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オフィス組が頑張る番:エムバペの件とかクラブの現状とか雑談系

レアル・マドリーがキリアン・エムバペに振られた件は、そのインパクトの大きさから当然バルサ界隈でも話題となっています。正直ホッとしたところも強く、とても前向きに捉えるのであれば、2-3年後にバルサが彼と契約できる道が開けたとも考えられる。ただそのためには、青えんじ組がクラックを惹きつけるだけの魅力と経済/スポーツ両面での競争力を取り戻していることが大前提であり、やること山積のラポルタ理事会です。さあファイトだ背広組。

クラック獲得でも競えない

FCバルセロナ会長ジョアン・ラポルタは去年3月の選挙勝利後、クレに希望を取り戻させると約束をしました。
あれから1年余り、希望がむくむくと育った時期もあるにはあった。しかしその希望も春の妖精のごとく去り、公式戦日程が終了した現時点でのチーム印象は、ラポルタ自身が「腹を立てているし、落胆もしている」(25日版 L’Esportiu 紙)と認めるほどに残念なものとなっています。

ラポルタが打ち上げたハーラン獲得へのかすかな希望も早期に雲散霧消し、エムバペフロレンティノ・ペレスの隣で微笑む写真を覚悟していた5月。それがPSGアルケライフィ会長との2ショットだったことはクレにとっては福音であり慰めでありますが、そもそもクラック獲得を競うこともできないクラブの現状を思い出すと笑ってもいられません。
ピッチでも競えないし、オフィスでの戦闘力も心許ない現状。本当にろくでもない遺産を残してくれたもんです。

カンプノウでのラ・リーガ最終戦(対ビジャレアル)に敗れた後、チャビ・エルナンデスは「再び勝ち、競争力を持つためには、多くの変更が必要だ」と語りました。それはつまり、ごく限られた手持ちの中で行われた冬マーケットでの補強では当然不十分だったということ。良いところまでは行きましたが、そこまででした。
監督はそして「これからはオフィスでの仕事が始まるし、それはピッチでの仕事よりも重要なんだ。今年の僕らは競えなかった。だから補強が重要になる。バルサにはもう一年の無冠は許されない」と理事会のお尻を叩いています。

ラポルタ「ラ・リーガは私たちを一切手助けしてくれない。FFPは他国に比べてあまりにも口うるさいよ。私たちが克服せねばならないハンディキャップだ。それにも私たちは慣れているさ」 カタルーニャスポーツフェスタ式典にて。

エムバペ2025年説

求められるのは、チームの競争力を確実に上げるための即興ではないスカッド計画です。言うは易く、行うは難しいですけどね・・・。

2020年夏、バルセロニズモを揺るがした退団騒動の末に残留を決意したレオ・メッシは、当時のバルトメウ理事会の補強政策を批判して「もう何年も前からプロジェクトも何もなかった。理事会は曲芸をしながら、物事が起こると穴を塞ぎながら進んでいる」と語っています。

グリーズマン獲得はその曲芸の例です。バルサ入団が濃厚かと言われたグリジのアトレティコ残留宣言からわずか1年後に、バルトメウ一味はその経緯を許し、無理な資金繰りによって獲得を実行したわけですが・・・
賢いペレスさんが来夏またエムバペを狙うのかというと、しないと思える。誇りにこだわる彼らがバルトの後追いをすることはないでしょう。狙うならハーランか。なんにせよ、バルトメウのようなことをペレスがするとは思えません。

で、です。
エムバペが白いクラブの一員になる道を閉ざした今、バルサ界隈で囁かれるのは“2025年夏にバルサがエムバペを獲るための道は開かれた説”となります。

3年後であればバルサの財政も立ち直っているであろうし、スポーツプロジェクトも軌道に乗っているのなら、クラックを勧誘することも可能ではないか。実現性はともかく重要なのはエムバペハーラン級の選手が真剣な移籍先候補にするようなクラブに戻っていることですから、そこをまずは願いましょうか。アンスぺドリが大きな希望。

今後のざっくりした流れ

チームの刷新は不可欠だけれども、ない袖を振ることはできない状況でバルサはどう立ち回るべきなのでしょうか。
まだ無名だったウンティティを発掘したような目利き補強があると最高ですが、結局、三十路ベテラン選手に頼ることになるのか。デコジュリエトーラルソンベレッティジオらを加入させた2004年夏は凄かったですよね。

工程としましては、まずはチャビが構想外とする選手たちの新天地を見つけ出し、送り出すことです。

バルサにはFFPのきつい縛りがあるため、放出がなければ契約が内定している選手たち(クリステンセンケッシエ)をラ・リーガに出場登録することも叶わない状況は続いています。
レバンドフスキを含めて契約書はもう用意されていると言いますから、残りたい選手たちを説得し、枠を開けることが何より重要となります。

そういえばスポーツ部門では、ジョルディ・クルイフがよく分からない役職ではなく、セクレタリオ・テクニコ(強化技術部長)に就任し、正式にマテウ・アレマニーの右腕になる模様。

同時並行して進められるのは、未来の中心選手と期待されるガビとの契約更新と、“経済的なテコ”を動かし、財政を立て直すこと
ちなみにラポルタは L’Esportiu 紙のインタビューの中で、「ガビの代理人(デラペーニャ)がなぜオファーを比較し決断を遅らせているのが理解できない」と交渉を長引かせている点を批判しています。近頃はよく怒っている会長。理事会への自己批判もバッチリだと良いんですけど。

おっと少し話が逸れました。ラポルタが目指すのは年度末(6月30日)までにこの資金調達を完了させることです。それが実現できればバルサの財政は立ち直り、補強オペレーションに臨んでいけると会長は繰り返し語っています。
チャビに競争力あるスカッドを用意するための、そして数年後にはギガクラックたちが入団を希望するクラブに戻っているための、決定的な段階に入っているラポルタ理事会。オフィスワークが火花を散らす長い夏が本格的に始まっていきます。

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