ドルトムントと移籍で合意
紆余曲折あったウスマン・デンベレのFCバルセロナ移籍が確実となりました。夏のメロドラマが完結へと向かったのは、モナコにある高級ホテル Le Meridien 。昨日はこの場所でチャンピオンズ2017/18 グループステージ抽選会などが開催されたのですが、それに先駆け UEFAや各クラブ(ECA)による会合もあり、ジュゼップ・マリア・バルトメウ会長率いるバルサ代表団がドルトムントの代表者たちと話し合うことで合意を取り付けた模様です。公式発表はまだですが、移籍金は固定額1億500万ユーロ+変動額4,000万ユーロとか。クラブ史上初、億超えルーキーの誕生です。
クラブ史上初の1億超え
バルセロナがドルトムントに支払うウスマン・デンベレの移籍金(固定額)1億500万ユーロは、昨年マンチェスター・ユナイテッドがポール・ポグバ獲得のためにユベントスへと支払った額と同じで、フットボル史上2番目の高額移籍だそうです(トップは2億2,200万ユーロのネイマール)。バルサ史上ではもちろん、歴代最高額での補強。20歳にして億超えなんて、今年の市場はもう破廉恥すぎてどうかしている。すばらしく売り手有利だったので、仕方ないとも思えますが。
デンベレやバルサの成績によってドルトムントが受け取る変動額部分は4,000万ユーロと報じられており、もし満額支払われれば1億4,500万ユーロ(推定)となります。条件にはデンベレのバロンデオロ獲得やバルサのチャンピオンズ優勝が含まれているとも言われますが、そのあたりはクラブの公式発表を待つことにしましょう。達成への条件が難しいほど、バルサ交渉担当が仕事をやった感は出ます。
そして次はコウチーニョだと息巻いているカタルーニャメディアですが・・・ どうなりますやら。もうここまでくれば、やってしまえばと思えてきました。
- バルサの歴代高額移籍金ランキング
- デンベレ 1億500万ユーロ
- スアレス 8,100万ユーロ
- イブラヒモビッチ 7,100万ユーロ
- ネイマール 5,700万ユーロ(実は8,620万ユーロ)
- パウリーニョ 4,000万ユーロ
わずか1年でクレイジーな値上がり
しかしネイマールの件があったとはいえ、1億500万ユーロとは。この夏は、自分たちのチームにバルサが欲しい選手がいれば良いビジネスが出来るのに、と考えたクラブは多いんじゃないでしょうか。
一年前にもバルサ入団の可能性がありながら、MSNがいたことで出場機会を優先し、ボルシアへ移籍する決断をしたデンベレ。もし昨季カンプノウに来ていたとしても、出場時間は多く得られてないでしょうし、インパクトを残せていたかどうかも分かりませんが・・・ 1,500万ユーロでレンヌから獲った選手が一年で7~10倍の価値を生んだのですから、BVBは上手くやりました。
あと求めたいのは、このオペレーションの後味が少しでも良くなるためのひと頑張りです。クラブ間交渉へと至る途中に発生したデンベレ本人による職務違反行為(トレーニング無断欠席)は、あちらをテーブルに着かせる効果があったとはいえ、やはり許されるものではなく。バルサがそう仕向けたと思われるでしょうし、実際そうかもしれませんし、印象は非常に悪いです。
日曜日にバルセロナへ到着するというデンベレには、そのあたりをしっかり後始末してきてほしい。フランス代表監督デシャンも、練習無断欠席を理由に9月の代表招集からウスマンを外しています。
コメント
選手の移籍金はその後のパフォーマンスが評価を決めるものではありますが……
確かにスピードだけ見れば、デンベレは世界でも指折りでしょう。ただしテクニックや得点力も含めれば、冷静な市場価格は高く見積もっても7000万ユーロが関の山でしょう。
まぁ、バルセロナが2億ユーロを持っていることは世界中が知っていますし、足元をみられるのは仕方がありません。
しかしながら、満額で1億5000ユーロとは……
いったい何を交渉したのでしょうね??
何はともあれ、この移籍金がドブ金と言われないように願うばかりですも
ようやく決まってホッとしています。
もちろん、膨れ上がった移籍金やデンベレの不義理な行為に対する批判は当然でしょう。
しかし、もうメッシ1人に頼るわけにもいかない今、ビッグマッチでは彼のような選手が必要になると思います。今季は最終的にレアルに追いつけるかどうかも怪しいスタートなのですから。
とはいえ、フロントはバルサのブランドを貶めた責任を取る必要があるでしょうが。