最後にガス欠でエンストしないよう、時には中心選手を休ませてほしくもあり
主力の4人が出場停止にリーチで気になるアトレティコ戦との直接対決
カレンダーは今週末より5月に入り、佳境へと向かっているラ・リーガ優勝争い。年始には夢物語に思えた逆転タイトルが自分たち次第となり、クーマンチームは時に苦労しつつも着実に目標達成へと歩みを進めています。今の調子を維持できれば、歓喜の日は大いに期待できるでしょう。とはいえ、チームマネージメントは簡単ではない。バルサ監督を悩ませる要素はいくつも存在しています。
晴天、だが雨雲の影も
FCバルセロナが首位奪取のチャンスを迎えています。バルサは今、試合消化が1試合少ない状況で首位アトレティコ・マドリーと2ポイント差。木曜日のグラナダ戦@カンプノウに勝つことによって、首位に躍り出るのです。文字どおり、小躍りしながらの追い抜きとなるでしょう。
視界は明るい。しかしバルサの快進撃に水を差しうる、注意すべき要素はいくつか存在しています。
ひとつ、2月末からほぼ同じイレブンが起用されて続けていることによる疲労。
ひとつ、主力の4人が出場停止にリーチがかかっていること。
これらのことから明日のグラナダ戦はローテーションも予想されますが、失敗は出来ない首位奪取の好機だけにさじ加減が難しいです。
3-5-2以降は固定メンバー
ロナルド・クーマンはこのところ、メンバー固定で戦っています。MDによると2月24日のエルチェ戦で3-5-2に初挑戦して以来、11試合で8選手が先発起用され続けている。テル・ステーゲン、ミンゲサ、ラングレ、ブスケツ、デ・ヨング、ペドリ、ジョルディ・アルバ、そしてメッシがその11試合で常にスタメンとしてプレーしています。
これにデストの10試合、グリーズマンの8試合、デンベレの7試合と続く。エル・クラシコを次に控えた4月4日のバジャドリー戦前日会見にて「今は選手を温存する時ではない」と語っていたクーマンなので、バレンシア戦とアトレティコ戦が控えるグラナダ戦も同じ面子でいくのでしょうか。
ペドリなど、いくら若くて元気だからと言っても、プリメーラ初年度でほぼ休みなしのフル稼働はしんどいはず。途中交代はよくされていますけれどね・・・
モチベーションが高まっている今は、多少の連戦であろうとも乗り切れてしまう心身状態だとは思いますが、あまりに固定だと少々怖くもあります。
出場停止の危険
クーマンが休ませたくなかろうとも、強制的に欠場となるのがカード制裁です。バルサは現在、レギュラー4選手がこの危険にさらされています。レオ・メッシ、フレンキー・デ・ヨング、アントワン・グリースマン、そしてオスカル・ミンゲサ。
くわえて、ジョルディ・アルバとセルヒオ・ブスケツが累積3枚(8枚)となっていて、アトレティコ戦、でなくてもどこかで彼らが揃って欠場する状況は十分考えられるのです。
カード大好き審判にあたると、怖い。全然カードを出さない審判だと、削られての怪我が怖い。カード覚悟の危機阻止ファールをせざるを得ない場面を作らないよう、抗議で勿体ないカードをもらわないよう、十分注意して最終盤に臨まなければなりません。
5人の戦力外選手
3-5-2を“発見”して以降、ロナルド・クーマンの選手起用は「使う」と「使わない」がすごくハッキリしています。11試合でほとんど同じイレブンが継続起用されている一方、“行方不明”になった選手も数名いる。ピアニッチ、ジュニオル、ウンティティはベンチに根を生やしていますし、ブライスウェイトも試合には出ているけれどラスト数分がほとんど。リキ・プッチはコパ優勝後の記念写真で中央にいたのが印象的です。起爆剤の役割もなくなっちゃいましたね・・・
トリンカオも出番が減っていますが、まだクーマンがどうにか資質を活かそうとしているのが伝わってくる。今のシステムで存在感出すのは難しいかもしれませんが。
そんな明暗がくっきり分かれているスカッドの中で、JOKERセルジ・ロベルトが戻ってきたのは、やり繰りを大いに助けてくれます。アラウホ復帰も心強い。イライシュ・モリバはペドリを休ませるための重要なピースとしても貢献しています。あとはウンティティが信頼を勝ち取れば、左利きゆえに出ずっぱりのラングレを休ませられるので助かるんですけれどね。アルバは、、、コンラッド抜てきとか?
ということで、リーガ優勝戦線に重大な一撃を与えられるアトレティコ戦を前に、主力の4選手が出場停止にリーチがかかり、さらに2人がリーチ手前、そしてここ2ヶ月間はほぼ同じメンバーで戦っているという話でした。最後までこの流れで突っ走るのか、控えめなローテーションをするのか、クーマンと彼のテクニカルチームの決断はいかに。注目。
コメント
ユウさんにおかれましては順調に回復されて更新できているということで良いのでしょうか?
喜ばしい限りです。
残り5勝1分以上で自力で優勝が決まる思ってもみなかった展開ですが、それゆえに追われる側の必勝のプレッシャーは大きいでしょうね。メンバーの選出もこれまで以上に慎重になる必要があるかもしれません。