スペースを活かし、スピードある崩しで存在感を示したモスキート
同じサイドでパスを送ったデ・ヨングとの相性良さげ
バルサのUSAツアー2019、マイアミで行われたSSCナポリとの第1戦で際立ったのはウスマン・デンベレの躍動感でした。1-1で進んでいた後半の21分に登場すると、スピードある縦への突破で破壊力抜群の槍となったデンボウズ。今季に懸ける意欲の高さがうかがえます。
意欲高く、いきなり決定機
デンベレの見せ場は、彼がピッチに立ってわずか2分後に訪れています。速攻を受けた後の速攻返しで、思い切りの良いロスカを放って右のポストを叩いた場面。
その後も85分にカウンターから左ポストをかすめるシュートを放ったり、90分にも再び得意のロスカで追加点に迫ったりと、試合にダイナミズムをもたらし違いを示しています。
非常に高いモチベーションと、グリジ先輩も食ってやろうという強い野心を感じる。
バケーションを早く切り上げて自主トレを始めているデンボウズですし、期待できそうです。
エルネスト・バルベルデはレオ・メッシ、ルイス・スアレス、アントワン・グリースマンを第一のトリデンテとして用いるでしょうから、どこまで食い込んでいけるか。
スペースのある試合で大いに活きてくるのは確実で、リズムを変える起爆剤としては重宝されると思います。
デンベレを活かすデ・ヨング
そして・・・ このデンベレと同じタイミングの交代でハードロック・スタジアムに登場したのが、愛しのフレンキー・デ・ヨングです。
リキ・プッチとの交代でピッチに立ち、任されたポジションは左のインテリオール。
つまりはセルヒオ・ブスケツとウスマン・デンベレのつなぎ役でして、ピボーテだった前の2試合とはまた異なったこのポジションでも、フレンキーはよく機能していました。
上述したデンベレの登場いきなりの決定機は、ドリブルで推進したフレンキーからパスを受け、生みだしたもの。85分の好機でも、ワンタッチパスからデンベレのカウンター発動させ、そのままエリア内まで走ってこぼれ球を狙っています。
デンベレ、セルヒオ、ジュニオルらを見ながら適切な位置を取ってはボールを展開したり、状況を見てピボーテの位置に入ったり、バルサが主導権を握るうえで重要な役割を果たしているフレンキー(ラキティッチの勝ち越し弾の場面も、デンベレへの縦パス供給でスイッチオン)。
バルサに来てまだ4試合目とは思えぬ馴染みっぷりです。
デ・ヨングは非常に広範囲に動き、味方からパスをもらえる位置に動くのが上手い。プレーの選択が正確で、エラーはほぼほぼしない。戦術シロウトのわたくしでも、大したものだと感心します。
今日はデンベレでしたが、グリースマンやメッシとのコンビネーションも抜群にこなしそう。非常に楽しみです。
コメント
開幕戦を見据えた選手起用になってきました。
中でもブスケツ・デヨング・ラキさんの中盤は秀逸。
ラキさんはエンリケ3年目くらいから運動量が落ち、バルベルデはダブルピボーテ的な使い方でブスケツの脇を閉めるのが主な任務。
今季プレシーズンを見る限りボックストゥボックスが戻ってきた印象。
消耗するポジションなのでローテーションは必須。
ブスケツはデヨングとポジションをスムースに入れ替わりながら前に行ったり、ボックス付近に顔を出しての先制点。
昨シーズンあまり見られなかったシーン。
この二人を活性化したのが恐らくはデヨング。
今試合は左側のインテリオールだったが、デンベレへの繋ぎとして意図的な配置だろう。
バルベルデの目論見通りデンベレのためにスペースを作る動きは今までに無いもの。
アタッカーの為に徹底的に自己犠牲している。
この年齢でこれほどのゲーム理解は異常。
少なくてもサッカー脳はチャビレベル。
この人が凄いのか、アヤックスの育成が凄いのか。
ただバルサのピボーテとしては動き過ぎるので(これでアヤックスをベスト4まで持ってきたので間違っているとは思わない)バルサ的にモディファイするまでインテリオールの一角だろう。
これはアルトゥールのポジションも怪しくなってくるし、ましてやコウチのインテリオールとしての出番はまず無いだろう。
序列が下のアレニャは修行に出た方が良い。
デヨングに一年で追い付くとは思えない。
デヨングの加入は中盤を活性化し、アタッカーのためにスペースを作り、バルサのゲームモデル(特にビルドアップ)すら変えそうな予感がする。
そー考えると7500万ユーロはバーゲン価格かも。