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「これではアカン」:ラ・レアル戦

あらゆる点で相手が上回っていたと監督。

リーガにおける過去6回の訪問で、1分5敗なる散々な成績だった相性最悪のスタジアム、サンセバスティアンのアノエタ。あまりにも勝てないことから“呪われている”とも言われ、実際2013/14や2014/15シーズンのレアル・ソシエダの先制点は、バルサのオウンゴールによるものでした。しかし過去の試合内容を振り返ってみると、ほとんどの場合で“残念な内容”とまとめられている。気候か、苦手意識か、日程的な巡り会わせか、バルサが何故か良いパフォーマンスを見せられない場所がこのアノエタです。

ルイス・エンリケは過去2回のドノスティ訪問でいずれも主力を温存。これに不運が重なり、2014/15は開始1分に、2015/16もわずか4分に先制を許し、その1点を守りきられて敗れてきました。その反省をふまえ、今季は鉄板イレブンを投入したルーチョ。しかし内容は最悪レベルでラ・レアルに完敗、リーガに黄色信号点灯しかけですから泣けてきます。

ピケ「これでは優勝はかなり難しい」

今回のバルセロナは、あらゆる点でレアル・ソシエダに劣っていました。上回っていたのは、クロスバーとポスト、審判の誤審によって黒星だけは免れられた運くらい。ポジショニングやパスの正確性・速度で敵わず、その結果パスを容易にカットされてボール支配率で負け、特に酷かった前半は40分までシュートにもたどり着けませんでした。ハイプレスをかけられると、慌ててパスをつなげられない現状のバルサです。

この残念に過ぎるフットボルに対しては、選手たちからも強い反省の言葉が出ています。程度の差はありますが、共通して語られたのは、これではダメだとの自己批判です。

ジェラール・ピケ:「プレー面でも姿勢面でも、レアル・ソシエダが僕らを上回っていた。前半はチームになっていなかったし、後半は持ち直したけれど、こういうことではリーガ優勝はかなり難しいだろうね」、「こんなことはそう何回も言えないだろうけど、引き分けで良しとしなければならない」「ラ・レアルは最高の試合をしたね」

ジョルディ・アルバ:「ラ・レアルがより良いプレーをしたよ。僕らの姿勢に問題があったとは思わない。物の見方は人それぞれだけど、彼らのほうが出来が良かったというのが僕の見解だよ」「こういうプレーをしていては、リーガにも試合にも勝てない。少なくともラ・レアルのようにプレッシングの良いチームにはね」「エンパテでチームの自信が傷付いてはないよ」「気になるのは、その負け方だ」(引き分けだけれど、負けと捉えたか)

デニス・スアレス:「前半はレアル・ソシエダがかなり上回っていた。僕らは自分たちのフットボルを見出せなかった。この状況は変えないとダメだ」「ラ・レアルはあらゆるバトルで僕らに勝っていたし、6年間ここで勝っていないなら、死ぬ気で出て行かなければならないんだ」「僕らはここへ勝ちに来たし、僕らの目標はいつも勝つことだけど、最終的に1ポイントを得られたことが、価値を持つかもしれない」

ルイス・エンリケ「引き分けの価値もない」

いつもは良いところをなんとか見つけてチームを評価しようとするルイス・エンリケも、今回はさすがに、チームの出来が期待したものではなかったことを認めざるを得ませんでした。友人のエウセビオ・サクリスタン率いるレアル・ソシエダが自分のバルサを圧倒的に上回っていた、際立っていたのはメッシの同点弾くらいだとアストゥリアス人指揮官は語っています。

「説明のとても簡単な試合だ。あらゆる点においてレアル・ソシエダが私たちを上回っていたからね。エウセビオのチームは1分からすばらしいプレッシャーを仕掛け、こちらのパスを5本以上つなげさせず、したいように私たちを圧迫し、全ての戦いに彼らが勝利をしていたよ。前半の結果を見れば、奇跡ともいえるエンパテだ。後半の内容は少し改善したとはいえ、ラ・レアルを苦しめるには遠かった。メッシネイマールによるワンプレーで試合になっていたけれど、そのくらいだ」

私がバルサ監督となって最悪の試合だったよ。フットボルは気まぐれなもので、デニスの好機で私たちが勝っていたかもしれないけれど、それは不公平な結末だっただろう。私たちは引き分けにも、何にも相応しくはなかった」

「ラ・レアルを称えるしかない。私たちに勝つチームはいつも、トランジションかセットプレーのおかげで勝つけれど、ラ・レアルは魅力的なアイディアとボールをつないでのプレーで私たちに勝利したんだからね。あらゆる点ですばらしい試合をした彼らを祝いたい」

ラ・レアルへの称賛と、ルーチョにしては珍しいほどのバルサへのダメ出し。しかし前述のピケ発言については、異論を唱える監督です。「頭が熱くなっている時の発言は、危険だと思う。そういう時は、全てが適切というわけではないからね。第13節の時点では、リーガを失ったとは言えない。私たちはグラスゴーではすばらしい試合をした。改善する物事が数多くあると考えるのが、正しい姿勢なんだ」

そしてバルサのフットボルを心配するクレに対しては、次のようなメッセージを送りました。「次節はまた全然違ったものとなるだろう。ファンは元気を出してほしい。クラシコでのバルサが良いイメージを与えることを、私は確信しているからね」

はてさて土曜日のバルセロナは、ルイス・エンリケの言うとおり、全く違った気迫溢れるフットボルでマドリーを屈服させることが出来るでしょうか。カンプノウでのここ2試合はグラナダに1-0、マラガに0-0、必勝を求められたアノエタでもこの出来ですから、正直不安が楽観に勝りますが、あと5日で士気を上げていきましょう。とりあえず今日は、ちょっぴり弱気。

 

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