故郷のテラッサに自分の名の付いたクライフコートが完成。
そろそろ行われる国際Aマッチのため、代表選手たちが各国チームの元へと集まっている今日この頃。代表から引退したチャビ・エルナンデスはゆっくりとしたFIFAウィークを過ごしているようです。7日は生まれ故郷のテラッサで行われたクライフ基金によるイベントに出席。御大ヨハン・クライフが世界各地に作っているクライフコートがテラッサに完成し、その開場式典にバルサの6番とジーザスが訪れたのです。チャビは言います。「子供の頃にプレーしていたグラウンドに自分の名前が付くのはとても特別なこと。すごく幸せだよ」
世界で187番目のコート
ヨハン・クライフは自らの基金を通じ、世界各地にクライフコートと呼ばれるグラウンドを作っています。かつてはそこかしこに在った子供たちの遊び場が都市開発などで消えているのは世界共通のようで、子供たちの元へ近所で気軽にスポーツをしたり友人たちと会ったりできる場所を戻そう、というのがそのコンセプトなのですが、クライフ基金はそれに加えて“スペシャル・クライフコート”なるものも展開中。それらは障害をもった子供たちにスポーツを楽しむ場所を提供することを目的としています。
今回のクライフコート・チャビは、クライフ基金がラ・カイシャ基金とUEFAの協力を得てテラッサのTusell地区に設置。“社会的に除外される危険性のある集団(=子供たち)のためのグラウンド”とのことです。チャビは言います。「僕は子供の頃、このグラウンドで遊んでたんだ。今はプレーをするための公園を見つけるのが難しくなっているし、このプロジェクトの手助けをして、彼らに幸せを分けられたことを誇りに思う」
セントロカンピスタはまた、故郷にクライフコートを作った御大について、こうコメントしています。「僕がバルサの下部カテゴリーにいた時、僕のようなタイプの選手は注目をされなかったんだ。それをガラリと変えたのがクライフの哲学で、それからはフィジカルよりも才能が重視されるようになった。僕は幸運だったよ。だから僕はバルサ学校の生徒であり、クライフの教え子だと言えるね」
フットボルを再び楽しんでいる
ここまでの9試合は控え中心ながら、リーガのこの2試合では先発と上昇機運のチャビは、自身の状況について次のように語りました。「全力でトレーニングに励んでるよ。チームのために僕がいるのはすでに言ったとおり。謙虚に力強くトレーニングしてるところさ。シーズン最初は傷みがあったけれど、今はもう身体の調子は良いし、ピッチでのプレーを楽しんでる。自分が重要で役立つ存在であるためにハードワークしてるんだ」
一方、チームの状態については、「物事が上手くいっていると考える根拠はたくさんあるね。僕らは守備で団結しているし、良いプレーができてる。激しい競争があることで僕らは毎日向上していくことを求められているから、それは僕を含めたチームの全員にとって良かったと思うよ」とコメント。「まだ改善していくことは出来るけれど、僕らは順調に進んでいってる。結果も伴っている」とのことです。
高まるベルナベウで記録達成への期待
10月25日のベルナベウクラシコが近づくにつれ、メディアの話題も増加中。バルサの6番はこのまま首位でベルナベウに乗り込むことが重要だと強調します。「とても重要だね。僕らに確信と自信を与えてくれるんだ。自分たちが前にいるのは良いことだし、物事が上手くいっていることを示すサインだよ」
ここ最近、バルサ系メディアで大きく取り上げられているのが、レオ・メッシのリーガ通算得点です。現時点で249ゴールを決めているメッシは、18日のエイバル戦を経て、25日のマドリー戦でテルモ・サーラの歴代最高記録(251)を更新する可能性がある。この日はLFPのハビエル・テバス会長が、“新記録達成の際には試合を中断してセレモニーを行うこともやぶさかではない”、と明言しています。
「現時点ではあくまでも仮の話だよ。メッシがエイバル戦で3点を決めて記録を更新するのも不思議なことじゃないから、決めればそこで話は終わるからね。でももしマドリー戦での達成となれば、彼らはフットボル史上最高の選手である彼の偉業を表彰できるわけで、ベルナベウは彼に相応しい表彰を行う最高の機会に手にすることになるだろう」
セントロカンピスタはまた、モウリーニョとグアルディオラが対決していた時代、チャビと言い合いをしたと明かしたカシージャスについても語っています。「何が起こったのかを説明する機会が彼には必要だったと思う。彼は事実を完璧に説明していたよ。イケルと僕は緊張感のある話し合いをした。でもそれは最終的に、全てを落ち着かせるのに役立ったんだ。クラシコの緊張感は度が過ぎていたからね。彼との友情は今も続いているし、彼の最良を願ってるよ」
クライフ 「チャビは不可欠な選手となる」
このセレモニー後の会見では、ヨハン・クライフもまた各テーマについて語っています。自らを先生であると表現したチャビ・エルナンデスに関しては、「リーガはまだ始まったばかり。選手の出場時間はシーズン終了時点で評価すべきだよ。私はチャビが大一番においては不可欠になると確信している」と称賛。クラシコがバルサデビュー戦になるかもしれないルイス・スアレスについては、こんなふうに言いました。
「私がいつバルサで初出場したと思う?(答えは1973年10月28日)最初は1月まで出場できないところが、少し早まったんだ。私にとってそれは、なんら弊害とはならなかったよ。私が良い年になったのだから、スアレスにとっても良い年にできると思っている」
ヨハンの場合は、オランダからの移籍証明書がスペインフットボル協会に届かなかったのが、バルサデビューが遅れた理由でした。また、昨年はネイマールの加入に辛口だった御大ですが、スアレスの存在がチームのバランスに及ぼす影響ついては、「去年は物事が上手く運ばないことが時々あったけれど、今年は上手くいくことを期待している」とコメントしています。
そして最後、国内での監督資格がないのにマドリーのBチームを率いている、とあちらで批判を受けているジネディーヌ・ジダンに対しては、「規約の問題だ。資格があってアイディアのない監督より、資格がなくとも能力がある監督のほうが好いというのが私の意見。私にも同じ問題があった」とのことです。
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