バロンデオロには、レオしかいないでしょという第2カピタン。
今回のFIFAウィークはなにやら、チャビ・エルナンデスがメディア上で大活躍といいますか。土曜・日曜とふたつのラジオ番組をハシゴしたかと思えば、火曜日にはMUNDO DEPORTIVO紙にロングインタビューが掲載されました。正直、若干食傷気味のところもありますので(^^;)、ここでは主だった(と勝手に判断する)ところだけを、サクッと紹介しようかと思います。
まずチャビさん、スペイン代表についての話をひとしきり行った後、メッシはやっぱりスゴイね、という成り行きとなり、バロンデオロは当然彼ですよねと問われてこう答えました。「そうやね、ベストの選手を選ぶとするなら。でも僕としては、アンドレスやイケルにはお気の毒な気持ちになると思う。彼らもまた受賞するに相応しいもんね。僕は彼らと長年一緒にやってきたし、彼らはすばらしいシーズンを送っている。僕らはユーロ王者なんや… でももしベストを一人選ぶとするなら、それはレオになるよ」
2-2でエンパテったクラシコに関しては、やはり複雑な後味があるようです。「マドリーに11ポイント差をつけるビッグチャンスだっただけに、残念やったよ。この段階でその差はビックリやからね。でも8ポイントでもスゴイことやし、僕らはそれを活かさなければならない。この時点で8ポイント差だと言われていたら、僕らはそれで良しとしてたやろうし。クラシコはすごい試合やったよ。序盤はだいぶ苦労したけど、最後には僕らに勝つチャンスがあった。順位表を見ると、引き分けは悪い結果じゃない。でも僕らはいつだって勝ちたいし、せっかくの機会を逃したっていう感想やね」
チャビが好ゲームだったとする今回のクラシコですが、より大きな話題となったのはプレーの中身より、キックオフ前のモザイク(大カタルーニャ旗)でした。「政治とスポーツが混ぜこぜになっているし、僕らはそういうのは好きじゃない。でもカタルーニャの状況や経済危機のことは知っているし、僕らがそこから逃れるわけにもいかない。とはいえ混ぜこぜにする必要はないんや。以前にも言ったように、僕らはフットボルをプレーし、ファンの人たちが僕らの仕事を誇りに感じるためにいる」
もしカタルーニャが独立を果たせば、バルサがリーガ・エスパニョーラから出て行くのではないか?という議論も存在しますが、チャビは「その仮説は今は意味はないよ。僕らはフットボルをプレーすることに専念していくだけ」とスルーしています。
苦労するのは先制しないから
そして話は政治の話からフットボルへと戻ります。ティトのバルサはグアルディオラ時代に比べてよりダイレクト(直接的)になっていると巷で言われていますが?と訊ねられたチャビは、その理由をこう分析しています。「それは多くの場合、相手チーム次第なんや。相手は年を経るごとに後ろに引いているように思う。僕らはピッチの3/4のところまで前に出てプレーするようになっているし、1ゴールが決まらない場合、それはかなり厄介な状況になる。グラナダ戦やスパルタク戦は、終盤まで0-0でいった、あるいはリードを許したことで難しくなった。それで彼らはより引いてくるし、スペースはなくなるからね。ただ、カサでの僕らはほとんど変わってないよ。僕らは事実上同じスタイル、同じダイナミズム、同じ哲学でプレーをしている」
いずれにせよ、苦労する一番の原因は「早い時間帯に先制できないこと」だというチャビ。「先制した場合は相手が開いてくるから、全てはより簡単になる」という意見は、以前のブスケツ(9月28日の記事参照)と共通するところです。
今シーズンはここまで、セスクに関する疑念であったり、メッシとビジャの口論であったり、結局のところはマドリー方面の”大ネタ”に比べれば全然些細なネタなのですが、バルサの平穏を乱す工作と思われるような報道も幾つかありました。チャビは言います。「誰かがそういうことを狙っているのかどうかは知らないけど、僕らはすごく落ち着いてるし、雰囲気もかなりいい。物事は上手く回っていて、シーズンの進み具合にも僕らは満足してる。フィーリングは上々。それが重要なんや」
おそらくバルサの選手たちがそろそろウンザリしているであろう質問、それはペップとティトの違いでしょう。今回のチャビも「それぞれに個性はあるけど、哲学やメソッドに違いはない」とリピート。ペップの方がティトよりもカリスマがありましたか?というストレートな問いには、こう答えています。「ノーノー、人にはそれぞれの個性がある。僕はね、ティトには驚いてるんや。以前はもっと無口やったし、後ろに引いていたのに、チームを率いるようになった今、とても上手くそれをこなしている。実際、彼は多くのことを伝えているよ」
テアトロ、契約延長、アビダル、ピケ
クラシコ後の数日は、ぺぺによるテアトロ批判がメディアを賑わせました。それについてはチャビは「その件にはこれ以上つっこむ必要はないよ。イニエスタは敬意と謙虚さをもって返事をしていた」とスルー。今季のモウリーニョはなにやら以前より大人しくないですか?と訊かれると、こう意見を述べています。「僕らは気にしてないよ。僕らは自分たちが上手くいくことを願っていて、実際上手くいっているんだから他所を見る必要はないんや。メディアの人たちはいつもモウリーニョやマドリーのことを尋ねてくるし、それは理解しているんやけど、結局いつもモウリーニョが見出しになってるみたいに思える。僕らは物静かに、自分たちのことを考えていたいんや」
そして自身の契約延長に関しては、「僕はバルサで幸せだし、これからもここに居続けたい。クラブはイバン・コレッチャ(代理人)にすでに連絡を取っていて、交渉はもう始まってるよ」と説明。「クラブも自分もお互いに満足しているから、問題は発生しないやろう。僕が根っからのクレであることはみんなも知っていることやし、僕はバルサで引退したいと思ってる」と強調しています。
驚異的な回復力で、奇跡的復帰へと突き進んでいるエリック・アビダルに関しては、「(アラン渓谷でのステージは)すごいニュースやね。彼は子供たちや、僕ら全員にとってのお手本や」とただただ脱帽といったところのチャビ。最後、近々子供が生まれるピケについては、「怪我をしているけど、幸せそうにしてるよ。彼はクラシコに出場したがっていたし、あらゆる努力をしていたけど、ちょっと時間がギリギリすぎたね。次の土曜日の試合には、回復していることやろう。そういうこと全てにおいて、彼は幸せそうにしてる」と語っています。
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