固定額9,000万+変動額3,000万ユーロあたりで決着か
ドルトムント所属のフランス人デランテロ、ウスマン・デンベレのバルサ移籍の瞬間が迫っているようです。次世代のメガクラックと期待される選手がバルサでのプレーを望み、最終的にはどうにか獲得できそうだ、との知らせは単純に嬉しい。カンプノウで見てみたかった選手だけに、その活躍が楽しみです。しかしながら相手クラブの移籍不可選手を強引に引き抜くのですから、その費用は莫大で、まだ20歳そこらの売り出し中選手に1億ユーロ超えとなると、軽く目まいも起こしそうにもなります。
反旗を翻すトレーニング欠席
ウスマン・デンベレを巡っては、10日(木)だけでもいろんなことが起こりました。フランスの権威ある L’EQUIPE紙や LE PARISIEN紙が相次いで「本日中にデンベレのバルサ移籍が決まりそうだ」と報じたかと思えば、ボルシア・ドルトムントがすぐさま「バルサからのオファーは届いたけれども拒否をした」との公式声明を発表。その後、クラブの対応に怒ったデンベレがトレーニングを欠席したり、ドルトムントが「選手の所在が不明」と説明したりと、非常にドタバタとした一日でした。
正直なところ、バルサ移籍を強行しようとしてチームトレーニングを無断で欠席するという行為は、まさに若気の至りです。ドルトムントの対応に苛立ち、自分でもなにかしてやろうとする気持ちは嬉しいのですが、これをしてしまうと非常に後味が悪い。この行為に対して独クラブは昨日、デンベレは月曜までチームから隔離するとの処分を発表をしています(土曜のコパも強制欠場)。
このトレーニング結成だけでなく、前日のチーム集合写真撮影の際の仏頂面、SNSのプロフィールからドルトムントの文字を消す行為など、このデンベレという若者は若者らしく直情的な印象を受けます。パフォーマンスに波があるというのも、そのあたりを反映してか。
1年前の口約束
やや同情的なSPORTは、1年前にデンベレがレンヌからドルトムントへ移籍する際、もしビッグクラブからのオファーが届いた場合は移籍を容易にするという口約束を交わしていたと説明します。なのにバルサからの1億ユーロともいうオファーをドルトムントは断り、移籍金をもっと吊り上げようとしている、それが理解できないことによる反乱というわけです。
そしてMDは一連のデンベレの子供っぽい行動がバルセロナの指示ではないことを理解していると説明。バルサはドルトムントに対し、交渉の中で汚い手は一切使わないことを約束しているそうです。
インセンティブ部分を交渉中?
いずれにしても、ドルトムントとFCバルセロナのデンベレを巡る移籍交渉は、決着へ向かって進んでいいると見られています。MD紙が、ドルトムント筋が認めたとする情報では、両クラブは移籍金1億ユーロで合意。一方でSPORT紙は、固定額部分は9,000万ユーロだと報じています。
インセンティブ部分はMDの見方では2,000万~2,500万ユーロ、SPORTは3,000万ユーロとしていますから、合計ではどちらも1億2,000万ユーロあたりです。バルサの最初のオファーが合計1億ユーロ、ドルトムントのふっかけ要求額が 1億5,000万ユーロなら、真ん中の額ですが、高い・・・。
ドイツクラブの要求が高くなるのは、MD曰く、前の所属クラブレンヌがオペレーションの25%を持っていく契約になっているからだそうです。4分の1はでかい。交渉内容に関し、レンヌは口を挟んだりはしていない模様です。
現在、バルサとドルトムントが押し引きしているのは、変動額部分の支払い発動条件とされます。売却側にすれば条件は容易な方が良いですし(チャンピオンズ1/4ファイナル出場、●●試合出場etc)、購入側にとっては難しい方が助かる(チャンピオンズ優勝、5年以内のバロンデオロ受賞etc)。ここで着地点が見いだせれば、いよいよクラブ間合意成立となり、バルサ史上最高額での入団選手が誕生です。
コメント
他のシーズンだったら絶対この額は出さなかったでしょうが、
今夏はとにかく状況が複雑なのでやむを得ません。
メッシを中央で使うためにも純粋な右ウィングが欲しいという戦術的な理由もあります。
公式戦まで時間もないのでキッチリ決めて頂きたいです。
確かにデンベレの反乱行為は嬉しいですが、そこまでして大丈夫か?と心配にもなりますね…