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セルジ・パレンシア「目標達成まであと一歩。でも過信は禁物だ」

日曜日のプレーオフを前に気を引き締めるカピタン。

連日スター選手たちの補強関連ニュースがメディアを賑わせているFCバルセロナですが、クラックたちの補強と並んでクラブの今後に大きな影響をもたらす出来事がこの日曜日に待っています。バルサBのセグンダA昇格がかかった、ラシン・サンタンデールとのプレーオフ最終ラウンド第二戦です。フィリアル(Bチーム)はエル・サルディネロでの第一戦に1-4で勝利し、余程の失敗をしないかぎりは大丈夫だろうという状況ですが、だからこそ確実に仕上げをしなければならない。バルサB カピタンのセルジ・パレンシアは「過信はあってはならない」と気持ちを引き締めています。

悲しき降格から2年

バルサBの2年間に及んだセグンダB(実質3部)生活が、あと少しで終わろうとしています。エウセビオ・サクリスタンに率いられ、2013/14シーズンにはセグンダAをクラブ記録タイの3位で終えたフィリアルでしたが、翌2014/15シーズンは失速して2月に監督解任。フベニールA(U-19)で結果を残していた指揮官ジョルディ・ビニャルスに命運を託すも悪い流れは変わらず、悲しき最下位での降格となりました。

あれから2年。ジェラール・ロペス率いるバルサBは、あと一歩でセグンダAへと返り咲くところまできています。カピタン(主将)としてチームを引っ張っているのは、降格当時はフベニールに所属しながらもバルサBでもプレーしていたセルジ・パレンシア。降格ショックを当事者として経験し、今もチームに残る3選手の1人です。

元々野武士系だった顔つきは、カピタンマークを受け持つことでさらに精悍になり、気骨を感じさせるのがとてもいい。そのパレンシアが昨日、日曜日のプレーオフ第二戦を前に記者会見に応じ、当時についてこう語っています。「心にトゲとなって残ってる。あの年はフベニールの年代だったから、フィリアルでは11試合しか出場していないんだけど、降格は苦しかったよ。昇格は僕やチームの残っている他の2人(グンバウホセ・スアレス)にとってすごく特別なものとなるだろうね」

敵地での第一戦に1-4で勝っただけに気が緩みがちな周囲ですが、「目標達成まであと一歩だけど、過信は禁物。ラシンへのリスペクトを欠かしてはいけないんだ」と慎重さを求めたパレンシア。不測の事態を避けるためのポイントは「ファイナルのように立ち向かうこと。チームは成長しているし、パーソナリティを示さないといけないんだ。もし1点奪われても、慌ててはいけない。相手が前に出てきたらカウンターを狙うべきだし、僕らはポゼッションをして守ることもできる」というカピタンです。

契約交渉よりもチームの昇格

2006年にラ・マシアの門をくぐったセルジ・パレンシアとFCバルセロナの契約は、2018年6月までとなっています。契約延長は喫緊の課題ではないですが、早い更新が望まれるのも事実。しかし彼は、自分のことよりもまずはチームが優先だと強調するとともに、クラブとの交渉には問題はないだろうと楽観的な姿勢を見せています。忠誠心も文句の付けようがありません。

「もちろん、このアンビリーバブルなクラブで学び続けていきたいと思ってるさ。でもまずは昇格を決めるべきだし、将来のことはその後で話していくよ」「クラブとはプレーオフの後に話をしようと決めてあるんだ。合意に達すると思う。良い結末になってほしいし、全てが上手くいくと信じている」

「所属がトップチームであれ、フィリアルであれ、ハードワークを続けていくだろう。どう扱うのかは完全にクラブに委ねているし、自分は規律ある振る舞いで従っていくさ。これまでそうしてきたようにね」

ルイス・エンリケを責めず

2016/17シーズンはトップチームが右ラテラル危機に陥った時もルイス・エンリケから全く声のかからなかったパレンシアアンドレ・ゴメスをラテラルで起用するくらいなら本職でバルサBのカピタンを使ってあげなよと外野としては思いますが、セルジはそんなルーチョにまったく不満を述べませんでした。

ルイス・エンリケはかなりフィリアルのチームメイトに賭けていたし、コパ・デル・レイでたくさんデビューさせたり、トレーニングに呼んだりしていたよ。準備の出来た選手が上がっていく流れは続いていくと思う」

そして。「自分がとても評価されていることを嬉しく思っているんだ。そのために毎日ハードワークをして、良くなろうとしているからね。僕はもっといろんなことを磨いていける。仕事が認められることで、心は誇りで満たされる。でもフットボルは集団スポーツだから、重要なのはチームの成功なんだ」

エクトル・ベジェリンだ、ネルソン・セメドだと連日話題になっているFCバルセロナの右ラテラル(SB)補強候補ですが、クラブとしての理想は言うまでもなくカンテラーノたちがレギュラーとして活躍することにあります。右ラテラルでは将来的にはセルジ・パレンシアが主力となってくれれば最高。来季もバルサBが主戦場となり、必要性に応じてバルベルデに呼ばれることになるでしょうから、その時は盛大に応援したいです。「忘れられない夏になるかもね」という若きカタランです。

では最後に、去就が未だ未定の若大将ジェラールについて。「理事会や彼が決めることだから、僕が首を突っ込むべきではない」としつつも、パレンシアは熱烈に続投を支持します。「続投となればいいね。もし監督が目標を達成したなら、彼に賭けないと。僕らは彼と死ぬ覚悟があるんだ。彼が残るなら、僕らはすごく嬉しい」

 

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