3%)

もうひとりの志願者だったエミリ・ルサウは昨日、「汚い戦争」(署名買収のウワサ)を理由に選挙戦から撤退する旨を選挙委員会に伝達。今後はフレイシャに協力するとしていますが、彼の仲間たちはこの協定に反対し、選挙から距離を取る構えです。

正式候補者が発表されたことで、いよいよこの1月15日(金)から選挙キャンペーン本番が開始されます。投票日は1月24日(日)。しかしコロナウイルスが猛威を振るう情勢下ゆえ、投票が延期される可能性は十分にあるんですよね。。。

例によって長いですが(苦笑)、興味がありましたら読んでみて下さいまし。

カタルーニャ州議会選挙の影響

カタルーニャにおけるCOVID-19感染拡大に治まりが見られない中、昨日(1月14日)、ジャナラリター(カタルーニャ自治政府)は州全域に課している移動制限を1月24日まで延長することを発表しました。カタルーニャ州市民は仕事や正当な理由なしには、他市への移動ができません。

州政府はそれだけでなく、カタルーニャ州議会選挙(2月14日投票)の延期もまた今日15日に発表すると見られており、そうなってしまうと当然、FCバルセロナの会長選挙もまた影響を受けるでしょう。

ただしFCバルセロナは自治体ではなく民営団体なので、投票日を延期するかどうか決断する権限を有しています(州保険局も認めている)。移動制限の範囲内で、感染対策を講じれば、予定どおり1月24日に実施してもお咎めはないわけです。

バルセロナ、ジローナ、タッラゴナ、リェイダ、トルトサ、マドリー、バレンシア、セビージャ、アンドラ、マジョルカに住むソシオはそれぞれに投票所が設置されるので投票可能。
それ以外の市民は、たとえばバルセロナの隣町オスピタレ市民は、カンプノウはすぐ近くにあるけれども越境なので投票できない。州政府が例外として許可した場合のみ投票できるらしいが・・・。

今日、2つの会議

現在、バルサ号の舵取りを一時代行している管理委員会の長カルラス・トゥスケツは今日、2つの重要な会議に臨みます。
ひとつは午前中に予定されている、州政府との話し合い。
そしてもうひとつが、午後7時に行われる会長候補3氏(ラポルタフォンフレイシャ)との話し合いです。

※候補者たちは、エリック・ガルシア獲得に対する賛否も訊ねられると見られる。

SPORTによると、クラブの考えは投票日の延期に傾いているそうです。

州政府が課している移動制限の中では、越境せずに投票所に赴けるソシオは約50%ほどらしく、過去最大で5万3,000人が参加してきた実績を見れば、今回はいったい何人が投票に行くのか(投票権を行使できるのか)・・・という話で。
日本の代議員選挙では低い投票者数がデフォルトのごとき惨状ですが、バルサとしては仮に2万人の投票で会長が決まるような事態は深刻ゆえに、最大数が安心して参加できる日に延期するべきだと考えているわけです。

さらに、バルトメウ不信任投票の際にも取り上げられましたが、バルサのソシオは6万人以上が50歳以上(65歳以上も3万人を超える)ので、COVID-19に感染すると重症化のリスクが高い。
会長不在がさらに数ヶ月続くのはクラブとして厳しいですが、延期されたとしてもやむを得ない事情ではあります。

投票実施か、延期か

投票日を延期するべきか否か。3人の会長候補者でその意見は分かれています。正確に言えば、分かれました。ビクトル・フォンが「自分としてはできるだけ早く投票したい」としつつも、「第一に優先されるべきはソシオの投票の権利だ」と延期支持に転じたのです。

「候補者間での合意形成は可能だし、複雑化するべきではない。私たちの間には誠意ある関係があるからね。エリック・ガルシア獲得や資金繰りのための保険証書(?)の使用のように、もし緊急で決めなければならないテーマがあるのなら、私たちは合意することもできる。その他の決定はおそらく、緊急性は低いだろう」

フォン自身も認めているのですが、延期されれば自陣営のプロジェクトをより周知させるのに有利であるという側面もあります。でも常識や分別のある候補者だとの印象は増す。(戦略的な一手として)良い判断だと思います。

一方でジョアン・ラポルタは予定どおりの投票実施を改めて強調しました。曰く、
「バルサは24日に会長を持たなければならない。私たちを経済面で取り返しの付かない状況にする混乱を、長引かせるわけにはいかない」
クラブのためだと取るか、知名度で勝る彼はフォンのプロジェクトが周知されたくないのだと勘ぐるか。なにかと早く終わらせたいラポルタ。利益は人それぞれ。
トニ・フレイシャはクラブと選挙管理委員会の決定に従うとの立場です。

実際、投票が延期されるとなると、それは「いつまで?」との話になります。4月末まで延期とも言われている。だいぶ先ですよね・・・。春先まで会長(と理事会)不在はさすがにキツイ。
そして仕事のためであれば他市への移動が許され(テレワーク推奨ではあるけれど)、毎日何十万人が通勤しているのであれば、5万人が投票に行ってもいいじゃないかと思える。投票の受付時間は12時間もあり(9時~21時)、複数会場での実施ですから、それほど密な状況にならないのではとの意見もうなずけます。

ただ、24日に投票を実施したとしても、棄権してしまうソシオが多数出てしまうと、それはどうかという問題もあって難しい。感染リスクを減らすためには延期もやむなしとする考えは論理的で分別があります。

バルサにとって、バルサのソシオにとって何が最良なのか。そういった議論があることも、バルサの熟成度を表しているわけです。

【会長選挙2021】バルサ会長を志願する“仮候補” 8名の情報まとめ
2021年1月24日からFCバルセロナの運営を担うべく、会長選挙に立候補した8名の志願者たち。多少なりとも参考になれば良いなと、それぞれの情報を書き留めていきます。

 

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