フットボルが欠けていたとしても、ハートを持ってプレーしたと監督。
いろいろあったFCバルセロナの2013/14シーズンも、残すところあと90分となりました。必勝で臨んだリーガ第37節のエルチェ戦は残念ながら、不本意なるエンパテ・ア・セロ(0-0)に終わったわけですが、ビセンテ・カルデロンでもアトレチコ・マドリーが引き分けたことで(ありがとう、ウィリー・カバジェロ!)優勝決定は最終節へと持ち越しに。ゴール前での幸運には恵まれないことも多かった今季ですが、こうして最後までタイトルを争えているのはツキがあります。フットボルの神様はアトレチコで決まりにしていいか迷ってらっしゃるご様子。ならばカンプノウにて、バルサの方がちょっとばかり優勝に相応しいことを示しましょう。
アトレチコの結果を知り、叫んだ選手たち
試合終了後のミックスゾーンにて、アレクシス・サンチェスがTV3のマイクに向かってこんな風に明かしています。「アトレチコの結果を知らなかったから、僕らはナーバスになっていたんだ。僕らが終わってからも、あっちのアディショナルタイムはさらに1分残っていた。そして彼らが引き分けたと知った時、僕らは“よっしゃ!これは勝たなあかん!”って、優勝したみたいに叫んだよ」
マルティーノ監督やスタッフたちはビセンテ・カルデロンのスコアを知っていたでしょうが、それを選手たちに伝えることで気の緩みが生まれ、エルチェに決定的なゴールを叩き込まれることを避けるため、彼らはアトレチコが引き分けていることをナイショにしていたとMUNDO DEPORTIVO紙は報じています。試合後のミスターの説明によれば、他会場の最終的な結果を伝えたのは、スタンドからロッカールームへと降りてきたジェラール・ピケだったようです(※試合終了後すぐ、ピッチ上でカナルプルスの取材に応じたマスチェラーノは「アトレチコ戦は決勝戦。フィエスタにしたいね」とコメントしてるので、彼はどこかで教えられた?)
結果オーライのエンパテ
一方、マルティネス・バレロの記者会見室にていつもの総括を行ったタタ・マルティーノ監督は、出来れば勝ちたかったと残念さを滲ませつつも、引き分けもまあ結果オーライだと語っています。「他会場の結果と照らし合わせて、このエンパテを評価しているよ。私たちの望んだものではなかったけれどね。今節が始まる前は引き分けでは不十分だろうと考えていたけれど、結果的に私たちに可能性は残った」
試合が始まってすぐ、なにやらイヤな予感がしたとミスターは認めました。「アンドレス(イニエスタ)のシュートがクロスバーに弾かれた後、少し奇妙な直感があったよ。早い時間帯にチャンスを逃し始めると、忍耐がある種の失望に変わっていくことが時々あるからね。ゲームの終盤はプレーに曖昧さがあった。得点が必要だった一方で、エルチェのゴールによって私たちの可能性が潰えていたのがその理由だ。フットボルが欠けていたのかどうか、私には分からない。私たちはハートを持ってプレーをしていたけれど、おそらくは奥行きが足りなかっただろう。ただ私たちは勝利のために全力を尽くしたよ」
ファンのサポートを要請
バルセロナは次の土曜(17日)、アトレチコ・マドリーとタイトルの懸かった大一番をプレーします。今季は5試合戦って1つの勝ちもない相手ですが(4分1敗)、ファンの助けがあれば今度こそ勝てる、とタタさんは言います。「私からファンにお願いすることはそう多くはないし、こちらがファンが来たくなるような楽しみを提供するものだと考えている。けれども非常に特別な試合においては、ファンにチームの側にいてくれるようにお願いしたいんだ。あまり良いシーズンではなかったけれど、ファンが付き添ってくれることで、私たちがリーガ優勝できる可能性は大きくなるだろう」
アトレチコ戦の進展具合を知っていたのかについては、「ずっと気にかけていたし、後半は特にそうだった。私たちはピッチの内と外、両方の結果と共にプレーをしていた」とのことです。
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