- ■FCバルセロナがバイエルン・ミュンヘンを2試合合計5-3で下し、6月6日(土)にベルリンで行われるチャンピオンズ決勝戦へと駒を進めた。勝負を決めたのは速攻から2点を奪ったトリデンテの決定力。
- ■試合は開始7分にベナティアに先制されるも、15分と29分のネイマール弾であっさり逆転。十分なリードを手にして迎えた後半はバイエルンに押し込まれ2点を返されたが、それ以上の失敗はなく終了した。
- ■バイエルンに3点を奪われたものの、存分に存在感を発揮したのは守護神のマルクアンドレ・テル・ステーゲン。若きドイツ人ポルテーロはこの試合(特に前半)でパラドンを連発しており、彼の活躍がなければ事態はかなり怪しくなっていただろう。テル・ステーゲン獲得は大正解、これに関してはアンドニ・スビサレッタの大きな功績と改めて確認。
- ■バイエルンの希望を砕いたのはテル・ステーゲンの好守とトリデンテ(ネイマール)の決定力。バルサの2得点はどちらもペップの称賛したカウンターによるもので、メッシ→ルイス・スアレス→ネイマールとボールをつなげた。メッシの正確に裏を突くパス、スアレスのオフサイド破りとエリアへの侵入、そしてネイの正確で冷静なシュート、どれも最高級。
- ■ネイマールの今季のチャンピオンズでの得点が「9」となり、CR7と並ぶ。現在得点レーストップはメッシで10ゴール。ネイは現在、公式戦7試合連続ゴールと絶好調。
- ■南米トリデンテによる今季の得点数は114となり、いつぞやにマドリーのトリオが記録したという118ゴールまであと4つ。試合は残り4試合(ストライキが実行されれば2試合か)。
- ■2アシストのルイス・スアレスは前半45分のみのプレーで、ハーフタイム中にペドロ・ロドリゲスと交代。クラブ発表によると左太ももに軽い過負荷があったことによる「大事をとっての交代」とのこと。大した怪我でなく、なにより。
- ■前半はテル・ステーゲンのパラドンに助けられつつ1-2で終えたバルセロナだったが、後半はギアを落として非常に残念なプレーに終始。名誉のゲーム勝利を目指したバイエルンに自陣に押し込まれ、レバンドフスキ、ミュラーのゴールによって3-2で敗れた。全体の勝敗には影響なかったとはいえ、ファンとしてはフラストレーション。
- ■チャビ・エルナンデスがチャンピオンズ史上最多となる150試合出場を達成。75分、アンドレス・イニエスタとの交代でピッチに立った。2番手は149試合のイケル・カシージャスで、水曜日のユーベ戦に出場すればチャビと並ぶ。
- ■ルーチョチームはこの2015年、ベナティアにヘッド弾を決められるまでコーナーキックによる失点がなかった。セットプレーの改善は間違いなくルイス・エンリケとウンスエの功績。 [SPORT]
- ■試合終了後のピッチで、レオ・メッシとペップ・グアルディオラはなにを喋っていたんだろう?
- ■ペップ・グアルディオラがバルサ監督となって以降、彼のチームを倒したところがチャンピオンズを制している。2009/10はインテル、2011/12はチェルシー、2013/14はマドリー。 [SPORT] ということで今年はバルサ?
- ■FCバルセロナが作成した決勝進出記念ビデオが盛り上がる(こちら)。合言葉は“Hallo Berlin”(ハロー・ベルリン)。
- ■バルサのチャンピオンズ決勝進出はこの10年で4回目。2006年はパリ、2009年はローマ、2011年はロンドンでのファイナルへと勝ち進み、いずれもハッピーエンドを迎えている。仏、伊、英と三つの首都決戦に勝利してきたバルセロナ、独国の首都ベルリンでも栄冠なるか。
- ■バルサ監督初年度でチャンピオンズ(カップ時代含む)の決勝へと勝ち進んだのはルイス・エンリケが3人目。1人目は“ベルンの悲劇”で知られるベンフィカとの決勝に3-2で敗れた1961年の監督エンリケ・オリサオラ。2人目は言わずと知れた2008/09のペップ・グアルディオラ。 [FCB]
- ■チャンピオンズが現行フォーマットとなった1992/93シーズン以降、初年度でCLファイナルへとチームを導いた監督はハインケス(1998、マドリー)、ヒッツフェルト(1999、バイエルン)、クーペル(2000、バレンシア)、トップメラー(2002、レバークーゼン)、ベニテス(2005、リバポー)、グラント(2008、チェルシー)、ペップ(2009、バルサ)、バンガール(2010、バイエルン)、ディマッテオ(2012、チェルシー)、アンチェロッティ(2014、マドリー)に続きエンリケが11人目。 [FCB]
- ■6月6日にベルリンのオリンピックスタジアムで行われるチャンピオンズ決勝で、FCバルセロナ側に分配される観戦チケットは約2万枚ほどになる見込み。
- ルイス・エンリケのコメント
- ■「ヨーロッパのベスト2に入る目標は達成された。これからの目標はチャンピオンズ優勝だ」「ファイナルへと行けたことに満足している。3つのコンペティションでカンペオンになるまで、それぞれあと1勝だ」
- ■「後半はとても苦労したよ。私たちは何度もボールを失い、バイエルンは逆転にこだわりそれに成功した」
- ■「ペップと交わした言葉?お互いの幸運を願いあった。私たちは友人なんでね」
- ■「トリデンテにはたくさんの長所がある。資質に始まり、お互いに理解し合い、エゴを捨て連帯し、それがライバルたちに彼らを止めることをより難しくさせているんだ」
- グアルディオラのコメント
- ■「バルサを祝福するよ。彼らは正当な勝者だし、彼らに相応しい5度目の欧州制覇を私は期待している」「偉大な選手たちのいるチームに対して、私たちは大きなエラーを犯した。1-2となった時点で逆転はほぼ不可能だった。けれども重要なのは私たちが私たちとしてプレーしたことだ」
- ■「ファイナルではバルセロナの最良を願っている。彼らに相応しい5度目のチャンピオンズを獲ってほしい」
- ■「コパでのドルトムント戦のように、私たちは決して降伏しなかった。去年は四冠を獲り、今季は一冠だったけれど、チームの選手たちはみな並外れているし、私は彼らを誇りに思うよ。来年はもう一度力を示していくよ」