親友グアルディオラの理事会批判に反論したビラノバ。
先週木曜日に、ロセイ理事会に対しての批判を行ったペップ・グアルディオラ前監督に対し、バルサ側からの反論が続いています。月曜にはロセイ会長がテレビ番組内で「彼の発言はウソだ」と語ったのに続き、火曜日は記者会見にてティト・ビラノバから「ペップは的を射ていない」とコメント。SPORT紙のウェブアンケートでも75%が「ティトを信じる」と回答していて(8,639票時点)、この件に関しては、ビラノバの言葉の方に軍配が上がっています。と言いますかこの手の騒動はもうウンザリなので、さっさと片付けてフットボルに集中であります。
グアルディオラ発言を巡る騒動について
プレシーズン開始にあたり、16日(火)、ティト・ビラノバ監督とアンドニ・スビサレッタSDによる記者会見が開かれました。先日、ペップが場を温めていてくれたおかげで、質問の多くはその騒動へと集中。ティトはそれらに対し、次のようにきっぱりと反論をしています。
「こういう個人的なテーマは、人々の利益にはならない。けれどもペップ・グアルディオラ(の振る舞いや言葉)は適切ではなかったと思うし、私はそれに驚いているんだ。現理事会の誰かが、彼を攻撃するために私の病気を利用したということはない。クラブは可能なかぎり、私や家族を助けようとしてくれたよ。クラブからの扱いに、私たちはとても喜んでいるんだ」
そしてミスターは、ニューヨークでの治療中の出来事について続けました。「ペップは最初、私が(診察で)N.Y.を2日間滞在していた際に私を訪ねて来てくれた。けれども治療で2ヶ月間居た際には、彼は来てはくれなかったんだ。それは私のせいではなかった。きっと彼は、会わないのが一番だと考えたんだろう。友人として、あの時私は彼を必要としていた。しかし彼は居なかった。もし私だったら、別の行動を取っていたよ」
「私がいつも私的なテーマについての言及を避け、フットボルについてのみ話すことを、キミたち(記者)は知っている。この件については、もうこれ以上は語ることはないだろう。今回は私の名前が出ていたので、見解を語っただけだ」
ティトがトップチーム監督に選ばれた時から確執が始まったのでは?とされる件には。「グアルディオラは私が決めることだと言っていたよ。そして私がバルサの監督になるよう、励ましてくれたのは彼だったんだ。私は彼を28年前から知っている。そして彼は私の友人だ。私は彼と共にタイトルを獲得し、すばらしい瞬間を経験してきた。その瞬間から全てが始まったとは思わないよ」
ペップ・バイエルンとは約1週間後の24日(水)、親善試合を行います。「かなり話題になっているけど、プレシーズンの1試合でしかないからね。準備は彼らの方がずっと進んでいるし、私たちにはメンバーが10人ほど足りないんだ。とはいえ、出来るかぎりベストな形で臨んでいくよ」
バルサはこういった騒動に事欠かないクラブです。「こういった“イズモ”は、私たちにプラスにはならない。私たちが考えるべきイズモはバルセロニズモなんだ。私たちはフットボルやメッシのゴール、ネイマールの加入について話さなければならない。クラブが分裂することで私たちは弱体化するし、今の私たちは数ヶ月前よりも弱くなっているよ」
チアゴがバイエルンへ去ることを望んだ
ペップ発言ともう一つ、終わったことになりつつもまだメディアの関心を残しているのが、チアゴ・アルカンタラのバイエルン・ミュンヘン移籍です。将来を期待される若者がチームを去ったことに関して、指揮官は次のようにコメントしています。
「グアルディオラが彼を連れて行ったことではなく、彼がバルサを去ったことを残念に思ってる。彼の幸運を祈っているよ。私は彼をとても評価しているし、彼がチームに残るよう努力したからね。けれども彼は、チャビやセスク、イニエスタとの競争があり、2人しかプレーできないことを知っていたんだ。昨年彼は怪我によって18試合を失ったけれど、そうでない時はたくさん出場をしていた。大一番での出番が少なかったのは、そこでは他の3人の方が良いと考えたからだ。状態が良ければ、彼は半分以上の出場時間を得ていた」
結局のところ、どうするか決めるのは選手だと監督は言います。「各選手は自らが望むチームでプレーし暮らしているんだ。例えばセスクは私に、バルサで成功したいと言っている。そして私は、バルサでプレーしたいと言ってくれる選手が好きだし、彼らと共にどこまでも行く。チアゴはバイエルンへと去ることを望んだ。彼の成功を願ってるよ」
