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イニエスタ、デビュー10周年

 

我らのクラックがトップデビューし、今日でちょうど10年。

この2012年10月29日は、バルセロニスタにとっては記念すべき一日です。そう、今日はめでたい、アンドレス・イニエスタのトップデビュー10周年記念日!そんなわけなのでSPORT、MUNDO DEPORTIVOの両紙も大々的に、ドンの10周年特集を組んでいます。入団して10数年が経過し全盛期を迎えるクラックが、自らの応援するクラブにごろごろと存在するのも、バルセロニスタの大いなる喜びのひとつであります。

 

バンガールの手により、18歳で初出場

当時まだ12歳だったアンドレス少年が、家族の暮らすフエンテアルビジャから一人離れ、カンプノウ横に立つ旧ラ・マシアへと入寮したのは1996年のことでした。そこからはホームシックになりながらも、アイドルだったペップ・グアルディオラやミカエル・ラウドルップのように、トップチームで活躍する選手になるんだとの夢の実現を目指して黙々とプレーに打ち込む日々。カンテラにとんでもない少年がいるというウワサは数年の後に広まり始め、ついに2002年の10月29日、当時バルサでの第2次政権中だったルイス・バンガールによって、トップ起用されるのです。

このシーズンのバルサは暗黒時代真っ只中でしたが、何故だかチャンピオンズにおいては調子がよく、グループリーグはさくさくっと4連勝。第5節のブルッハス戦はすでにカンテラ祭りとなり(相手チームから苦言が出るほど)、イニエスタもそこでデビューを飾ったうちの一人でありました。試合はリケルメのゴールで0-1勝利。現在もドンとリケルメは良い関係だそうなのですが、アルヘンのテクニシャンから直接プレーを学べたことも、彼には大きなプラスになったことでしょう。バルサのカンテラーノたちはどの時代であっても、世界のトップクラックたちからプレーその他を学べる環境にあります。

ちなみにMD紙のウェブサイトからはこのブルッハス戦の紙面をPDFで見ることができまして(こちら)、それによりますと”バルサカンテラの期待の新星、スペクタクルなデビュー”と見出し。”フィリアルで毎週見せているような縦パスこそなかったが、物怖じしないプレーを披露。中盤でボールを失うことはほとんどなかった。非常に落ち着き払ったプレーを見せていた彼だが、最も強調すべきはクラック・リケルメとの連携。デビュー戦にもかかわらず才能の片鱗を見せ、リケルメとの相互理解は完璧だった”と評されています。

 

偉大なるイニエスタ

SPORT紙の特集では、イニエスタはシウター・エスポルティーバ内に昨年完成した新ラ・マシアを訪れ、紙面用写真の撮影やら、ちょっとしたコメントなどを行っています。今回はどうもSPORT、MD共にロングインタビューはない様子なので、SPORTに掲載されているドンの言葉をピックアップしてみますと、こんな感じになります。

■「信じられないほどの10年間だったよ。これから何年も、このチームで楽しんでいきたい」
■「このクラブで僕が経験してきたことは、自分が夢見ていたものよりもずっとすばらしかったよ」
■「バルサは僕が居ることのできる最高の場所だ」
■「バルサではどうやっても勝てばいいというものじゃない。でも成功することが、スタイルを突き詰める手助けとなる」
■「このクラブで生き残るためには、現状で満足してはいけない。バルサでは日々向上し、学び続けたいという気持ちが求められるんだ」
■「個人タイトルが楽しみではないとは決して言わないけど、僕はそのためにはプレーをしていないよ」

誰もが羨む成功を手にしてもいつも謙虚で、それゆえに多くの人々から敬服され、決して努力を怠ることなく、今でも常に良い選手になることを目指しているイニエスタ。そんな彼が若者たちに与える影響は、それは絶大でしょう。かつては彼がペップやラウドルップに憧れたように、いまやドンが若きカンテラーノたちの憧れの存在です。10数年後にはまた、イニエスタがアイドルだったという新たなクラックが同様の特集を組まれていることでしょう。

バルセロニスタにとってすばらしいのは、彼がまだ28歳であることです。これからもまた、世界中のクレを大いに楽しませてくださいませ。

 

イニエスタの思い出トップ10

デビュー10周年の記念日ということで、SPORT紙、MD紙ともに”イニエスタの最高の瞬間ベスト10″という企画を行っているのですが、面白いのは何故だか両紙で内容が若干異なっている点です。どちらかといえばMD紙が思い出の試合に焦点を合わせている一方で、SPORT紙はこの10年の重要な出来事を挙げています。

SPORT紙のトップ10

(1)バンガールの手によって18歳でトップデビュー
当時はまだカンテラーノへの信頼は一般的ではなかったが、オランダ人監督はイニエスタを信頼して起用。「自分のやれるプレーをしてこい」がその際のアドバイスだった。
(2)レジェス・マゴスの夜の初カンプノウ
2003年1月5日のレクレアティボ戦でカンプノウデビュー。
(3)チームメイト、ロナウジーニョ
イニエスタのトップ昇格と時を同じくしてバルサに入団したロナウジーニョ。クラブを変えたクラックは、若きドンに大きなインパクトを残した。
(4)3つのチャンピオンズ決勝で活躍
(5)スタンフォード・ブリッジでのゴール
(6)カピタンマーク
チームの4カピタンの1人として、4試合に出場
(7)スタンディングオベーション
カンプノウ以外でも拍手を受けるイニエスタの、最も思い出深い拍手は、コルネジャ・エル・プラットで受けたもの。ムンディアル決勝ゴールをダニ・ハルケに捧げたことに対するペリコからの返礼。
(8)魔法の夜
2010年11月29日、ペップチームがカンプノウでモウマドリーを5-0で撃破。
(9)グアルディオラ
バンガールの手でデビューし、ライカー時代に少しずつ出番を増やしたイニエスタに、完全なる信頼を示したのがグアルディオラ。ペップが到来した2009年以降、ドンは真のクラックとなった。
(10)メッシ
「レオこそがナンバーワン」と強調して止まないイニエスタ。

 

MUNDO DEPORTIVO紙のトップ10

上記と重なっている部分もあるのですが、MD紙の思い出トップ10はこんな具合になっています。

(1)18歳でのトップデビュー
(2)レクレ戦での初カンプノウ
(3)スタンフォード・ブリッジ、ラスト1分の歓喜
(4)長かった無冠時代に終止符を打つリーガ優勝
(5)ローマでのチャンピオンズ決勝、シュート0本でのレクチャー
(6)ベンチスタートとなったパリでのチャンピオンズ決勝
(7)フル出場し、ロンドでマンチェスターを圧倒したウェンブリー決勝
(8)2004年1月14日、バルサでの初ゴール(対レバンテ)
(9)ベルナベウでの2-6
(10)ユーロMVPのトロフィーを、アンナ夫人、バレリアちゃんとカンプノウに披露

 

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