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ソング「自分は幸運」

 

バルサ選手となった喜びの伝わるインタビュー。

ここ数日、あるいはスーペルコパ・クラシコを上回る話題になってるんじゃないかというのが、アレクサンドレ・ソングです。ロンドン方面からの恨み節もどこ吹く風ぞ、とメディアに登場しているカメルーン人メディオセントロ。チームとの初トレーニングに参加した23日にはTV3のインタビュー番組にも出演してまして、移籍にまつわるエピソードや、バルサへの想いなどを披露してくれています。前日の入団プレゼンテーションに比べると、語り口もだいぶん柔らかめ。楽しい内容になってますので、紹介しましょう。

まずはインタビューの入りとして、このところのバルセロナの暑さについて司会者さんに振られると、「そうだね、すごく暑いね。僕はカメルーン人だから、慣れてるぞって感じでないといけないんだろうけど、それももうだいぶ昔のことだからね(笑)」と、伝え聞くとおりにユーモア好きである片鱗を示したソング。続いてバルサ入団へのエピソードについては、よりマジメな顔でこう語っています。

「子供のように驚いたんだ。だってバルサは世界最高のチームだからね。とっても嬉しかったよ。バルサに移籍する可能性があるって嫁さんに言ったら、彼女はそれは逃してはいけないと言った。アーセナルからバルセロナが僕について訊ねてきていると聞いた時は、自分はツイてるって思ったね。バルセロナ行きの列車は人生に一度しか来ないし、それに乗り損ねたら、もう終わり。それで僕は乗車することを決めたんだ」

ソングの喜びコメントはまだまだ続きます。「バルサのプレーは夢さ。ガキの頃はテレビでバルサの選手たちを見るものだし、こんなチャンスが訪れたなら、それを掴んで感謝しなければいけない。僕の家族にとっては、なにもかもが信じられないことだったよ。息子たちはいつもメッシのことを話してきてたし、彼のユニフォームが欲しいって言ってたんだ。息子たちにバルサへ行くかもと言っても、信じなかった。でも今は僕がバルサに入団してすごく喜んでるよ。あいつらからレオを紹介しろ、彼と写真を撮りたいといわれるのは間違いないし、そうすることになるだろう。バルサは別次元のチームさ」

 

セスクとの関係

以前もチームメイトだったセスク・ファブレガスの件も、話題としては外せません。「彼とはよく知った間柄だし、彼はすごく好い友人。たくさん助けてもらったよ。僕はバルセロナは勝者のチームだと思ってる。彼らはあらゆる勝負に勝ちたがっているし、これは僕にとってタイトルを手にする最高のチャンスだ。もうずいぶん前から、僕はなんのタイトルも獲得してないからね。バルサの選手はどう勝つのかを知っている。セスクは僕にすべきこと、すべきでないことのアドバイスをくれたし、バルサのメンタリティを理解するのを手伝ってくれた。人としても成長できるクラブと契約できた僕は、本当に幸運だよ」

セスクはソングのことを、”ソンギート”と呼んでいるのだそうです。「それが僕のあだ名なんだ。僕らは17歳の時にアーセナルで出会って、一緒に成長してきた。これは愛情がこもっていて楽しいあだ名だし、僕は時々彼のことを”セスキート”って呼んでるんだ」

インタビューのなかで、「世界最高のチーム」というフレーズを何度も繰り返すソング。彼はこうも言っています。「バルサの選手からひとりを選ぶのはすごく難しいよ。レオ・メッシはアンビリーバブルな選手だけれど、チャビやイニエスタやプジョルもすごくいい選手だからね。彼らはすごくいいチームを作っているし、すごくレベルが高い。彼らのプレーを見ながら勉強するよ。彼らの側にいることで、僕はより良いフットボルを学ぶことができるんだ。彼らはみんなトップレベルの選手たちだし、毎日彼らと一緒に練習することで、僕もかなり上達するだろう。勉強するチャンスさ」

そして。「バルサのシャツを着てプレーするところを想像してみたよ。ものすごいことになるんだと思う。スタジアムの雰囲気、それもマドリー戦はもう信じられないほどだろうね。セスクから話は聞いているんだ。それはイングランドの試合とは違ったものだし、そういった試合もまた選手として進歩する手助けをしてくれる。ロンドンに暮らしている時から、バルサの試合はいつもチェックしていたよ。試合が見れない時は、僕にとっての悪い日だった」

「もし監督が機会をくれるのなら、マドリー戦でプレーしたいよ。唯一の問題は、もう長い間フル出場をしていないことで、先発となるにはもう少しトレーニングが要るだろう。でも僕はプレーがしたいんだ」

 

外出するより、家遊び

ソングはワイルドなルックスをしていますし、街に繰り出して遊ぶのが好きそうな印象があります。しかし実際のところはそうではないそうです。「試合や練習のない時は子供たちと家にいるのが好きで、庭でフットボルをして遊んでるよ。練習が終わって家に帰ってきたら、もうひとつ別の練習が待ってるんだ。息子たちはフットボル命だからね。”パパ、遊ぼうよ”と言われるんで、そうしてる。とっても楽しいよ」

もうひとつの趣味については。「音楽はどんなジャンルでも全部好きだね。一番よく聴くのはアフリカ音楽、特にコートジボワール音楽だけれど。イングランドの番組で歌ったこともあるよ。それが僕のスタイルさ。僕は冗談が好きで、自分が幸せになって、人を幸せにするのが好きなんだ。笑って、歌って、踊るのが大好きだよ」。チームバルサのお祭り要員、ここに新たに誕生。ダニ・アルベスとは気が合いそうです。

「そう、彼とは昨日会ったし、ものすごくいいヤツだね。僕らふたりで最高のチームを作るよ。でも僕はパーティに行くよりも、友人と家で遊ぶほうが好きだね。僕が外出するのは、嫁さんや友人たちと一緒に食事に行くときくらいさ」

 

ソングの涙

アレックス・ソングがまたひとつ好きになれるエピソードが、MUNDO DEPORTIVO紙に紹介されていました。それは今週月曜、クラブオフィスを訪れ、ロセイ会長たちと共にFCバルセロナとの契約書にサインを終えた後のことです。夢のクラブであるバルサの一員になれたことに感極まったアレックスは、なんとその場で、涙を流したというんですな。

ソングは契約書へのサイン後、奥さまや息子たちに電話をかけ、その喜びを伝えていたのだとか。そして子供たちと話をしているときに、感情が高まった彼は泣き出した。居合わせたバルサ首脳陣たちはビックリしていたそうです。その翌日、入団プレゼンテーションの後にも、涙をキラリさせていたというソング。ワタクシ、彼のことをかなり好きになれそうです。これからどうぞヨロシク!

 

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