ティトはまたこうも述べました。「チアゴにプレー時間を確約することできない。それは彼にウソを付くことになるからね。時間の管理?昨年はいつも以上に、出場時間は分配されていたよ。私が働き方を変えることはないだろう。グラウンドで目にすることで、考えを変えるかどうかはまた別問題だけれどね」。たくさんプレーをしたいなら、練習や試合で勝ち取れということです。
セスク・ファブレガスに関しては、チアゴを逃したユナイテッドが獲得を狙っているとの報道もなされています。「他チームが私たちの選手を欲しがるのは良いことだよ。セスクにたくさんのオファーが届いていることを私は知っている。けれども彼と話をしたところ、彼は他のクラブの話を聞くつもりはないと断言していたんだ。チャビやイニエスタ、それにセルジ・ロベルトとの競争があることを知ったうえで、彼は残留を望んだ。私は安心してるよ」
チアゴ・シルバ、ネイマール、メッシ、自己批判などなど
セントラル獲得もまた、ティトチームの重要問題です。巷では、ティトはチアゴ・シルバに固執していると言われていますが、監督はその情報はウソだと否定しました。「私がただ1人の選手だけを要求している、というのは真実じゃない。チアゴ・シルバには来てほしいけれど、もし彼を獲得できなければ、他のセントラルが来るだろう。セントラルを1人獲得するのは間違いないよ」
では、将来を担うとされるバルトラは?「努力によって主役の座を勝ち取らなければならない。日々の向上がモノを言うだろう。出場時間を勝ち取るのは選手たちなんだ」
ティト・ビラノバはカンテラーノの扱いがイマイチだと言われています。「先発として起用することは毎回ではないけれど、彼らは歴史上のベストたちと競っているんだ。Bチームから3選手(モントーヤ、バルトラ、テージョ)が同時に昇格してたのは、過去にはなかったことだしね。セルジ・ロベルトは前にチアゴがいたから、バルサBで4年間過ごすことになっただけだよ。これからは彼がどんなリアクションを示すか見ていくことになるけれど、彼にチアゴと同じことを要求する必要はない。2人は違う選手だからね。彼はチームに大きく貢献してくれるだろう。私は彼をとても信頼してるよ」
本職ではないながら、セントラルとして奮闘しているマスチェラーノについて訊ねられると、ティトは賛辞あるのみでした。「マスチェラーノは幾つものポジションに適応できる選手。これまでチームに多大な貢献をしてくれたし、今後もハイレベルな活躍で私たちを助けてくれることを期待してるよ。この先何年もチームに残ってほしいね」
ネイマールの加入に関しては。「彼を獲得できたことを喜んでいるよ。世界最高の選手であるレオに加え、偉大な選手がもう1人やってきたんだ。彼らが理解し合い、お互いを補い合ってプレーする上でなんら問題は起きないだろう。相手チームが一方をマークすれば、もう片方がより自由になる。楽観的にいくことだよ。もしネイマールが別のチームに行っていたなら、すごいチームにしたもんだ、最高の補強だと言っていただろう」
メッシはこの夏、慈善試合ツアーで各地を飛び回っていました。「メッシはすばらしい状態で戻ってきたよ。彼はこの数ヶ月コンペティション出場を休んでいたし、今のように良い彼を私は見たことがないほどだ。昨シーズンの終盤は不運(な怪我)によって私たちは彼を起用していない。それらの親善試合でプレーしたことも、あるいは彼にとって良かったんだろうね」
新たにテクニコとなったルビ(前ジローナ監督)の役割は?「本当は昨年加入してほしかったんだ。私は彼のことをよく知っているし、彼がいることでチームは良くなっていくだろう。彼はロウラと共に、ライバルの分析を担当する。それによって私はチームに専念することが可能になるんだ。昨シーズン、私はやるべき仕事を全てやれなかったと思う。ルビは私たちを助けてくれるだろう」
そして最後は、自己批判についてです。「私たちが自己批判を行うこと、向上を目指していることは約束できる。けれどもそれはチーム内で行うことだ。シーズン終了後の2週間、私はスタッフとなにが悪かったのかを分析し、どのように改善できるかを話し合った。バイエルン戦が問題だった」
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