希望はまだあるのだからこそ、楽観的であるべきだとドン。
バルセロニスタの心を深く痛めつけたコパクラシコ翌日、トレーニング終了後の選手会見に当番として登場したのはアンドレス・イニエスタでした。プレスルームへと現れたドンの表情は、さすがにどんより。声のトーンは低く、チームがこの敗北にいかに凹んでいるかが伝わってきます。しかしながら、責任を引き受けるという第4カピタンの言葉は、クレを勇気付けるものでした。このチームは必ずこの窮地を脱すると完全に信じている。上手くいっていないところはあると認めつつも、ドンはそう断言しています。
チームは腹を立てている
一体なにが悪くて自分たちはコパから姿を消すことになったのか。それについてチームは水曜日に話し合いの場を設け、議論を交わしたそうです。イニエスタは言います。「ああいう試合の後では、言えることは少ないと思うんだ。土曜日にはまた別の戦いがある、それだけだよ。言い訳はない。僕らは昨日のことに腹を立ててる。最初に悲しむのは、僕らなんだ。コパで辿りつく必要のあった場所(準決勝)には、チームは行ったと思う。レアル・マドリーは正当なファイナリストだよ。僕らは残されたコンペティションに集中しなければならない。重要なタイトルが僕らには残っているんだ。昨日敗れたことによって、僕らのメンタリティに変化はないよ」
指揮官不在のティトチームは、結果を残すべき大一番で落第点となりました。「ハイレベルなライバルとの2試合(対ミラン、マドリー)において、チームの出来は良くなかった。それも攻守の両方でね。チームが機能する時は、全般としても歯車はかみ合っているものだよ。もしどこかが上手くいかなくなると、事はずっと難しくなる。僕らはボールを保持することを楽しむチームだから、足りない点があると大変になるんだ」
そして。「上手くいかなかったのなら、それは改善しなきゃならないよね。今回の事はすごくハードな出来事だった。だって僕らはカサで負けたんだ。マドリーは僕らより上手だったし、負けたことに僕らは腹を立ててる」
このチームには勝ち進む力がある
バルサが今回の失敗を糧とし、修正するための最初の期日は、ミランとのブエルタが行われる3月12日です。「物事が上手くいかない時は、僕らが上手くやれていないから。勝つために必要なことを、今チームはきちんと行えていない。それは事実だ。僕らはこの認識を、ミランとの決定的な試合の時まで持っていく必要があると僕は思う。選手やシステムとは関係なく、12日には勝利しか価値はないんだ。これはひとつの決勝戦だし、僕らは最初の1分から、命が懸かっているようにプレーしなければならない。チームが緩んでいたとか、勝つ気がなかったとかじゃないよ。相手が上回っているという状況はあるものだし、重要な試合もこの先残されているから、メッセージは楽観的であるべきなんだ。僕はチームがミランに勝って次へ進めると、全面的に信じてるよ」
ドンはさらにこう付け加えています。「これは誇り、そして必要性と現実性の問題なんだ。僕らはたくさんゴールを決めた上で、失点はゼロにしなければならない。イダの結果はすごく悪いものだったけれど、このチームにはそれをひっくり返す実力が備わっている。それが僕の考えさ」
コパクラシコの結果、なによりも内容は、バルセロニスタの期待を大きく裏切るものでした。ドンは言います。「悪い状況となった時、疑問が生まれ、議論がなされることは理解してる。それは避けられないことだろう。でも僕は、チームがファンを必要とする時、彼らがそこに居てくれることを知っているよ。12日にスタジアムが埋まることに、僕は一切の疑問はもっていない。そしてチームが最後まで戦うことにもね」
チームの必修課題である失点の多さについては。「相手チームに得点されれば、勝つのがより難しくなるのは明らかなことだよ。これは守備の選手、ある特定の選手の問題ではなくて、僕ら全員が改善していかなければいけないことだ。失点が可能なかぎり少なくなるようしていくよ。僕らはこの点を改善できるさ」
ティト不在について
一方、指揮官不在に関しての質問を受けると、「第一監督がいないんだから、そりゃ難しくはあるよ。影響ないといえばウソになる。でも最新テクノロジーを使って、出来るかぎりのことはやってるんだ。彼がいなくなってずいぶん経つし、これは僕らが今季直面している困難の一つさ。でも今僕らが負けているからといって、彼にすぐ帰ってきてと言ったりはしないよ。まず第一は彼の健康だし、今いるコーチたちを僕らは信頼しているからね」と語ったドン。
続いて今のチーム状況がライカー最終年と似ているのでは?と訊ねられると、バルサの8番は次のようにきっぱりと否定しました。「僕はそのシーズンを経験しているけれど、状況は全然違ってるよ。マドリーのようなすばらしいチームを相手にすれば、負けることもあるし敗退することもあるさ。チームがいつものような状態ではないという感覚を与えるのは現実だけれど、(ライカー最終年とは)関係ない」
そして最後、自分ががよりプレーし易いポジションについて訊ねられたイニエスタは、こう答えています。「このテーマについては、僕はすでに自分の思いを語ってるし、それはみんなが知ってることだ。僕がしなければいけないのは、どこでプレーをするにせよ、出来るかぎり良い成果を残すこと。インテリオールでプレーする時も、エストレーモの時も、僕はそうしている。より快適なのは本職のインテリオールだけれど、監督がエストレーモや偽エストレーモを命じるのであれば、僕が気にかけるのは最大の成果を残せるかどうかだけ。僕に興味があるのは、6月にチームがタイトルを獲得し続けてるかどうかさ」
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